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【アニメ】明日ちゃんのセーラー服 第12話(最終回)

2022-04-01 21:28:33 | アニメ・映画・TV番組

明日ちゃんのセーラー服 第12話(最終回)
「ひとりじゃないんだ」

以前、このアニメのオープニング曲が素晴らしいと書いたことがあります。歌詞も曲も、蝋梅学園1年3組のみんなで歌っているところも、全てが素晴らしい。私、その歌詞の中で ♪~大きく手を振る 君がとてもキレイで 振り返す ことも忘れそうだよ~♪ のところが大好きで、小路がバスに向かって手を振っている風景を思い出して涙が出そうになってました。あの少女たちのまさにセツナな時間を垣間見ているようで、そこがこのアニメに惹きつけられるところでした。風景の描写も実に美しく、顔についてはたれ目が多くて作画に好き嫌いもありましたが、それ以外の作画と内容がそれらを遙かに上回ってました。

体育祭が終わり後夜祭が始まる。少し前、小路は「演劇部でダンスをすることに決まっていて練習を始めている」と言っていた。「あの(ダンスの)曲ってピアノ伴奏だよね。もし後夜祭の伴奏が生のピアノだったら?」と言われ、「そんな凄いコト想像できないや」みたいな会話があった。

舞台袖で出番を待つ小路。緊張を和らげようと兎原が声をかける。司会が小路を紹介する。小路が舞台中央に立って観衆を見る。この時小路は1人だった。

静かだ。「音が聞こえない。水の中みたい。」

そこにコツコツと言う足音が聞こえてくる。

白いドレスをまとった江梨花がピアノに向かう。

江梨花のサプライズ演奏。感動で涙する小路(たぶん知らなかった)。演奏が始まりダンスが始まる。

回想シーンになる。小路たちの応援、みんなが頑張って戦っているところ、負けて涙しているところ、再度のチャレンジで勝つところ、4人で戦った水泳、みんなで練習したバレーでは、壁にぶつかりながらも小路は飛んだ。

負けて涙する蛍

小路たちは応援を続ける

そして次のバスケットでは・・

4人の力で優勝

何が何でも拾う

小路は飛んだ。失敗するはずがない!

一人じゃない。みんながいたから自分がいた。みんなと一緒だからできた。小路がみんなを支え、みんなが小路を愛した。クラスのみんながお互いを尊重し、お互いをサポートし、お互いを愛し合い成長した。

最初の時に兎原に煽られてした幹ちゃんのポーズ

小路が応援したみんなが、今度は小路を応援してくれる

ピアノを弾く江梨花にバイオリンが渡される。

江梨花は思った。「こうして私がまた弾くことが楽しいと思えたのは、小路さんがいたから」

ピアノもバイオリンも才能のある江梨花だが、何かの事情で演奏から離れていた。それを引き戻してくれたのは小路の存在。それをお膳立てしたのは兎原。

第一話で小路がした空中回転。その時に小路は「これが成功したら新しい学校で友だちがいっぱいできる」と願をかけた。

友だちのたくさんできた小路なら必ず成功するはず


最後のピアノ、そして歓声が起こる。

翌日、小路は昨日のことが夢のように感じられる。いつものように走って着いた教室には江梨花がいた。「待ってた」「(昨日は)楽しかったなぁ、、また出来るかな?」「また出来るわよ、たくさん!」と江梨花。教室のドアが開き、友だちが入ってくる。小路は笑顔で言う。

「おはよう!」

アニメの定番は一番最後の盛り上がるときに主題歌が流れること。今回は「はじまりのセツナ」の後半1/3部分。その歌詞も含めて涙無しには見られない素晴らしい最終回。クローバーワークスさん、半端ない。本当にありがとう。この最終回で感動しない人がいたら感情そのもののない人でしょう。本当に素晴らしい最終回でした。クローバーワークスって着せ恋もやってましたよね。こんなすごい作画で複数を掛け持ちしていたなんて正に神業!

さて、余りにも素晴らしい最終回だったのでこう思ってます。もう続きが作れないんじゃないかな。

バイオリン協奏曲って、人によっては1番、2番・・と作ってますが、チャイコフスキーは一曲だけ。あるバイオリニストが「こんな曲作ったらもう次の曲なんて作れませんよ」って言ってた。今の私もそんな感じ。こんな素敵なアニメを、こんな終わらせ方したら、もう作れないんじゃないかな。さみしいけど仕方ないなって思ってます。2期ができたらうれしいけどね。

今回の中で一番私が感動したのがここ。明日を紹介する司会者の台詞。

「お次は大注目の演劇部登場だぁ。今年はなんと1年生部員たった1人、その1年生は学園中で話題のあの子。目が合うと必ず挨拶してくれて、極めつきはあのセーラー服。もうみんな分かった? それではどうぞぉ!」

6年間1人だけの教室で、ひとりぼっちの授業を受けていた小路が第一話で言った言葉。

「一クラスに10人以上生徒がいるんだって。」

普通なら絶対出てこない言葉。この一言には同年代の友だちに会える喜びがあるけど、心の中には、友だちができるか、うまくやっていけるかの不安もあったはず。その小路への周りの評価があの司会者の言葉。小路の性格だけじゃなく、色々な努力もしてきただろうことがこの言葉に凝縮されているようで、ものすごくうれしく感じました。

もう書くの止めましょう、書きたいことはもっともっとあるんだけど。自分で見る楽しみがなくなっちゃうから。

最後に流れたはじまりのセツナの歌詞を書いて終わりにしますね。

大人になりたい 背伸びする度 揺れる
今がほら 素敵すぎるからだよ
どうしてなの? 嬉しい気持ちなのに
涙が出ちゃうな

相槌を打ってる君の瞳は
胸のロック開けるパスコードみたい
話したかったことが 寂しかったことが
次々に溢れて いっぱいになる

息を切らして 駆けあがる坂道
心を追い越して 身体がはしゃいでる
ドキドキが止まらない

時間が止まれば 良いのになって思うよ
まだ何も知らない同士なのに
どうしてなの? もう君のことが好き
はじまりのセツナ
ずっと続いて セツナ

私は聞いた瞬間にネットを探し、ポチりました。260円強。本当はCDが欲しかったんだけど、その時には見つけられなかった。見つけたらきっとポチっちゃうでしょうね(笑)

ありがとう、明日ちゃん。またね!

おまけ:小路も素晴らしいけど、兎原透子の存在が大きい。みんなを結びつけ、クラスを団結させ、一人一人を成長(開花)させるお膳立てを裏でしている少女。意識して行動したり無理したりしているのか、自然に出てくる行動なのかよく分からない。表情や言葉の出し方から考えて、周りに気を遣いながらプロデュースしているんだろうなと思う。彼女が裏でみんなを動かしている存在なのは確か。バイオリンを江梨花に渡した後の満足そうな顔がそれを物語る。彼女の存在がこの集団を作ったのは間違いない。

高木さんで言えば木村みたいな「動かす」存在かな。あいつも漢だから。彼女の方が可愛いけどね(笑)



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