『硫黄島からの手紙』が公開される今日12月9日。そういえば昨日は真珠湾攻撃のあった日だ・・・などと考えつつ、ジョン・レノンの命日であったことも忘れ、『硫黄島の砂』を見たついでに、同じジョンでもジョン・ウェイン主演の映画『11人のカウボーイ』と『チザム』を立て続けに見てしまい、いつのまにかジョン・ウェイン・デーと化してしまった12月8日となりました。
フジテレビのプレミアムステージで映画公開にあわせて放映されるこの番組。正式タイトルが「硫黄島~戦場の郵便配達~命をかけ玉砕の島に手紙を届けた若き兵士の感動実話“本土ノ皆サンサヨナラ…”200通の実物の手紙が語りかける家族への愛砲弾の雨…燃える島…家族からの最後の手紙を届けたい」 と、寿限無なみに長いので内容が全てわかってしまうほどなのです。
学徒出陣で内地勤務となった根本(伊藤淳史)は鈴鹿航空隊でパイロットを目指すこととなった。その根本が米上陸前に物資を運んだときに鈴鹿で世話になった海軍少将市丸利之助(藤竜也)に出会い、2万もの兵士たちが痩せ細っていることに驚く。兵士たちは家族との手紙のやりとりだけが生きる支えとなっている。米軍上陸後、手紙の重要さに気づいた根本は爆撃命令を実行する中でも手紙の入った郵便袋を投下しようとする。
水も食料も不足している硫黄島の様子もよくわかり、敵と戦うだけでなく自然とも戦っているという過酷な状況。そして、武器も持たない15歳以下の少年兵が野菜を作る。彼らには攻撃することも捕虜となることも許されない。自決のための手榴弾も持たされるのですが、一人一個ではもったいないから、二人に一個しか与えられない・・・戦う武器だって不足していたのです。救援物資の中にあった武器は竹やり。ドラクエじゃないんですから、あんまりです・・・
少年だけではなく、銃の扱い方も知らない30代、40代の男も補充兵として増員される。温水洋一もその一人。水のない過酷な状況下で硫黄の吹き出る水をも飲もうとしていましたが、それは温い水です・・・「飲むと死にます」。そして、2万の兵は地下要塞を作ることが主な仕事。今で考えれば、サービス残業の過剰労働で過労死してもおかしくないような状況だったのです。
実存するフィルムの効果もあって、当時の様子がリアルに伝わってくるのですが、それよりも遺族の方たちから預かった本物の手紙が遺書という重さを伝えてきて、涙なくしては見れないドラマとなっていました。それぞれの家族の想いと兵士の想い。少年兵が自決するときに「お母さん!」と叫ぶ姿に胸が痛みます。
市丸利之助の「この戦争ももうすぐ終わるのだから命を無駄にするな」という言葉が何度も根本の頭で繰り返される。誰かが悲惨な戦争を語り継がねばならない。負けの見えている状況下においても冷静に判断する少将の存在。軍人としての評価はさておき、部下を思いやる気持ちがひしひしと伝わってきました。そして彼が最後に「遺書だ」と書き残した手紙はルーズベルト大統領に宛てた書簡。日本が負けることだとか、日本のこれからを思いやることよりも、「戦勝国アメリカは終戦後に世界平和に寄与しなければならない」という内容を書いたことに驚きました。最期を迎えるというときに、「武器ではなく手紙を携えた夫を誇りに思う」という妻市丸スエ子(手塚里美)の言葉に感動しました。
日本の戦争ものには珍しく、「天皇陛下万歳」などという言葉が全く出てこない。『米国大統領への手紙 市丸利之助伝』も読みたくなってきました。
フジテレビのプレミアムステージで映画公開にあわせて放映されるこの番組。正式タイトルが「硫黄島~戦場の郵便配達~命をかけ玉砕の島に手紙を届けた若き兵士の感動実話“本土ノ皆サンサヨナラ…”200通の実物の手紙が語りかける家族への愛砲弾の雨…燃える島…家族からの最後の手紙を届けたい」 と、寿限無なみに長いので内容が全てわかってしまうほどなのです。
学徒出陣で内地勤務となった根本(伊藤淳史)は鈴鹿航空隊でパイロットを目指すこととなった。その根本が米上陸前に物資を運んだときに鈴鹿で世話になった海軍少将市丸利之助(藤竜也)に出会い、2万もの兵士たちが痩せ細っていることに驚く。兵士たちは家族との手紙のやりとりだけが生きる支えとなっている。米軍上陸後、手紙の重要さに気づいた根本は爆撃命令を実行する中でも手紙の入った郵便袋を投下しようとする。
水も食料も不足している硫黄島の様子もよくわかり、敵と戦うだけでなく自然とも戦っているという過酷な状況。そして、武器も持たない15歳以下の少年兵が野菜を作る。彼らには攻撃することも捕虜となることも許されない。自決のための手榴弾も持たされるのですが、一人一個ではもったいないから、二人に一個しか与えられない・・・戦う武器だって不足していたのです。救援物資の中にあった武器は竹やり。ドラクエじゃないんですから、あんまりです・・・
少年だけではなく、銃の扱い方も知らない30代、40代の男も補充兵として増員される。温水洋一もその一人。水のない過酷な状況下で硫黄の吹き出る水をも飲もうとしていましたが、それは温い水です・・・「飲むと死にます」。そして、2万の兵は地下要塞を作ることが主な仕事。今で考えれば、サービス残業の過剰労働で過労死してもおかしくないような状況だったのです。
実存するフィルムの効果もあって、当時の様子がリアルに伝わってくるのですが、それよりも遺族の方たちから預かった本物の手紙が遺書という重さを伝えてきて、涙なくしては見れないドラマとなっていました。それぞれの家族の想いと兵士の想い。少年兵が自決するときに「お母さん!」と叫ぶ姿に胸が痛みます。
市丸利之助の「この戦争ももうすぐ終わるのだから命を無駄にするな」という言葉が何度も根本の頭で繰り返される。誰かが悲惨な戦争を語り継がねばならない。負けの見えている状況下においても冷静に判断する少将の存在。軍人としての評価はさておき、部下を思いやる気持ちがひしひしと伝わってきました。そして彼が最後に「遺書だ」と書き残した手紙はルーズベルト大統領に宛てた書簡。日本が負けることだとか、日本のこれからを思いやることよりも、「戦勝国アメリカは終戦後に世界平和に寄与しなければならない」という内容を書いたことに驚きました。最期を迎えるというときに、「武器ではなく手紙を携えた夫を誇りに思う」という妻市丸スエ子(手塚里美)の言葉に感動しました。
日本の戦争ものには珍しく、「天皇陛下万歳」などという言葉が全く出てこない。『米国大統領への手紙 市丸利之助伝』も読みたくなってきました。
ドラマのの内容は映画に影響されているんでしょうか??
