
すごく面白かった近藤史恵「サクリファイス」の続編。
舞台はフランスの、ツール・ド・フランス。

昔、ちょっとツールドフランスに興味があって、ちょこちょこっとだけ見たりしたことはあったのだけれど、こんなに過酷なレースだったことは、全然知りませんでした。
昔、「ただマイヨ・ジョーヌのためでなく」という実話本を読んで、すごい・・と呆然としたことがあるのですが(下に紹介しています) そちらを読んだ時の衝撃が凄すぎたせいか、こちらの「エデン」は確かに面白かったんだけれど

とはいえ、じっくりと約1ヶ月間の日々の戦いぶりやチカの気持ちの動きを描いており、レースに対する思いや、勝負の仕方や、仲間やコーチや、ライバルチームの花形選手とのやりとり、スポンサーの撤退などの自転車レース業界の事情など、どれも興味深く読みました。ドキュメンタリーチックな小説になっています。
個人的に好感持てたのが、チカがサポートするチームのエースのミッコが、フィンランド人だったことです。彼もチカと同じ、フランスやスペインでは、異邦人というかなんですよね。もっと、このミッコや、ドニなどのキャラを深く突っ込んで描いてくれたら、ぐわーっと来るものがあったりしたのかな・・・。

フランスの競技なのに、ここのところフランスの選手で花形が出て来ないこと、フランスの国民が強くそれを願っているがゆえに、ニコラという存在を世間がもてはやし、全面に出す・・というところなどの裏事情もなるほどねえ・・と面白かったです。そして、幼なじみの裕福な家のドニ(親はアルジェリア系移民)と、貧しくて自転車も買えない家のニコラの過去の物語などが後半語られます・・・。

