「幌加内(ほろかない)」
9月29日(木)道の駅「ほくりゅう」 8時20分 出発
朝6時00分起床、何か寒いです、車の外気温計をみると12度、冷え込んだようです。
コーヒーを煎れ朝食を食べていると、近くに止めてあった久留米ナンバーのワンボックスの方が車から下りて来られましたのでちょこっとご挨拶、旅のベテランの方かなぁと思いましたらセカンドキャリア退職記念で車を購入し念願の車中泊の旅だそうです。年齢は私より一つ二つ上、その前の道の駅でお話させて頂いた方も私より上でした、この時期団塊の世代あるいはその上の世代の方が車中泊を利用して自由気ままな旅を楽しんでいるようです。(初めはいい年をして車中泊はちょっぴり恥ずかしいかなとも思ったんですがむしろ私の年齢は若い方でした、中にはどっぷり嵌っちゃってだいぶ長期に滞在されている方もいらっしゃいましたが、それはそれで「旅」は人それぞれのスタイルがありますので。)
何人かのひとり旅の方とお話をさせて頂いたんですが、ひとり旅の方はどちらかというと写真とか秘湯めぐりとか自転車とか目的を持って廻られ結構ストウィックに旅されている方が多いですね。そしてお金がなくっての車中泊ではなく節約志向の車中泊って感じで会話をしていても逆に生活の余裕さえ感じられます。団塊の世代をはじめ私たちより上の世代の方は我慢強くて淡々と一つの事を長い間かけて突き詰めてる方が多く何気ない話をしていても話されることが濃くて深いです、でも押し付けるようなことはなく適度の距離感を保ってそして名前も住所も聞きません、一期一会、最後に「それじゃ気をつけて」何ともいい感じです。
そんなこんなでまた車の荷物整理、毎日やらないともうゴチャゴチャして判らなくなってしまいます、まぁ大体ですけど。
本日はお天気はまぁまぁ、8時すぎにスタートです。留萌本線の踏切をよぎりR275を幌加内町方面に進みます。
ほとんど車通りのない道は雨竜川沿いのまだ稲刈りの済んでいない田んぼの中をまっすぐに延びています。ふと田んぼの稲を見ると心なしか丈が短い感じ、そして畦が高いですね。まるで畦が風よけみたいに見えます。(後で聞くとこの辺で残っているお米はもち米だそうです)
「幌加内」-1
(バナーをポッチンとクリックして頂くとブログランキングが表示されます。現在「茨城」2位、「生き方」4位あたりで~す。緑と青のバナーを1日1回クリックして頂くと順位に反映されますので、宜しくお願いしま~す。)
道の駅があった北竜町といえば「ひまわり」の町です、道の駅も「サンフラワー北竜」って命名しているくらいですから、でも北竜町では時期的に「ひまわり」は終わっていたようで見られませんでした。残念と思いながら走っていると、幌加内町の田んぼの土手で咲いていましたぁ。
「幌加内」-2
ほとんど終わりなんですが、まるで待っていてくれたみたいでギリ見られました。(関係ないですけど私の町の花も「ひまわり」です)
「幌加内」-3
そしてそして「幌加内」といえば「蕎麦」です。
平成27年度そば都道府県別収穫量(農水省 統計調査より抜粋)
1 北海道 16,000トン 46.0 %
2 長野県 2,340トン 6.7%
3 茨城県 1,980トン 5.7%
4 福井県 1,970トン 5.7%
5 栃木県 1,680 トン 4.8%
全 国 34,800 トン