「硫黄島からの手紙」より、分かりやすくまとめているんじゃなかな、という気がします。
kossyさんのドラマ評も楽しみにしています♪
お昼に映画を見たばっかりだったので
余計に感じ入るものがありました。
はあ。。。今の時代に生まれてよかった(T-T)
猫は、予習のつもりでこのドラマ観てました。
明日かあさってに『硫黄島からの手紙』観て
復習しようと思います。
ドラマと実写のフィルムと、あの頃の関係者の今のコメントと
状況がわかりやすくて、たぶん映画観るときは
かなりふくらんだ想いで観ちゃうかもしれません。
手塚里美のナレーションも染みてきました。
手塚理美のナレーションはとても落ち着いていて良かったですね。
そして市丸司令官がルーズベルト大統領に手紙を出していたことを知って驚きました!
現代語に翻訳された市丸利之助海軍少将の手紙なら
以下のところにあります。
http://markdarcy.exblog.jp/4168152
どこまでが連携プレイで作られていたんでしょうね~かなり補っていたような感じでした。続けて見ちゃうと、「このエピソードはどっちだっけかな?」となって困ってしまいそうです。
>うさぎ様
『硫黄島からの手紙』も観てまいりました!
俺も映画漬け状態ですが、似たようなテーマのものを続けて見ると大変です。
今ある平和も彼ら兵士と分かち合えたらいいのになぁ~
>にゃんこ様
予習した直後に観てきました!
いやぁ~迫力あったですよ。
迫力の足りなかった分を映画が補ってくれて、史実の足りないところをテレビが補ってくれました。
遺族たちのインタビューが泣かせてくれましたよね。
涙の量はこちらのほうが多かったkossyです。
>ミチ様
貴重な映像ってあるものなんですね~
ドキリとしちゃいました。
手塚里美のナレーションって、これほどまでに情感たっぷりだとは思いませんでした。
>みゆ様
ありがとうございます。
なかなか興味深い文面。
じっくり味わわせていただきますね。
こちらの記事も拝見して、
「あ、そうだ、わたしも書いておこう」と慌てて記事にしました。
で、映画のほうへコメントしようとしてたことを忘れてしまいました^^;
ひとつ思いついたら、ひとつ忘れる昨今、困ったものです。
「お母さん」と叫ぶ少年たちを観た瞬間、気持ちは彼らの母になってしまい、たまらなくなりました。
あの子たちの母があの場にいたら、彼らを跳ね飛ばし、
自分が身代わりに手榴弾の前に飛び出すだろうと思います。
よくもそんな酷いことを、大事な息子に強いてくれるよな!と
誰に向かって言ったらいいかわからない言葉が
勝手に口から飛び出してしまいました。
当時の記録映像,
アメリカはカラー,日本は白黒。
ここだけ見ても,差は歴然・・
改めて,愚かな軍部に憤りを強く抱きます。
「お母さん!」の絶叫シーンでは俺が男であるにもかかわらず胸がつまる思いでした。母親の立場だったら尚更ですよね。
悠雅様のコメントを読むだけでも涙が出てきてしまいます。そうした最後の想いさえ、「天皇陛下万歳」と叫ばねばならない少年兵たちが可哀想でなりません。ここだけは映画とドラマで完全に違った手法だったかもしれませんね。
>AKIRA様
記録映像の差も感じられましたが、アメリカはともかく日本にもここまで貴重なフィルムがあったことにも驚きでした。
「見捨てられた」という悲壮感漂う言葉がずしりと重さを増して、「命を無駄にするな」と激励する言葉に熱くなってしまいました。
連合艦隊がやられた時点で身を引けばよかったのに・・・と怒りを感じてしまいますよね。
まだ映画は観ていませんが、昨日のドラマ良かったですね。
「手紙」を通しての思いが伝わりました。あの過酷の中で頑張ってこれたのは、間違いなく「家族愛」でしたね。