たまたま図書館にアクセスした時、新入荷されたばっかりで、内容も知らずに、まあこれも縁ということで・・とリクエストしていた「ヘヴン」
後からイジメの内容と知って、うわぁ・・・苦手だな・・と思ったのですが、書店で凄く売れているらしいし、せっかく早く回って来たので読みました。
以前読んだ「乳と卵」は大阪弁が印象的でしたが、こちらは標準語。とても読みやすい文章でした。
で、内容は、思った以上にイジメの描写が痛々しくて、辛過ぎる!憂鬱でした・・・。こんなの犯罪ですよ!許せない。
内容は、ロンパリと言われていじめられてる男の子と、汚いといじめられてる女の子コジマが手紙のやりとりをして仲良くなるという内容なんですが・・・・。
この女の子が、結構積極的というか、強いんですよねー。そもそも、手紙を自分から男子に送るって行動が凄い~。←すいません私消極的なので・・・
この女子、はさみで、ちょこっとだけ先の方を切る・・という行為は解らないでもないけど、可哀想だった父を忘れない様に、自ら汚い靴をはき続けるとか汚いままでいる・・そういう思考は、ちょっと理解出来ないな・・・。
このイジメられてる2人が心を通じ合わせてる部分も、中盤までは良かったな~と微笑ましかったんだけど、でも心の奥で、なんだか微妙に手放しに喜べない処があったんですよね・・・。男の子が斜視の手術をすれば目が治る事を話す。そうすると女子が手術に反対して悲しむわけですよ。この辺りは、いやらしさを感じちゃったりもして・・(気持ちはわかるけどさ・・)
なんかね・・・ダメな者同士仲良くしましょう~みたいな(違うかもしれないけど、そういう印象を受けてしまったんです・・・すいません、厳しい事言っちゃって・・) 仲良くなっていく理由には、たまたまこの2人が気が合う者同士だったって事もあったと思うんだけど・・・
ある時、主人公男子は病院で出会ったクラスメートに勇気を振り絞ってかな・・、イジメについて質問をなげかけるんだけど、別にロンパリだからいじめられたわけじゃなく、たまたまだ、ということを言われるんですね。この、いじめられる理由があるわけじゃなくて、たまたま・・っていうのはよく聞きますが・・・。
そして、なんですと?!
★以下ネタバレ 白文字で書いています★
最後の方、公園で、2人でやれよ!って指示された時、自ら裸になって大笑いをして、いじめっこ達に立ち向かって?いったこの女の子のすごさは圧倒的でしたね・・・。男の子はこのイジメの後、お母さんにイジメの事を話します。ほっとしました。隠したい気持ちは解るけど、ここまで悲惨なイジメに遭ってまで学校に行くこと無いよ!でも斜視の手術、たった15000円なのに、今まで本人もお母さんも、それに気がつかなかったなんてね・・・。以上
最後の方で、何かどんでん返しとか、凄く明るいシーンとかあるんじゃないか?とイジメの辛い描写を耐えて読んでいたのに、私的には、ああぁ・・・これでお終いか・・・と思ってしまったので・・・2つ★半~3つ★
ただ、ぐいぐい読ませる文筆力はありますね。
ちょっと前に、やっぱりイジメの描写が凄く辛かった「絶望ノート」を読んだばかりで、そちらは最後に大どんでん返しがあって、うおー!!とテンションが上がっただけに、評価が低めになっちゃいました・・。
(2009/9/2)
「ヘヴン」川上未映子
乳と卵、時が滲む朝
すいません。
あなたは、本の読み方を知らない
死んだとは書かれてませんよね。
この感想文をアップした後に、数人の方々から頂いたコメントに(↑)、同様に指摘された方が数人おられ、私自身もそれに気がついたにもかかわらず、つい感想文を訂正しないままになっちゃっていました。
