「滅びの園」恒川光太郎
内容は、とある平凡な男の鈴上誠一、上司に怒られる仕事にウンザリし、妻はいるものの虚無感を感じる毎日。
ある日、電車に乗っていた時、ふらりと電車を降りて、そこから、謎の絵本のような穏やかな国?に入ってしまい、そこで暮らす様になる。美しい妻、娘、親切な隣人に囲まれ、平穏な日々を送っていた。
しかし、その後、地球から、手紙を受け取る。そこには、地球では地上に増殖しつづける不定形生物・プーニーに侵されていること、世界を救う鍵を握るのは、謎の内部に浮かぶ鈴上誠一ということで、地球では超有名人になっていることを知る・・・。
最後まで、これ、どうなるんだろう?と、面白く読みました。
思ったのは、地球を人類を守るため、救うために、自分の命を投げうっても・・っていう若者が多数登場するんですよね。
実際、その状況になったら、そういう人が多くなるのかもしれないけれど、自己犠牲の精神を持つ人が結構多かったのが印象に残りました。
★以下ネタバレ★
核が、実は主人公の希望だっていうのは、面白いアイディアですね。だからかの国での、彼の希望をことごとく壊して行く・・・っていう作戦はね、、うん・・・。でもなあー彼が穏やかに幸せに暮らしていた世界を失って、また現実の世界に戻って、でもそこで彼は生きる事を諦めてしまったようだし、読み終わった後味は、スカッとって感じではなかったです。以上
でも、これは完全な好みの問題で、私は恒川さんの和風な魔訶不思議な世界が大好きなので、そういうタイプのお話じゃなくて、どっちかっていうと、最近の「スタープレイヤー」的なお話だったので・・・大絶賛!って感じではないかも・・。3つ★半。
SFとファンタジーな未来的な内容がお好きな方には、きっと評判が高いんだろうなーと思います。
いつも決まった雰囲気のお話じゃなくて、色々なタイプのお話が書けるというのは、作家さんにとって、良い事ですよね。
また、そのうち、「夜市」とか「秋の牢獄」みたいなタイプの小説も、ぜひぜひ待ってます(^^)/
滅びの園 (幽BOOKS) 2018/5/31 恒川 光太郎
「金色機械」
「無貌の神」
「スタープレイヤー」
私はフーイー
「金色の獣、彼方に向かう」
南の子供が夜いくところ
恒川光太郎「夜行の冬」
草祭
「秋の牢獄」「夜市」
>誠一の暮らす穏やかな世界が崩壊するシーンは
そうでしたね。
普段、私はあまりSFとかファンタジー色の強い作品を読まないせいか、そういう展開が印象に残っています。
私の処は、春先に市の図書館が数か月に渡って閉鎖していて、本を殆ど読めなくて(買えば良いだけなんですが、なんと近くに本屋も全くなくなってしまったという現状・・・以前は本屋が数軒あったのに)とても辛かったです。
6月から図書館が再開して嬉しいです。
恒川さんの和製ホラー的世界観、私も大好きなんで、そちらもそろそろ読みたくなりますよね。
この作品はこの作品で、やるせない切なさが胸に迫ってくる感があり、好きなのですが。
誠一の暮らす穏やかな世界が崩壊するシーンは、彼以外の全人類のためとはいえ、なんとも言えない気持ちになりました。
https://mina-r.at.webry.info/202006/article_4.html
残暑、厳しいですねえーー
この本で、ひさしぶりに恒川ワールド、楽しめたみたいで良かったです!
暑い夜長に、少し寒くなる効果もあったかなー。
ご紹介、ありがとうございました。
http://blog.livedoor.jp/todo_23-br/archives/11589467.html
リンク、ありがとうございました
ちなみに、念の為ですが、私はスペイン語もハングルも話せません
早速リンクを張らせて頂きました。確認ください。
(名前のところにページへのリンクを張っています)
今後ともよろしくお願いします
ポコアポコヤの名前の由来は、ポコアポコ(poco a poco)はスペイン語で、「ゆっくりゆっくり」「少しづつ」みたいな意味で、そもそもそれが好きだったんです。
でも、ポコアポコだけだと同じ名前が多いので、語尾にヤをつけました。
勝手な私の造語です^^
ブログ始めた14年前は、ちょっとハングルをかじっていた頃で、愛称的な表現(~ちゃん的な)をする時に、語尾がアとかヤに変化するのを使いました。
and よろしくお願いします。
ところで、このページのタイトル"ポコアポコヤ"ってどういう意味なのでしょう?前々から気になって・・・。
そうなんですよ、共通点があって、嬉しいです
リンクの件、もちろん大歓迎です!
私も解りにくい処に、まとめているのですが、お友達のリンクに、Todo23さんのブログを、入れさせて下さいね!
なんだか色々似たところがあるようで(笑)
そこでお願いですが
私のページからリンクを貼らせて頂居ても良いですか?
「夜市」私も大好きです。過去の自分の記事見たら、なんと3つ★ー4つ★だなんて書いていてびっくり。5つ★くらいの気持ちでいたのですけれど、読んだ直後は評価低めにしてたんだなーって。
Todo23さんが、その後読まれた作品が、運悪く当たらなかったとのこと。
過去作品で面白く読んだの沢山あるのですが、なんせ記憶がもうあやふやで・・・
なので、最近の恒川作品では、「無貌の神」は、どうかな? 摩訶不思議な世界を書かれていて、私はとても面白かったです。
PS Todo23さんの処の返信を、ここで、まとめて、すいません。
>私は三浦さんに限らず、恋愛ものは苦手傾向にあるので。。
私もなんです
小説だけじゃなくて、映画とかも・・・。
>『きみはポラリス』とか『光』『私が語りはじめた彼は』 感心した覚えがあります。
この「関心した」というの、すごく解ります。 私も「光」しをんさん、よく頑張って書かれたなあ・・と感心しました。
元々「夜市」から入った恒川さんなのですが、その後は気に入った本に当たらず離れてしまいました。
>私は恒川さんの和風な魔訶不思議な世界が大好きなので・・・
多分、同じです。
何かお勧めは有りませんか。