記憶をなくした私 ~側頭葉てんかんを経て~

仕事で、家庭で、忙しくストレスをかかえていたある日、家に帰る駅も道も、わからなくなってしまいました。あれから10数年。

雪の日の想い出

2019年02月09日 | 雑感

朝起きたら雪だった。
雪が降ると 思い出すことがある。

学生時代、北国に住んでいた。
アパートに一人暮らしで電話はなく、携帯なんてない時代。

冬のある日、雪が降っていたので、いつもの自転車ではなく歩きで買い物にでかけ、雪道をさくさく歩いていた帰り道。

もうすぐ家に着く辺りで、ばったりサークル友達に会った。
彼は言った。

今、君の家に行って来たところなんだ。サークルをやめることにした。やめる前に告白しておきたくて。いなかったら諦めようと思っていたのだけど、こうして会った。

そんなようなこと。昼間の大通り、もし反対側を歩いていたら会わなかった。

何という偶然。引き合わせ。

周りに人気もなく、静かに雪が降っていた。出会ったシーンだけ、絵に書いたように頭に浮かぶ。

(想い出の中で大分美化されてるだろうけど)

・・・・

その後、高校時代にやっていた陸上部に復帰した彼。種目は短距離。真っ直ぐで、真面目な人だった。
でも、つきあってしばらくして、“彼に私は合わない”と感じて、別れた。



・・・それからさらに10年以上経って、ややこしい後日談が発生したのだけど、それはまた別の話。