我が茨城県も「常陸秋そば」という全国ブランドがあり産地としても有名なんですが、国内産蕎麦の収穫量は圧倒的に北海道です、5割近くを占めます。そしてその2割近く3,000トン前後がこの「幌加内」で生産されます。幌加内は日本一の蕎麦の生産地です。
「幌加内のそば畑(収穫後)」-1
敷き詰められたような蕎麦の白い花の時期か実が入った収穫前の蕎麦畑を見たかったんですが、でも何にもない収穫後の蕎麦畑も広大ですんごい迫力がありました、次回は……。
「幌加内のそば畑(収穫後)」-2
「そば日本一」には反応しませんでしたが、「牙城」には思わずブレーキを踏んでレンズを向けてしまいました。
たった二文字なんですがプライドがにじみ出ていました。
「幌加内」-4
さらに先に進むと北海道の秋が、この木がなんていう名前の木か判りませんが、周囲の山々を見ると「樺(カバ)」の木の種類が多かったように見えました(シラカバ、ダケカンバ、ハンノキ…)。たぶんこの辺りは標高も幾分高いようで、そのへんが蕎麦の生産に向いているのかもしれませんね。
「幌加内」-5
「朱鞠内湖」
R275は山間部を貫くゆったりとした国道です。車通りも少なくある区間では30kmぐらい対向車も含め1台の車とも出会いませんでした、国道貸切です。
そしてR275が突き当たったところに日本一の人造湖「朱鞠内湖」がありました。
「朱鞠内湖」-1
昔この辺りに深川と名寄を結ぶ深名(しんめい)線という鉄路があったそうで、1995年(平成7年)9月に廃止されたそうです。この湖をぐるっと廻る感じで鉄路が延びていたらしく、まだ案内板にはその鉄路の後が描かれて残っていました。意識した訳ではありませんがどうやら私が走って来たところはその深名(しんめい)線が走っていたあたりとだいぶ被っているようでした。
ひとりこの湖のほとりに佇みしばし湖面を眺めていると廃止された理由が何となく判りました。
だって、だれ~もいませんから。
私断じて「鉄ちゃん」ではありませんが、もし「深名線」が今走っていましたら間違いなく乗ったと思います。
「朱鞠内湖」-2
「音威子府そば」
そんなしんみりした感情にどっぷり浸れるR275を北上、美深でR40に合流しました。そして音威子府村に入り「天塩川温泉」の案内板が、ここは私的に入りたい温泉の上位を占める温泉なんですが今日はパスします。本日はお昼にどうしても行かなければならないところがあるんです。
それはここです、「音威子府駅」
「音威子府駅」-1
厳密にいうと駅には全く用事はないです、用事があるのは駅の中のここです、「音威子府駅そば」。
「音威子府駅そば」-1
あれは10年以上前だと思いますが、真冬にスーパー宗谷に乗って稚内を目指していた時に、特急列車の一番前からしんしんと降る雪の中の線路を眺めていました。すると列車が速度を落とし始め停まる気配、でも駅はどこにも見当たりません、見えるのはこんもりした雪の小山、何とそれが「音威子府駅」でした。降りてみたかったんですが降りると稚内に着くのが遅く(あるいは辿り着けなく)なってしまいます、限られた時間で旅しているサラリーマン旅人は降りられませんでした。以来、いつかこの駅で降りてやろうといろいろと調べ始めました。そして旅人の間で有名な常盤軒の「駅そば」も知ることになりました。でもその後なかなか時間が取れず駅に降りることも蕎麦を食べることも叶わないまま長い時間が流れました。そして定年退職後の2014年9月に満を持しての旅北海道&東日本パスの旅-6(クリックすると見れます)を計画、やっと恋い焦がれた音威子府駅に降りられました。そして念願の常盤軒「駅そば」を食べられると思いきや何と何とその日は臨時休業、駅そば食べられませんでしたぁ。ということで今日は記念すべき2年越しのリベンジの日です。
