学校から家まではかなり距離がある。
少し遊んで帰れば地元の駅に足を着けた時に時計は24時を指す。
日によってまちまちだが概ね最終電車乗客は2~3人程度。その中に俺は含まれる。
無人の改札を抜けると、そこは少し広い駐車スペースになっていて、
そこから横歩行者用の坂を下っていくと、どんどん帰り道に明かりが無くなっていく。
街灯も点々とあるだけで民家も既に寝静まっていて、全くといっていいほど光が無い。
ほう、と息を吐くと自分の息が殆ど見えないくらいだ。
ただ、唯一の照明は『月光』のみ。
俺は、冬の清んだ夜空を見上げるのが大好きだ。
自転車をわざと押して、この綺麗な田舎夜空を眺めながら帰る。
今の時期、オリオン座が綺麗だ…と思うが他の星座なんか知りはしない。知ってる必要も無い。
この【夜空】が好きなんだから。
コンクリートが白く輝くような綺麗な月が出てる日には、決まって彼女に電話をかける。
「すっげぇ空が綺麗っスよ」
笑いながら窓の外を見上げる彼女は、電話越しに寒いと告げて直ぐに窓を閉めてしまう。
それでも俺は、この天然のプラネタリウムを君と共有したいと思う。
なんてな。
少し遊んで帰れば地元の駅に足を着けた時に時計は24時を指す。
日によってまちまちだが概ね最終電車乗客は2~3人程度。その中に俺は含まれる。
無人の改札を抜けると、そこは少し広い駐車スペースになっていて、
そこから横歩行者用の坂を下っていくと、どんどん帰り道に明かりが無くなっていく。
街灯も点々とあるだけで民家も既に寝静まっていて、全くといっていいほど光が無い。
ほう、と息を吐くと自分の息が殆ど見えないくらいだ。
ただ、唯一の照明は『月光』のみ。
俺は、冬の清んだ夜空を見上げるのが大好きだ。
自転車をわざと押して、この綺麗な田舎夜空を眺めながら帰る。
今の時期、オリオン座が綺麗だ…と思うが他の星座なんか知りはしない。知ってる必要も無い。
この【夜空】が好きなんだから。
コンクリートが白く輝くような綺麗な月が出てる日には、決まって彼女に電話をかける。
「すっげぇ空が綺麗っスよ」
笑いながら窓の外を見上げる彼女は、電話越しに寒いと告げて直ぐに窓を閉めてしまう。
それでも俺は、この天然のプラネタリウムを君と共有したいと思う。
なんてな。