「エデン」近藤 史恵 2010-03
それにしてもこの「エデン」は、携帯小説として連載されていたんですね。
あれから三年―。白石誓は、たった一人の日本人選手として、ツール・ド・フランスの舞台に立っていた。だが、すぐさま彼は、チームの存亡を賭けた駆け引きに巻き込まれ、外からは見えないプロスポーツの深淵を知る。そしてまた惨劇が...。ここは本当に「楽園」なのだろうか?過酷なレースを走り抜けた白石誓が見出した結論とは。
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「ただマイヨ・ジョーヌのためでなく」ランス・アームストロング (2000/8/25)
世界一の自転車選手を25歳で襲った悲劇──睾丸癌。癌はすでに肺と脳にも転移していた。生存率は20%以下。長くつらい闘病生活に勝ったものの、彼はすべてを失った。生きる意味すら忘れた彼を励ましたのは、まわりにいたすばらしい人々だった。優秀な癌科医、看護婦、友人たち、そして母親。生涯の伴侶とも巡り合い、再び自転車に乗ることを決意する。彼は見事に再生した。精子バンクに預けておいた最後の精子で、あきらめかけていた子供もできた。そして、彼は地上でもっとも過酷な、ツール・ド・フランスで奇跡の復活優勝を遂げる──。
※マイヨ・ジョーヌ(黄色ジャージ)とは、自転車レースで1位の選手だけが着られる栄光のジャージです。
近藤 史恵 「サクリファイス」「タルトタタンの夢」感想
早速「ただマイヨ・ジョーヌのためでなく」をネットで注文してしまいました。 ツール・ド・フランスって、断片的にニュース映像などで見たことあるだけですが、こんなに奥深く、体力のみならず、知的なゲームであるということを知りませんでした。
そして「エデン」がケータイ小説とは知りませんでした。なんとなく、ケータイ小説やネット連載小説に対する偏見があったのですが、こんなにクオリティの高い作品があるのですね。
近藤史恵さん、これからも要・注目で行きたいと思います。
それでは、また。
チカがアシストとしてどれだけ頑張れるのか?にドキドキしてしまいました。
先日のジロでの新城くん素晴らしかったですが、見ましたか?
7月になる前に「ただマイヨ・ジョーヌのためでなく」を読もうかと思っています。
これからも、よろしくお願いします。
今日は凄いお天気で、電車の冷房がキツそうだ・・・。おりおんさん、今日の座席はどうだったかな・・・
>早速「ただマイヨ・ジョーヌのためでなく」をネットで注文
えっ
そんな・・素早い・・・。
自分で書いておいたものの、読んだのがもう10年も前なので、凄い・・・と思ったのは確かなんだけれど、良かったかどうか忘れてしまってるんです(←無責任)
>ツール・ド・フランスって、断片的にニュース映像などで見たことあるだけですが、こんなに奥深く、体力のみならず、知的なゲームで
私もですよー。ちらほら見てるだけで、良く知らなかったです。
そういえば6年くらい前でしょうか?ジブリだかの・・アニメ映画で、ナスアンダルシアとかいう・・(声優が大泉洋さんだった)のがあって、それも自転車レースの内容で。でも真剣に見てなかったので・・スペインの風景しか覚えてないです
>ケータイ小説やネット連載小説に対する偏見があったのですが、こんなにクオリティの高い作品があるのですね。
私も同じですよ。ちょっと偏見があったんですけれど、こういう小説の連載なら、大歓迎ですね。
ところで、Rokoさんちに何故だかコメントが投稿出来ないのです。名前とアドレスを書いてくださいっていう枠が何度も出てしまって(両方入れているのですが・・)
すいませんが、こちらで、投稿しようと思っていた文を以下にコピペさせてくださいませ
Rokoさん、こんにちは!
F1ドライバーのところで、うおー!!って反応しちゃってました。(実はF1に疎いので全然知らなかったのですが、凄くイメージぴったりだったので)
まだ続編ありますよね?^^
チカは、いまにも日本人!っていう、慎ましく律儀ですよね。とっても好感持てる性格ですが、ルックスは普通ぽい人を連想して読んでいます。
PS リアル、私も大好きなんですよ。雑誌をちょこちょこ見たりして、まだトータルして3巻までしか読んでいないのですが、かなりジーンとしちゃいます。
。。。。。。。。。。。。。。。。。
>先日のジロでの新城くん素晴らしかったですが、見ましたか?
恥ずかしながら、全然知らなかったです!検索して初めて知りました。こういう風に世界の自転車レースで大活躍しておられる石垣島出身の青年がいらしたんですね
>7月になる前に「ただマイヨ・ジョーヌのためでなく」を読もうかと思っています。
アワワワ・・・。確かに凄いー!って思ったのですが、10年も前に読んだので、細部を忘れてしまっており・・・。お薦めしたように書いちゃって、今更ちょっと心配になってきています(小心者・・)
こちらこそ、どうぞ宜しくお願いします
私、その昔自転車のサイクリングに凝った時期がありまして、ツール・ド・フランスも自転車雑誌で知りました。 あの頃、日本人選手がイタリアのチームに単身乗り込んで、参戦日記(確か国内のレースですが)を連載していました。
異境で頑張る日本人って設定はやはり燃えますよね。(笑)
日本製のハード(ギアや変速機、ブレーキ)が世界に浸透している割に、日本人選手は・・・・という事情はモータースポーツと同様。 自転車はモノがシンプルでデリケートなだけに、より奥が深い気がしますね。
コメントが投稿できなかった件ですが、アドレスに全角文字が混ざっていたのでは?と思います。
また、お暇があったら試してみてくださいね (^o^)/
P.S.リアル4巻目も良かったです。
もとよしさんは、かつて自転車のサイクリングに凝った時期があったんですね
>日本人選手がイタリアのチームに単身乗り込んで、参戦日記(確か国内のレースですが)を連載していました。
そうなんですか!?
がんばっておられる日本人選手がいらっしゃったんですね。
>異境で頑張る日本人って設定はやはり燃えますよね。(笑)
うんうん!!がぜん応援したくなっちゃいます。
>日本製のハード(ギアや変速機、ブレーキ)が世界に浸透している割に、日本人選手は・・・・という事情はモータースポーツと同様。
そうなんですよね・・メカを作るという点では、もしかしたら世界一、二の才能を持つ日本人ですが、それを乗りこなす(肉体的才能)という点では他の国の勢いにおされがちですね。
それにしても、もとよしさんが自転車に興味が一杯あったというのは、なんだか嬉しいです。
今日は、SOSの猿の処でコメントしてみたのですが・・・。アドレスに全角は入ってないんですよ・・・。
本当にすいません。
下にさっき投稿しようとした文をコピペしておきます・・
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Rokoさん、こんにちは☆
今日は、こちらにコメントをトライしてみます♪
私もこの本を少し前、読みました。
確かに普段の伊坂さんと、ちょっと違った感じの本でしたよね。私は、それほど楽しめなかったので、、残念でした。あまり現実離れした内容だと、どうも置いてきぼりをくらっちゃうんです・・。
>いろんなことに巻き込まれやすい体質
巻き込まれ型主人公、私も好きです。なんか微笑ましいというか、気の毒なんだけど、はたから見てると応援したいような、なんかこう・・・情がわきます。
頂いたコメント、コピペしちゃいました。
メルアドが必要ない設定に変えたので、こりずにまたトライしてくださいませ。 m(_ _)m
かえって色々お手数をおかけしてしまったようで・・・。
でも、これで、Rokoさんちにコメントバンバン出来そうなので、嬉しいです
今後も遊びにたびたびお邪魔させて頂きますので、どうぞよろしくお願いします