そして初めて見ました、店主の顔、もちろん注文したのは「かけそば(370円)」
「音威子府駅そば」-2
営業時間は10時00分~15時30分、水曜日定休、臨時休業しばしば、何とも気まぐれな「そば屋」なんですが、今日初めて店主を見てそれも納得、それなりのご高齢ですのでちょっと具合が悪く病院にともなれば臨時休業はなるほどです。今日食べることが出来たのはすごくラッキーなのかもしれません、いつまでも続けて頂きたいものです。
「音威子府駅そば」-3
そして前回も書いたような気がしますが、列車は来ていないんですがお客さんはそこそこなんです。
私が食べている時にも入れ替わり立ち替わりお客さんが途切れません、根強いファンが付いているようです。
(ちなみに音威子府駅に停まる列車は上り「名寄方面」8本、下り「稚内方面」6本(うち特急3本)、そして先ほどの営業時間を考慮すると駅そばを食べる人の中の駅利用者の割合は多くない感じがします。そして音威子府村の人口は北海道で一番少ない799人(28年9月末)、でも駐車場はこんな感じ、不思議な駅そば屋です、常盤軒。)
ということで念願叶い、あっという間に完食です。待って待って待っていましたんで、その意味では美味しかったです。
「音威子府駅」-2
そして今日はもう一軒リベンジするところがあります、それがここです。
「一路食堂」-1
2016年9月の旅では音威子府そば「3軒はしご」計画(音威子府駅駅そば、一路食堂、道の駅麺屋一ふじのそばを一気に食べる)を立てましたが、音威子府駅「駅そば」が臨時休業、「一路食堂」が休業ということで 道の駅「麺屋一ふじ」のそばしか食べられませんでした。
今日は音威子府駅に来る時に途中にある「一路食堂」が営業しているのを確認していましたので、駅から1kmほど戻ったところにあるお店に向かいました。
「一路食堂」-2
先ほどは2台ぐらいだったんですが、昼時、人気店ということで混んでいるようです。
メニューはこんな感じ、注文したのは「きつねそば(630円)」
「一路食堂」-3
あくまでも個人的な感想です。食べてみて汁はそれぞれのお店で特徴を出しているようでしたが「麺」はどこのお店も同じような感じがしました。まぁ「味的」には美味しかったですが、「そば」的には「常陸秋そば」で舌を鍛えられていますんでそっち方面からの感想はご推察願います。でもこれで3軒の音威子府そば食べられましたんで、満足、OKです。
「一路食堂」-4
「駐車場メノウ」
お腹一杯さて「天塩川温泉」でもと思ったんですが、本日のお宿は昨日稚内の民宿を予約、ここから100km以上ありますんでに進まなければなりません。ということで「天塩川温泉」は断念、途中の中川町にある「ポンピラ アクア リズイング」に立ち寄りました。(ちなみにリズイングはリの2乗で、「リラックス」と「リフレッシュ」を表しているそうです。)
「ポンピラ アクア リズイング」-1
ここはホテル併設の立派な温泉です、平日の午後ということで入浴利用者は2~3人、ゆっくりサウナも堪能させて頂きました。
実はここに寄った理由はもう一つあります、そう「メノウ」です。
これもどなたかのブログで「ポンピラ アクア リズイング」の駐車場でメノウを見つけましたとの記載がありました。
駐車場でメノウ、そんな馬鹿な!
