うつむいて歩いていたのは、太陽が眩しいからでも失望していたからでもない。
砂浜を歩いていたからだ。
貝殻やいろんな漂着物に混じって、『過去』を発見したり・・・
一歩踏み出す度に、指が砂にエネルギーを奪われる。
強烈な日差しは、シャツを貫通して背中を焼く。
ああ、喉が渇いた・・・
最後に水を飲んだのは、確か三年前の八月一日。
どんよりと曇っていて、とても蒸し暑い日だったっけ。
私は一度だけ太陽を見上げた。
陽光が鼻腔の奥深くまで差し込むのが分かった。
「ちくしょう」
うかつにも己を忘れてしまった私は、底なしに深い落とし穴に落ちてしまった。
失神しながら私は、これは現在なのか三年前のことなのか決めかねているのだった。
砂浜を歩いていたからだ。
貝殻やいろんな漂着物に混じって、『過去』を発見したり・・・
一歩踏み出す度に、指が砂にエネルギーを奪われる。
強烈な日差しは、シャツを貫通して背中を焼く。
ああ、喉が渇いた・・・
最後に水を飲んだのは、確か三年前の八月一日。
どんよりと曇っていて、とても蒸し暑い日だったっけ。
私は一度だけ太陽を見上げた。
陽光が鼻腔の奥深くまで差し込むのが分かった。
「ちくしょう」
うかつにも己を忘れてしまった私は、底なしに深い落とし穴に落ちてしまった。
失神しながら私は、これは現在なのか三年前のことなのか決めかねているのだった。