すいません! 今訂正させて頂きました。
あの描き方で死んだと推測した読者が多かったみたいですけど、死んだとは作品は言ってないですよ
この間対談の記事で川上さん本人も「なぜ死んだと思うのか」って言ってましたが
コメント頂いていたのに、腱鞘炎でずっとお休みしていて、お返事がこんなに遅くなってしまって、すいませんでした。
いじめる側の論理を書いてる本は少ないですよね。先日読んだ「本の旅人」で酒井順子さんもいじめる側のことを書いていて興味深かったです。
まあ、現実社会では彼が多数派だから構いませんが・・・。
やたら暑くなっちゃったね。
子供は学校の行事の練習とかで炎天下の中大変みたい。私的には、そんな行事なんて、そんなに学校が力入れなくても良いんじゃ・・?って思っちゃうんだけどね・・。
そうだね・・・みみこさんも言ってるとおり、最初からイジメの部分凄いんだな、って解って読むのと、あんまり知らないで読むのじゃ、ちょっと違って来るよね。
もうあんまりイジメのシーンが一杯語られる様な作品、読みたくはないっていうのが正直な処なんだ・・・。
関西弁の方、あの・・乳と卵だったかな?あっちの方が私は面白かったな~。
あと、百田さんの蜂の方をみみこさんは先に読んで面白かったから、モンスターにも手をのばしたのね? 蜂の方はリクエスト待ちが多くてあきらめちゃったんだ。今度すいたころに読んでみようかな。
遅くなってごめんね
いじめ描写、凄かったね。
私は↑の映画も見ていないのでこの小説の描写だけで、すさまじさを感じてしまったわ。
だいたい、小説を読むときって、映像頭で
想像したりするじゃない?
気持ち悪いもの食べされられたり、こてんぱんに殴られたりするさま、想像するのってやっぱり憂鬱だものね。そこだけはリアル感もって読んでいたわ。確かにコジマのキャラは入り込みにくいものあるよね。
私ははさみチョキ、チョキ・・を同じ長さで・・という部分で、おお~~~そんなことまで・・・と思ってしまったものね・・・・。
関西弁の小説の方は未読なので機会があれば
挑戦するね・・・
ではでは。今日は久々に暑いよ~~~
そうっか・・・・真紅さんも、この小説、すごく良かったのね・・・。
牧場主さんといい、真紅さんといい、みなさんこの小説にぐっと来たのに、一緒にそれを分かちあえないなんて、悲しいなぁ~
なんだろう・・・。どうしてダメだったんだろう・・。
私は、正直、あんまりコジマを心から好き!とは思えなかったところがあったのね、そこだろうか?う~ん、解らない・・・。
でも、真紅さんのおっしゃった「ノルウェイの森とこの小説と、何か通ずる処が」っていうの、その後も考えてみたけど、やっぱり凄くそれあると思いました。
で、コジマ死亡説は、やっぱり違うみたいだね。勝手に死んじゃったよ~って思いこんでしまって恥ずかしい~。
パイレーツロックといい、ヘヴンといい、なんだかここのところ、淋しい気持ち
そうか~、いまいちだったのね? 私は『絶望ノート』は読んでいないのだけど、この作品、すっごく感銘を受けました。
何だか、村上春樹の小説に似たものを感じてしまったの。
で、無駄に長い感想を書いてしまいました。。TBしたので時間あるとき覗いてみてね。
ネタバレ部分なんだけど、私はコジマは死んだのではないと思います。
入院したか転校したかで、「僕」とはもう会えなかったのだと思う。
「僕」も、もう学校行かなかったかもしれないよね。行かんでいいよあんなところ・・・。
色んなことを考えさせられる小説で、正直、読み終わって数日経つんだけど他の本を読む気がしないんです。
雑誌でリハビリしてるんだけどね。。ではでは。
そうですか・・何日間学校お休みなのかな・・?