ということでお風呂を入りながら確かめに来ました。
そして、フロントロビーにはこんなでっかい気になるものがありました。(今日は「メノウ探し」ミッションは予定がなかったんですが……。)
「ポンピラ アクア リズイング」-2
サッパリして車に戻りさて駐車場はと足元を見るとアスファルトで舗装されて何もありません。ぐるっとお庭みたいなところに行っても芝生が敷き詰められて石ころは見当たりません。
うろうろ探しているとはずれの方に業者さんや従業員さんの駐車場とおぼしきところが、下を見ると結構固められていますが砂利敷きの駐車場です。さてはここですねぇ、ということでしばし下を向いて探索、おっとぉそれらしきものが靴のつま先でツンツンほじくってみると3cmほどの石が、まさかぁ、ペットボトルの水でこすってみるとまぎれもなくメノウです、ありましたねぇ、駐車場にメノウ。
先ほども記載しましたがアンモナイトの化石が付近から出るそうでよく見ると一部メノウ化しているところも見えます。そして近くを流れているのが「天塩川」、そう名前に「塩」が付きます。ということで駐車場の敷石をたぶん近くの山か川から採取した砂利を使ったんだと思います。そしてその中に多数のメノウが混じっていた……。豊かですねぇ、北海道、恐るべしです。
「ポンピラ アクア リズイング 駐車場めのう」
「夕陽に向かって走れ!」
さぁ先を急ぎます。でも、周りはこんな景色だらけです。
「天塩川」-1
何かもったいなくてアクセルが踏み込めません。
「天塩川」-2
しばし天塩川と宗谷本線に沿ってR40を走ります。
「天塩川」-3
幌延町に入るあたりで天塩川は左折し日本海に向かいますが、R40はそのまま北に向かいます。うろ覚えですが豊富町あたりでR40を離れ兜沼、勇知方面にそして16時半すぎ抜海町で道道106号オロロンラインに入りました。予約した民宿は抜海町でしたのでゆっくり「夕陽」撮影ができると思ったんですが、途中GSが見当たらず給油出来なかったことから急遽10km先の稚内市内まで行くことにしました。もう急いで行ったんですが、「秋の日は釣瓶落とし」、格言通りあっというまに暗くなってしまいました。それでも17時15分ごろに何とか稚内市の「夕日が丘パーキング」に辿り着きました。
「利尻島」
日没は17時すぎだったようで少しだけ間に合いませんでした。まぁ一昨年に見ていますんで……、でもこの残照を見ていると見たかったなぁサンセット、あと10分早ければちょっぴり悔しかったです。(十分間に合うはずだったんですが混んでいたんですよねぇ、給油は明日にすればよかったぁ、反省。)
「礼文島」
「旅人宿「ばっかす」」
そんな利尻、礼文を右手に見ながら宿に向かいます。この旅も今日で7日目、そろそろ温かいご飯とみそ汁が食べたくなりましたので昨日この民宿を予約しました。
旅人宿「ばっかす」 稚内市抜海村字バッカイ116-4 男女別相部屋1泊 2食 5,400円
見た目は普通の一軒家ですので通り過ごしてしまうかもしれません、私は2度目ですので郵便局の前しっかり覚えていました。
そして夕食、こんな感じです。(普通の家庭料理なんですが、ひとつひとつの素材がフレッシュで美味しいんですよ)
「旅人宿 ばっかす 夕食」
夕食の後は自由参加カンパ方式の飲み会です、旅好きが高じて旅人宿を始めたオーナーと同宿の方々と「旅」のお話しながら和気藹藹、お酒が進みます。この日は同じ形式の旅人宿「さろまにあん」オーナーご夫妻とそのお友達がみえていました。
私が途中の「メノウ探し」の話をしましたところ、何とすぐ傍にある「抜海海岸」でもメノウがあるそうです。これは明日是非とも探しに行かなければなりません。
