実は私には喰わず嫌いなものがあった。それは・・・「鯖」。
でも、あのお店に出会った事で、もう過去の話になってしまった。
「鯖」の皮の光り具合や、あのジラジラした模様が気持ち悪くて、
なんとなく生臭さが好きになれず口にすることをずっと躊躇ってきたが、その店の「鯖」は違った。
お店は、小浜にある。駅から程近い いづみ商店街。薄暗いアーケードを進むと、営業してるのかどうか分かりにくい怪しげな食堂がある。
店の名は「大谷食堂」。独特の雰囲気を放つ店構え。この引戸を開けるのは、なかなか勇気がいる。
引戸をガラリと開け、中に入った瞬間、焼き魚の香りを感じる。
この細長い、雑多な通路の奥に、小上がり席がある。なんとも昭和な感じの店内。
大谷家(経営者が大谷さんかは分からないが…)の茶の間におじゃました感じだ。(笑)
家族で切り盛りしているようで、いつもこの坊やがいる。
普通の食堂だが開店すると、お客様がどんどんやって来る。
とても広告宣伝にお金をかけているとは思えないし、
お店のHPがある訳でもなく、口コミで人気なのだろう。
厳つい革ジャンを着たツーリングライダーや、家族連れ、カップルなど客層は様々だが、
共通しているのは、みんな美味しい魚を求めてやって来るということだ。
間違いなく「大谷食堂」は、小浜の人気店なのである。
ここ大谷食堂の「焼鯖」を食べてから、私の「鯖」に対する負のイメージがガラリと変わった。
これまで出会ってきた「鯖」とは全く違い、「鯖」は、ものすごく美味しい魚だと知った。
喰わず嫌いは、人生の楽しみを半減させてしまう。なんと勿体ないことか!
それに気付かせてくれた大谷食堂の「焼鯖」と、この店を教えてくれた師匠には、大感謝である♪
いつまでも通いたい 「大谷食堂」。シブい食堂だ!