隠し~、借りて来たら放映だったんですか? それはショックですね・・・。でも深夜の映画ならまだしも、9時代の映画はカットシーンが多いので、レンタルして正解かも!! TVで見るとカットが多くてがっかりすること多いですよ。
MOEは私もよく拝見します。
仕事でとっても役立つし。
「サイドウェイ」そっちで夜中やるんですか、私の地域もやるといいなぁ・・・
私は先日、やっと「隠し砦の三悪人」を借りてきたらその週にやってがっかり・・・
忙しいと、テレビの番組表をチェックするのを忘れてしまうんですよね・・・
コメント機能なおったんですね。良かったですね~
そうでしたか!!牧場主さんは、この作品、かなり心に響くものがあったんですね。
「リリィシュシュのすべて」
酷かったですね・・・。今じゃ大物になってる役者さんが色々出てますよね。蒼井優ちゃんとかもそういや出てましたよね。私ね、、、実は岩井俊二さんって、(←漢字違うかも)世間が評価するほどには、自分の好みじゃないんですよ・・・・。
実はね、回りに斜視の手術した男の子2人いて、軽い斜視のままの女友達もいるんですよ(その女性はもう40過ぎてるけど、男の子達は、まだ10代) 上の感想には書かなかったんですが、なんかそれもちょっと引っかかってしまったかな・・・・。
一杯牧場主さんが感じた事書いてくださって、ありがとう! 哀しくも、私にはそうそう!そうなんだよね~!って風には、今回は思わなかったかも・・・残念!
小雪の韓国映画は、う~ん、小雪が登場した処までは見たんですが、最後の方でバトルとかあったのかな?そこまで見る気力が無くて辞めちゃったんです・・・。
>チョン・ジヒョンだっけ、韓国の女優さん、あの人、セーラー服
実はあの人、苦手なんですよ。悪口になっちゃうんで辞めておきますが。猟奇的な彼女の時好感持ったのに、知れば知るほどイヤだな・・・って思う様になりまして・・。
>400キロの体重になってしまった人が、いるのは分かるが、何でこんなに毎回特番とかでびっくり映像とかで何回も何回も見るのか、って思うのと似てます。
この例え、すごいな!!すんごい解る
で、その400キロの体重の男性(海外に住む人よね?)については、実は全く同じ事を常々思っていたんですよ。
ところで以前、牧場主さんから情報教えて頂いていたMOEの酒井駒子さんの特集号、見ました!!凄く良かったです~~
何年か前に、pooka?で、やっぱり特集していたのを見て以来かな。まとめて見るとやっぱり凄い才能だ~と思ったし、そうか・・最初は「よるくま」とか黒い版画を削った様なタッチの絵ではなかったんだよな・・・って思い出したりしました。
MOEって雑誌、結構好きなんですよ~。買ったことはないんですが、隣町の図書館においてあって。取り寄せれば読めるので、時々読んでます。(ただ、ひそかに人気があるので、回って来るのにやたら時間がかかる)
雑誌の中に、素人の人達が編集部に送った作品から入賞?作品を3つくらい選んでいるコーナーがありますよね?コーナーは小さいんだけど、凄い上手だったり個性的な絵の人とかがいたりして、そこも好きです。
結構マイナーな雑誌なんだろうけど、ずっと残って欲しい雑誌です。
そうですかー、げんなり
コメント機能復活したようです。
御心配していただいてありがとうございました。
これですっきりです。
私は個人的には、これは、今年の三冊、つまり本屋大賞の一次にこれを入れます。
う~ん、「リリィシュシュのすべて」ですさまじいいじめを見たせいか、まあ、いじめの悲惨さについては、大丈夫でした。
私は、コジマが、友達である主人公の男の子が斜視を治すことに対して、痛みを感じるっていうのは、すごく興味深い感情だと思いました。
いやらしさも確かに感じるけど。
私が面白いと思ったのは、その時点で、コジマと男の子の見てる世界は違うわけですよね。
こう、男の子には現実的な物質(美しさ)がぼやけて見える、でも、コジマには障害がないのでクリアに見える。
でも、二人は、違う眼球で、同じ美しさを共有出来る。
しかし、その奇跡は、コジマの論理だと、斜視を治したら、同じように物質がクリアに見えるのに、たとえ、同じ痛みを分かち合った過去や記憶があっても、もう、同じモノを美しいと感じることは出来ないと。