そうですよね考えてみればちょうど抜海の西側正面はメノウが取れることで有名な礼文島ですから、これはありそうですね。
「旅人宿 ばっかす 宴会」(写真掲載は皆様の承諾を得ておりま~す)
0時前にお開き、いい気分でふかふかのお布団に潜り込みました。いつもは相部屋なんですが今日はラッキーなことにお客が少なくて大きな部屋を一人で占領、個室です。
温かい食事と素敵なお話、うまい酒が揃って、ほんわかいい気分です。
幌加内の牙城、朱鞠内湖、音威子府そば、駐車場メノウ、天塩川の絶景、ちょっぴり残念だった間に合わなかった「夕陽」、すべて宿のふっくらとした温かいお蒲団が包みこんでくれて、静かに「抜海」の夜は更けていきました。
7日目終了。
9月29日 道の駅「ほくりゅう」 ⇒ 旅人宿「ばっかす」 走行距離 307km (累積 1,908km)
次回に、つづく。
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9月29日(木)道の駅「ほくりゅう」 8時20分 出発
朝6時00分起床、何か寒いです、車の外気温計をみると12度、冷え込んだようです。
コーヒーを煎れ朝食を食べていると、近くに止めてあった久留米ナンバーのワンボックスの方が車から下りて来られましたのでちょこっとご挨拶、旅のベテランの方かなぁと思いましたらセカンドキャリア退職記念で車を購入し念願の車中泊の旅だそうです。年齢は私より一つ二つ上、その前の道の駅でお話させて頂いた方も私より上でした、この時期団塊の世代あるいはその上の世代の方が車中泊を利用して自由気ままな旅を楽しんでいるようです。(初めはいい年をして車中泊はちょっぴり恥ずかしいかなとも思ったんですがむしろ私の年齢は若い方でした、中にはどっぷり嵌っちゃってだいぶ長期に滞在されている方もいらっしゃいましたが、それはそれで「旅」は人それぞれのスタイルがありますので。)
何人かのひとり旅の方とお話をさせて頂いたんですが、ひとり旅の方はどちらかというと写真とか秘湯めぐりとか自転車とか目的を持って廻られ結構ストウィックに旅されている方が多いですね。そしてお金がなくっての車中泊ではなく節約志向の車中泊って感じで会話をしていても逆に生活の余裕さえ感じられます。団塊の世代をはじめ私たちより上の世代の方は我慢強くて淡々と一つの事を長い間かけて突き詰めてる方が多く何気ない話をしていても話されることが濃くて深いです、でも押し付けるようなことはなく適度の距離感を保ってそして名前も住所も聞きません、一期一会、最後に「それじゃ気をつけて」何ともいい感じです。
そんなこんなでまた車の荷物整理、毎日やらないともうゴチャゴチャして判らなくなってしまいます、まぁ大体ですけど。
本日はお天気はまぁまぁ、8時すぎにスタートです。留萌本線の踏切をよぎりR275を幌加内町方面に進みます。
ほとんど車通りのない道は雨竜川沿いのまだ稲刈りの済んでいない田んぼの中をまっすぐに延びています。ふと田んぼの稲を見ると心なしか丈が短い感じ、そして畦が高いですね。まるで畦が風よけみたいに見えます。(後で聞くとこの辺で残っているお米はもち米だそうです)
「幌加内」-1
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道の駅があった北竜町といえば「ひまわり」の町です、道の駅も「サンフラワー北竜」って命名しているくらいですから、でも北竜町では時期的に「ひまわり」は終わっていたようで見られませんでした。残念と思いながら走っていると、幌加内町の田んぼの土手で咲いていましたぁ。
「幌加内」-2
ほとんど終わりなんですが、まるで待っていてくれたみたいでギリ見られました。(関係ないですけど私の町の花も「ひまわり」です)
「幌加内」-3
