5月9日に行われた東都大学リーグ、東洋大対亜細亜大、日本大対青山学院大を見て思ったのは、やっぱり東都の全力疾走はすごいな、ということ。前で、明治大と法政大の全力疾走を誉めたが、「(打者走者の)一塁到達4.3秒未満、二塁到達8.3秒未満、三塁到達12. 3秒未満」という全力疾走の基準タイムの回数ではなく、タイムそのものをくらべると、東都各校の走りの迫力に目を奪われる。
一塁到達3秒台、二塁到達7秒台、三塁到達11秒台とハードルを上げて、タイムクリア選手を比較してみよう。(*印はバント)
◇5/7 明大対法大
一塁到達……高山俊3.92秒(明大1年)
二塁到達……0人
三塁到達……石川駿11.96秒(明大4年)
◇5/7 東洋大対亜大
一塁到達……*中村毅3.76秒(亜大3年)、坂本一将3.92秒(東洋大4年)
二塁到達……藤岡裕大7.50秒(亜大1年)、藤井史弥7.88秒(東洋大4年)
三塁到達……中村篤人11.77秒(亜大3年)
◇5/7 日大対青学大
一塁到達……*山口篤史3.80秒(日大4年)、*小林論尚3.95秒(青学大2年)、谷康士朗3.99秒(日大2年)
二塁到達……0人
三塁到達……井上彰吾11.27秒(日大4年)
東都各校の走りの迫力は社会人野球に受け継がれている。社会人野球を見れば、社会人各チームのレギュラーに東都出身者が多いことに驚かされると思う。この走りはのちにプロ野球に伝播し、日本代表のWBC連覇によって今、世界にも伝わろうとしている。
平日開催のため仕事をされている方は東都大学のリーグ戦を見ることは難しいと思うが、一度見てほしいと思う。世界の潮流になろうとしている全力疾走の源流は、この東都大学リーグの日々の戦いにあるのである。
[註]5/9の東洋大対亜細亜大の観戦記は<ホームページ>に掲載しています。
http://kosekijunjihomepage.com/