あまりにも危ういバランスの上に成り立っていた友愛の強さともろさがこう、ずしんときました。
最後、「それはただの美しさだった」っていう繰り返しが、切なくてしかたありませんでした。
コジマが生きていても、分かち合うことは出来ない、もう、コジマの名前を呼ぶこともなく、斜視だったことを忘れる未来が待っていて、でも、世界は美しくて、それを分かち合うことはないなんて、何て残酷なんだろうって。
私は、いつも、百瀬だったかな、いじめる側の論理を語る男の子いたでしょう、ああいう考えと自分の感覚との落差に、深い深い断絶を感じていて、それはただそこに横たわっていて、理解しあうことはなく、人の良心や、何て言うか、きれいなものはただ失われていくのだな、
砂が手からこぼれ落ちるみたいに、どうしようもないことなのだな、ってとても疲れることがあって。
ただ、疲れて、言葉に出来ないから、溜め息をついていました。
このことを言葉にして本として形に残せた川上さんはすごいと思います。
おお、そう、小雪の韓国映画、そうでしたか、じゃ、見るのやめようかな。
何か、チョン・ジヒョンだっけ、韓国の女優さん、あの人、セーラー服だったでしょう、無理がないかと思っていましたが。
ところで、「GANTZ」ね、着々と読み進めているんですが、あまりのエロさに、うんざりします。
グロさも絶句しますわ。
ある程度ならいいけど、何か疲れる程多くて・・・何でこう、限界を超えて、それをむさぼる人がこんなに多いのか、不思議なほどです。
こう、400キロの体重になってしまった人が、いるのは分かるが、何でこんなに毎回特番とかでびっくり映像とかで何回も何回も見るのか、って思うのと似てます。
時折さん~~!言われて気がついたんですが、そういえば、コジマ死んだとはどこにも書かれていませんよねっ
まずい~~!!!またやってしまった・・・。
私が勝手に勘違いしてそう思いこんでいただけで、死んだわけではないかもしれませんよね。
アワワワ・・・・
どうしよう!!!焦ってます・・・。
とはいえ、もう本は返却しちゃって、読み返せないし・・・。
主人公が「あれ以来コジマに会うことはなかった」だか、「コジマを見ることはなかった」って書かれていた気がするんですが、、、でも、曖昧な言い方でまとめてましたよね、ほんとすいません! あ~困ったな~
なんだか微妙に読み終わりました。
コジマ、死んでたんですか・・・。
ショック。もう一度読み直します。
すいません、評価厳しくなっちゃいました。あの女の子の最後が、とがっかりしちゃって・・・。
イジメの描写、読むだけでも拷問で・・・その後に、それを乗り越えた「ヘヴン」というのがホントにあの2人に待っているんじゃないか?と勝手に期待して読んじゃったんですよ・・。
うれぱみんって言葉、印象的でしたね。
☆評価厳しいっすね。イジメは当然嫌いです。
でも、五点をあげたい作品だと思いました。
受ける側、与える側、その両方の心理が絶妙でした。
うまく言えないけど、なんかくるものがありました。
イジメの本質がここにあるようにも思いました。
そうですかー。特集記事を読まれたんですね~
川上さんが芥川賞以来の新作書いたってことで、話題になっていますよね。
正直、川上さんって方のお人柄とかは、どちらかっていうと、好感持ってるとは言い難いんですが(別に嫌いってわけではないんですが、好きというわけでは無くて・・・というか、マスコミの「美貌の天才作家」という感じの彼女のもてはやし方とかがあまり好きとは言えないというか・・・)
う~ん、、、私的には、その善人・悪人うんぬん・・を表現するために、あえてイジメをテーマ選んで書いた!というのが、うん、納得!って風には思わなかったかな・・・。元々イジメの描写が多い本は自分は苦手っていうのもあったからかもしれませんが・・・。
川上さんは、
現在の人の痛みが判らない人や
善人・悪人で判別できない
善悪が明確になっていない人の存在などを
表現しやすい方法で伝えようとして
「いじめ」をテーマにしたとか
ちょっと記憶はいい加減なんですけど