そしてそして「幌加内」といえば「蕎麦」です。
平成27年度そば都道府県別収穫量(農水省 統計調査より抜粋)
1 北海道 16,000トン 46.0 %
2 長野県 2,340トン 6.7%
3 茨城県 1,980トン 5.7%
4 福井県 1,970トン 5.7%
5 栃木県 1,680 トン 4.8%
全 国 34,800 トン
我が茨城県も「常陸秋そば」という全国ブランドがあり産地としても有名なんですが、国内産蕎麦の収穫量は圧倒的に北海道です、5割近くを占めます。そしてその2割近く3,000トン前後がこの「幌加内」で生産されます。幌加内は日本一の蕎麦の生産地です。
「幌加内のそば畑(収穫後)」-1
敷き詰められたような蕎麦の白い花の時期か実が入った収穫前の蕎麦畑を見たかったんですが、でも何にもない収穫後の蕎麦畑も広大ですんごい迫力がありました、次回は……。
「幌加内のそば畑(収穫後)」-2
「そば日本一」には反応しませんでしたが、「牙城」には思わずブレーキを踏んでレンズを向けてしまいました。
たった二文字なんですがプライドがにじみ出ていました。
「幌加内」-4
さらに先に進むと北海道の秋が、この木がなんていう名前の木か判りませんが、周囲の山々を見ると「樺(カバ)」の木の種類が多かったように見えました(シラカバ、ダケカンバ、ハンノキ…)。たぶんこの辺りは標高も幾分高いようで、そのへんが蕎麦の生産に向いているのかもしれませんね。
「幌加内」-5
「朱鞠内湖」
R275は山間部を貫くゆったりとした国道です。車通りも少なくある区間では30kmぐらい対向車も含め1台の車とも出会いませんでした、国道貸切です。
そしてR275が突き当たったところに日本一の人造湖「朱鞠内湖」がありました。
「朱鞠内湖」-1
昔この辺りに深川と名寄を結ぶ深名(しんめい)線という鉄路があったそうで、1995年(平成7年)9月に廃止されたそうです。この湖をぐるっと廻る感じで鉄路が延びていたらしく、まだ案内板にはその鉄路の後が描かれて残っていました。意識した訳ではありませんがどうやら私が走って来たところはその深名(しんめい)線が走っていたあたりとだいぶ被っているようでした。
ひとりこの湖のほとりに佇みしばし湖面を眺めていると廃止された理由が何となく判りました。
だって、だれ~もいませんから。
私断じて「鉄ちゃん」ではありませんが、もし「深名線」が今走っていましたら間違いなく乗ったと思います。
「朱鞠内湖」-2
「音威子府そば」
そんなしんみりした感情にどっぷり浸れるR275を北上、美深でR40に合流しました。そして音威子府村に入り「天塩川温泉」の案内板が、ここは私的に入りたい温泉の上位を占める温泉なんですが今日はパスします。本日はお昼にどうしても行かなければならないところがあるんです。
それはここです、「音威子府駅」
「音威子府駅」-1
厳密にいうと駅には全く用事はないです、用事があるのは駅の中のここです、「音威子府駅そば」。
「音威子府駅そば」-1
あれは10年以上前だと思いますが、真冬にスーパー宗谷に乗って稚内を目指していた時に、特急列車の一番前からしんしんと降る雪の中の線路を眺めていました。すると列車が速度を落とし始め停まる気配、でも駅はどこにも見当たりません、見えるのはこんもりした雪の小山、何とそれが「音威子府駅」でした。降りてみたかったんですが降りると稚内に着くのが遅く(あるいは辿り着けなく)なってしまいます、限られた時間で旅しているサラリーマン旅人は降りられませんでした。以来、いつかこの駅で降りてやろうといろいろと調べ始めました。そして旅人の間で有名な常盤軒の「駅そば」も知ることになりました。でもその後なかなか時間が取れず駅に降りることも蕎麦を食べることも叶わないまま長い時間が流れました。そして定年退職後の2014年9月に満を持しての旅北海道&東日本パスの旅-6(クリックすると見れます)を計画、やっと恋い焦がれた音威子府駅に降りられました。そして念願の常盤軒「駅そば」を食べられると思いきや何と何とその日は臨時休業、駅そば食べられませんでしたぁ。ということで今日は記念すべき2年越しのリベンジの日です。
