おらと煙は・・・  ~ Diary of  ”Maikuru” ~

高い所が好き。山の頂上で食べるラーメンが大好物。
密かにアクティブ宣言した勘違いオヤジの日記。

八幡平

2014年08月18日 | 山歩き
平成26年8月16日(土)     曇り 所により 雨





 ちょっと八幡平に行ってきました。磐梯山に続き今年2つ目の日本百名山に挑戦です




 せっかくのお盆休みなのでどこか一つ山に行きたいなとあちこち考えていましたが、他の用事もあるし天気もすぐれないし、なかなか実行可能な予定をたてられずにいました。天気予報を見ると雨の予報の多いこの期間は北の方が曇りの予報が多いので八幡平あたりに目星をつけていましたが、一日経つと予報が変わるのでどうするか決められません。本当は一旦今日行こうとしたら前日の天気予報で雨となったため、曇りの明日にしようと思っていたところでした。


 朝のFire Volunteerの活動後遅い朝食を食べパソコンで八幡平の情報を見てみると、13日は雨でダメみたいでした。まだ14日の情報はないな~なんて見ていてふと天気予報をみると、なんと秋田県は曇りの天気予報になっているではありませんか。そして明日は雨の予報になっている。


「今しかない!」

 そう思い立つと同時に妻が「どごがさ行ぐ?」聞いてきたので、「八幡平さ行ぐべ、今日曇りで明日雨なるは」と誘うと、「行ぐべ」と案外すんなり決まりました。「何持ってぐ?」「服どだなや?」「寒いべが?」「何時間かかるのや?」「高速使う?」「風呂入れっべが」等々予想通りの質問攻めをかわしながら急いで準備します。その時刻は午前10時過ぎ、Gooの地図でルート案内を見たところ5時間半はかかりそうです。しかも帰省ラッシュのこの時期、何時にたどり着けるかも確信は持てません。とにかく散策を楽しむのは現地に着いた時間しだいで、最悪の場合短パン・Tシャツ・サンダルで山頂にだけ立って帰ってくることもあり得ます。

 密かに(誰に?)下調べしていたのですが実は八幡平は結構な観光地で、蔵王のエコーラインみたいに道路を登り駐車場からは整備された道や木道を歩けば30分位で山頂に至ることができるようです。インターネットの記録では厚底サンダルにミニスカなんて恰好も少なからずいるそうです。今回は

・お盆の3連休中に

・山に出掛け、

・できれば日本百名山の

・山頂に立つ

ことを目標としています。ついでにミニスカと厚底サンダルがたくさんいれば言う事なしですが(?)。 天気の関係で成し遂げられるか怪しいことから策に溺れ目的を見失う訳にはいかないので、今は時間との勝負です。格好や登り甲斐(ルート・展望含む)は二の次です。ザックと防寒着と買ったばかりのシューズを車に乗せ、5時に到着したら諦めるつもりで10時半、出発しました。


 国道13号線を北上し、横手インターを出たのが12時過ぎでした。インター出てすぐのびっくりドンキーに入り昼食です(オイオイ!)。12時50分びっくりドンキーを出発しました、時間を気にしているのにこの夫婦は何をのん気に食事しているんでしょう?それから大仙市→角館→仙北市と国道13号→105号→46号→341号を進み、田沢湖手前に差し掛かったところで14時半でした。一度コンビニに寄りたかったのですが、田沢湖近くのコンビニを見送り次のコンビニと言っていたらなんと、八幡平に到着するまでコンビニにお会い事はありませんでした。

 田沢湖を過ぎると上り下りがキツくなりおらの軽自動車はスピードが上がらなくなりました。近くに川が流れているのですが、青と白が混ざったような不思議な水の色をしています。絵の具でも溶かして流しているんではないかと思えるほど水にしては深い色をしています。日本海の青色の3分の1はこの水が着色しているんではないでしょうか。ダムの横を過ぎ大きな林の中を通り、中腹から煙が上がっている山が見えてきます。ナビにはその先に焼山と表示されており、近くなってくると硫黄のにおいが充満してきました。玉川温泉を過ぎると大きなパイプの様な曲がりくねったトンネルを通って、車のエンジンに無理をさせないようにアクセルに気を使いながら登ります。車の温度計で外気温は18度、エアコンは必要ありません。所々にバス停があるのですが、近くに建物とかがなくどこに行くためのバス停なんだろうと妻と話しながら前を行く大型バスについて行きます。