そして初めて見ました、店主の顔、もちろん注文したのは「かけそば(370円)」
「音威子府駅そば」-2
営業時間は10時00分~15時30分、水曜日定休、臨時休業しばしば、何とも気まぐれな「そば屋」なんですが、今日初めて店主を見てそれも納得、それなりのご高齢ですのでちょっと具合が悪く病院にともなれば臨時休業はなるほどです。今日食べることが出来たのはすごくラッキーなのかもしれません、いつまでも続けて頂きたいものです。
「音威子府駅そば」-3
そして前回も書いたような気がしますが、列車は来ていないんですがお客さんはそこそこなんです。
私が食べている時にも入れ替わり立ち替わりお客さんが途切れません、根強いファンが付いているようです。
(ちなみに音威子府駅に停まる列車は上り「名寄方面」8本、下り「稚内方面」6本(うち特急3本)、そして先ほどの営業時間を考慮すると駅そばを食べる人の中の駅利用者の割合は多くない感じがします。そして音威子府村の人口は北海道で一番少ない799人(28年9月末)、でも駐車場はこんな感じ、不思議な駅そば屋です、常盤軒。)
ということで念願叶い、あっという間に完食です。待って待って待っていましたんで、その意味では美味しかったです。
「音威子府駅」-2
そして今日はもう一軒リベンジするところがあります、それがここです。
「一路食堂」-1
2016年9月の旅では音威子府そば「3軒はしご」計画(音威子府駅駅そば、一路食堂、道の駅麺屋一ふじのそばを一気に食べる)を立てましたが、音威子府駅「駅そば」が臨時休業、「一路食堂」が休業ということで 道の駅「麺屋一ふじ」のそばしか食べられませんでした。
今日は音威子府駅に来る時に途中にある「一路食堂」が営業しているのを確認していましたので、駅から1kmほど戻ったところにあるお店に向かいました。
「一路食堂」-2
先ほどは2台ぐらいだったんですが、昼時、人気店ということで混んでいるようです。
メニューはこんな感じ、注文したのは「きつねそば(630円)」
「一路食堂」-3
あくまでも個人的な感想です。食べてみて汁はそれぞれのお店で特徴を出しているようでしたが「麺」はどこのお店も同じような感じがしました。まぁ「味的」には美味しかったですが、「そば」的には「常陸秋そば」で舌を鍛えられていますんでそっち方面からの感想はご推察願います。でもこれで3軒の音威子府そば食べられましたんで、満足、OKです。
「一路食堂」-4
「駐車場メノウ」
お腹一杯さて「天塩川温泉」でもと思ったんですが、本日のお宿は昨日稚内の民宿を予約、ここから100km以上ありますんでに進まなければなりません。ということで「天塩川温泉」は断念、途中の中川町にある「ポンピラ アクア リズイング」に立ち寄りました。(ちなみにリズイングはリの2乗で、「リラックス」と「リフレッシュ」を表しているそうです。)
「ポンピラ アクア リズイング」-1
ここはホテル併設の立派な温泉です、平日の午後ということで入浴利用者は2~3人、ゆっくりサウナも堪能させて頂きました。
実はここに寄った理由はもう一つあります、そう「メノウ」です。
これもどなたかのブログで「ポンピラ アクア リズイング」の駐車場でメノウを見つけましたとの記載がありました。
駐車場でメノウ、そんな馬鹿な!