 一旦1,000メートル近くまで登ったあと道は下り始めます。下りになるとおらのスーパー軽はアクセルを踏まなくてもスピードが出るので、今度は前のバスが邪魔です。オラオラ状態でブレーキの効きに注意しながらバスの排気ガスを浴び(そんなに近寄らなければいいのに)、下りの道路を進みます。八幡平への分岐直前で前のバスが止まり、一人女性を乗せています。こんな所からバスに乗る人がいるんだねと妻と話しながら八幡平方面へ右折しました。


 車の列でこちらの道に入ったのはおらだのみのようで、バスのゆっくり運転と排気ガスから解放された我々はスイスイと進みます、いや、進むつもりでした。しかし今度は登りが急なのでスピードが上がりません。程無くして後ろにワゴン車が追いついて来たので左にウインカーを上げ道を譲りました。おらのヘナチョコ軽の4速ATがスピードを上げようとアクセルを深く踏むとギアを上げたり下げたりを繰り返し山の登りで喘ぐおらの様でかわいそうになります。

 やがてガスの中に入り幻想的な道になります。この景色、残さずにいられましょうか!妻に助手席から写真の撮影をお願いしました。パチパチとシーンを選ばずにシャッター音が立て続けに聞こえます、ア~ア




地熱発電所を過ぎ(写真はブレて削除)さらに上り坂を進んだその時、何か黒いものが道の脇に走って行きました。たぶん生き物です。たぶんおらの苦手な黒い人です。妻のパチパチ写真にその物体らしきものが残っていました。




大きく切り取ってみると




なんか耳がある生き物のようです。ウサギや犬じゃないよね。ここは国定公園の大自然の中、何が出ても文句は言えないけれど、たぶんおらが恐れる黒い人だと改めて思いました。妻はあんな恐ろしい生き物に

「かわいい~

「かわいい~

を連発しています。小熊に近寄って親熊に襲われるタイプの性格だと思いました。


 気を取り直しだいぶ上まで登り、下りも混じる平坦な道になってきました。




 後ろから2台車が追いついてきましたが譲る必要のないほどで、ブンブン進むと駐車場と建物が見えてきました。




 3時45分駐車場に到着、料金所に5時までと表示されているので5時で閉まるのか尋ねると駐車場のおんちゃんには山形弁がよく通じないようです。お金を払うので強気の山形弁で「5時が近いのに金とるのか」「5時過ぎても出られるのか」と必死で交渉すると、駐車場のおんちゃん二人がニヤニヤ(苦笑)しながら出るのは何時でも大丈夫ですよでも500円は頂きますと答えてくれました。

 車の少ない駐車場に車を止め、向かいの登山口を確認しながら歩き始める準備をします。外気温を確認すると16度、冷たいガスも流れており防寒具は必要です。

 すると登山口からバリバリの登山スタイルの団体が帰ってきました。それを見た妻が、
「私ズックしかないよ!服も持ってきてないし!パパなにもいらねて言ったべ!」
とパニクっています。
「何もいらないって言うから準備してこねべした、こだなだっけの?何着てったらいいの?」
と御乱心のようです。

「ズック履きでいいよ。ウインドブレーカーだけ着てけ」
と軽装備でも行くぞと促すと、またまたバリバリの登山スタイルの男二人組が降りてきました。それを見た妻はさらに不信そうです。とりあえず売店のトイレを借用しました。


 その間に大型バスが2台入ってきて、半そで短パンみたいな連中がゾロゾロと駐車場に溢れてきます。おらは長袖のセーターを羽織り登山用のザックでなく車に備え付けの水とカッパ等スクランブル山登り用のリュックを背負い、サンダル履きで出掛ける用意をしました。傘も考えましたが時間も時間なので何かあったら頑張るよりは引き返す覚悟で、レベル1の山頂のみ制覇コースと決めてあえて軽装備で16:00出発です。