ということでお風呂を入りながら確かめに来ました。
そして、フロントロビーにはこんなでっかい気になるものがありました。(今日は「メノウ探し」ミッションは予定がなかったんですが……。)
「ポンピラ アクア リズイング」-2
サッパリして車に戻りさて駐車場はと足元を見るとアスファルトで舗装されて何もありません。ぐるっとお庭みたいなところに行っても芝生が敷き詰められて石ころは見当たりません。
うろうろ探しているとはずれの方に業者さんや従業員さんの駐車場とおぼしきところが、下を見ると結構固められていますが砂利敷きの駐車場です。さてはここですねぇ、ということでしばし下を向いて探索、おっとぉそれらしきものが靴のつま先でツンツンほじくってみると3cmほどの石が、まさかぁ、ペットボトルの水でこすってみるとまぎれもなくメノウです、ありましたねぇ、駐車場にメノウ。
先ほども記載しましたがアンモナイトの化石が付近から出るそうでよく見ると一部メノウ化しているところも見えます。そして近くを流れているのが「天塩川」、そう名前に「塩」が付きます。ということで駐車場の敷石をたぶん近くの山か川から採取した砂利を使ったんだと思います。そしてその中に多数のメノウが混じっていた……。豊かですねぇ、北海道、恐るべしです。
「ポンピラ アクア リズイング 駐車場めのう」
「夕陽に向かって走れ!」
さぁ先を急ぎます。でも、周りはこんな景色だらけです。
「天塩川」-1
何かもったいなくてアクセルが踏み込めません。
「天塩川」-2
しばし天塩川と宗谷本線に沿ってR40を走ります。
「天塩川」-3
幌延町に入るあたりで天塩川は左折し日本海に向かいますが、R40はそのまま北に向かいます。うろ覚えですが豊富町あたりでR40を離れ兜沼、勇知方面にそして16時半すぎ抜海町で道道106号オロロンラインに入りました。予約した民宿は抜海町でしたのでゆっくり「夕陽」撮影ができると思ったんですが、途中GSが見当たらず給油出来なかったことから急遽10km先の稚内市内まで行くことにしました。もう急いで行ったんですが、「秋の日は釣瓶落とし」、格言通りあっというまに暗くなってしまいました。それでも17時15分ごろに何とか稚内市の「夕日が丘パーキング」に辿り着きました。
「利尻島」
日没は17時すぎだったようで少しだけ間に合いませんでした。まぁ一昨年に見ていますんで……、でもこの残照を見ていると見たかったなぁサンセット、あと10分早ければちょっぴり悔しかったです。(十分間に合うはずだったんですが混んでいたんですよねぇ、給油は明日にすればよかったぁ、反省。)
「礼文島」
「旅人宿「ばっかす」」
そんな利尻、礼文を右手に見ながら宿に向かいます。この旅も今日で7日目、そろそろ温かいご飯とみそ汁が食べたくなりましたので昨日この民宿を予約しました。
旅人宿「ばっかす」 稚内市抜海村字バッカイ116-4 男女別相部屋1泊 2食 5,400円
見た目は普通の一軒家ですので通り過ごしてしまうかもしれません、私は2度目ですので郵便局の前しっかり覚えていました。
そして夕食、こんな感じです。(普通の家庭料理なんですが、ひとつひとつの素材がフレッシュで美味しいんですよ)
「旅人宿 ばっかす 夕食」
夕食の後は自由参加カンパ方式の飲み会です、旅好きが高じて旅人宿を始めたオーナーと同宿の方々と「旅」のお話しながら和気藹藹、お酒が進みます。この日は同じ形式の旅人宿「さろまにあん」オーナーご夫妻とそのお友達がみえていました。
私が途中の「メノウ探し」の話をしましたところ、何とすぐ傍にある「抜海海岸」でもメノウがあるそうです。これは明日是非とも探しに行かなければなりません。
そうですよね考えてみればちょうど抜海の西側正面はメノウが取れることで有名な礼文島ですから、これはありそうですね。
「旅人宿 ばっかす 宴会」(写真掲載は皆様の承諾を得ておりま~す)
0時前にお開き、いい気分でふかふかのお布団に潜り込みました。いつもは相部屋なんですが今日はラッキーなことにお客が少なくて大きな部屋を一人で占領、個室です。
温かい食事と素敵なお話、うまい酒が揃って、ほんわかいい気分です。
幌加内の牙城、朱鞠内湖、音威子府そば、駐車場メノウ、天塩川の絶景、ちょっぴり残念だった間に合わなかった「夕陽」、すべて宿のふっくらとした温かいお蒲団が包みこんでくれて、静かに「抜海」の夜は更けていきました。
7日目終了。
9月29日 道の駅「ほくりゅう」 ⇒ 旅人宿「ばっかす」 走行距離 307km (累積 1,908km)
次回に、つづく。
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