 妻に買ったばかりのストックを持たせ、石畳の道を登ります。




分岐を道のいい方の右側に進みます。








しばらく階段の上りが続きます。ペースの速い妻は少し息を切らせながら
「あとどれくらい登んの?」
と聞いてきます。そんなに上り下りはきつくないはずなので
「あど少しおもうど終わる」
と家で確認した山のイメージから適当に答えました(ゴメン)。

ホントに間もなく平坦になり、黄色い花やアザミ等がみられるようになりました。そんな道の途中、半そで短パンの子供と普段着の両親みたいな装備のないグループと3組ほどすれ違い、見返り峠に到着。




 これまですれ違った人達の格好と、ここの看板でガマ沼の展望台まで5分、そこから山頂まで5分の案内図を見て妻はかなり安心したようです。


ガマ沼




展望台から八幡沼。次回は早く出発して八幡沼を回る計画をしようと妻と話しました。




 ここで飴かお菓子とお茶が欲しいと妻が言うのでスクランブル塩飴を妻に渡し、水飲む?と2Lペットボトルを差し出しましたが無くてもいいとの事。
 展望台からは5分の予定で山頂です。石畳の道をテクテク二人で並んで歩きます。

白い花(チングルマ?)




オトギリソウ?




池塘に白い花




だいだい色のユリ




石畳の道を振り返る




「あっ」

という間に山頂の標柱です。着いたとたんブルーシートに覆われた資材が最初に目に入ったので頂上とは信じられませんでした。妻は石畳の道をそのまま通過しそうになった程です。




 息切れも水分補給の必要もなく、見渡す景色もなく、さっきの展望台の感動とはあまりにも違うインパクトに二人で記念撮影して帰路に着きます。




 こちらの道は石がゴツゴツしていてさっきよりは注意が必要です。登りで使った方が安全かもしれません。途中のめがね沼。眼鏡のように2つ沼があるみたいですが、1つしか見られませんでした。妻は2つあるのを確認したそうです。






 入口合流付近にある不思議な凹地。このような素直で正直で見る人の想像力を駆り立てる名称をつけるのも勇気が必要ですね。出発前にトイレだけ借用した妻はその時は売店の存在に気付かず、お土産を気にしています。






 4時55分駐車場到着。シャッターが下ろされ。蛍の光が流れる人気のない売店は閉まっていました。おみやげは無しです。駐車場の管理人の小屋も閉まっていて、次々とタダで車が入ってきます。1時間前は500円取られたのに・・・・


 駐車場奥の展望台に上がってみます。




左(東)側がガスで右(西)側は晴れてきています。






 盛岡方面に下り冷麺でも食べて帰るか、それとも今日中に自宅に帰るか悩みましたが、とりあえず途中で風呂入って自宅に帰ろうという事にしました。下山途中、右に入ると蒸ノ湯温泉(秘湯!)の看板が目に入り降りてみました。入浴の値段が分からないので怖いねと話しながら温泉に到着すると日帰り入浴は17時までとの事。結局その後も5時過ぎの入浴はお断りで、温泉に入らずじまいで帰ってきました。


 夕飯も立ち寄らず、途中で豪華な食べ物を買い入れ自宅で贅沢するつもりで山形方面に向かいます。帰路、横手と金山で花火が上がっていました。山形県に入り新庄を過ぎ、舟形あたりで目の前に大きな花火が上がっていました。そう、大石田の花火大会です。数発で見ることができなくなりましたが、9時で終了の時間なのでしょうがありません。妻は3つの花火大会を見られたことに満足そうです。この時我々の行く先の尾花沢以降、ドンピシャで花火を見終わった人達の渋滞が待っているとは思ってもおりませんでした。

 見事に渋滞にはまった我らは自宅近くのマックスバリュの閉店時間10時に、ギリで間に合いませんでした。あ~あ、半額の値札が貼られた惣菜や刺身とバーリアルで豪華に夕食を楽しむつもりが間一髪でアウトです。仕方がないので奮発してローソンでからあげくんと焼き鳥と高価な発泡酒を買い、自宅でご機嫌の夕食を楽しみました。


いい一日だったので、山登りというよりは子供の夏休みの日記みたいになってしまいました。







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