「夜市」以後、ずっと恒川さんの小説を読んでいます。摩訶不思議な恒川さんの世界が大好きです。本作は、4編の短編が含まれており、どのお話にも、同じではないけれども、イタチ(鼬)の様な不思議な生物が登場するところが共通しているかな・・・。
「異神千夜」と、「風天孔参り」が特に面白くて好きでした。4つ☆~4つ☆半
「異神千夜」
蒙古襲来の時代。日本、高麗、宋、元などを舞台に、動乱の時代を生き延びる主人公と、占術師のような鼬をいつも連れている謎の美女・鈴華。一番生き残る可能性の強い男を選んでねんごろになるというのが、したたかでもあり、有る意味この時代の女性なら、しょうがないともいえる・・・。
フィクションのお話ながら、本当にこういうことがあったんじゃないか?とも思えるストーリーなのが面白かったです。
「風天孔参り」
男が経営する山中のレストランに不思議な団体客がやってきた。そのうちの一人の若い女性が、しばらくその店に滞在し、男と関係を持つようになる。
風天孔という、森の中を歩いている時にふと現れる不思議な竜巻のような物に入った者は、あの世に行けるらしい。
風天孔参りという設定が、凄く恒川ワールド! こういうの大好きです。
「森の神、夢に還る」
いろいろなものに憑依出来る能力を持つ私は、ある日、夜の駅でナツコという女性に取り憑いて上京する。ナツコが親しくしていたユリが突然亡くなる。ユリの部屋には、ナツコよりも上手な絵や、傷つけられたキャンバスが残っており、密かにユリはナツコに恨みを持っていたのが解る(こわ~!)そして、ユリは実はマスターと不倫の関係に有ったのだった。そして、ナツコに憑依している『私』の過去は、波瀾万丈なものだった。
「金色の獣、彼方に向かう」
大輝は、ある日黒い蛇で遊んでいる時に、中学生の少女千絵と出会い、また一匹の不思議で賢いイタチ鼬を見つけ、飼う様になる。大輝は時々、イタチに乗り移って世界を見るような状態になる・・。ある日、千絵は同居している男の死体の処分に困って大輝に相談を持ちかける。猫の死に場所を前もって掘っておいてあげている不思議なおじいさんに・・・。
金色の獣、彼方に向かう
恒川 光太郎 / 2011-11-16
南の子供が夜いくところ
恒川光太郎「夜行の冬」
草祭
「秋の牢獄」「夜市」
「異神千夜」とても面白かったのですが、途中で鈴華が鈴鹿になってて残念でした。何箇所か鈴鹿になっていたので、「あれ?鈴鹿って誰だ?」と思ってしまいました(笑)
作品はすごく良いのに、残念な気分になってしまいました。
コメントありがとうございます!
恒川さんファンでいらっしゃるんですねー。
私もおかかさんと同じに、恒川さんの不思議な世界と、優しい文章が好きです。
不思議系小説って、グロだったりエロ部分が多い小説が結構多い気がするのですが、恒川さんのは、そういう処があまり無いので、子供さんにもおすすめ出来るし
で、なんですとー!
>鈴華が鈴鹿になってて
そうだったんですか。。。
私は気がつきませんでしたが、それは残念ですね・・・。ミスに気がつかずに出版してしまったんですね・・・。
本当に残念でした
同じ意見です子どもも読めますよね
特に「風の古道」が大好きなんです
私の周りで、恒川さんを好きな人が少ないので、ここで少しでもお話できて嬉しいです
そちらの桜はいかがでしょうか?
丁度今週末、見頃のところが多いみたいですね。
私はお花見にはいかずに、電車や車の窓から見て楽しむ程度なんですが・・
>風の古道
私も大好きです!
私の回りには、本好きな人は、ほぼゼロなので、こうしてブログで、おかかさんはじめ、色々な方とお話出来る事が、凄く嬉しいんですよ。
またお気軽に遊びに来て下さいまし~
こちらの桜は、まだまだです
たった一人なんですが、本の好みがバッチリ合う人がいて「もっと他にも恒川さんとか本が好きな人と情報交換したいね」と言っていたんです
またちょくちょくお邪魔させて下さいね
お返事、遅れてしまってすいません。
こちらは、満開~散る頃になってきました。
桜の花の命は短いですね。。。
おおお~お友達に、本の好みがバッチリの方がいらっしゃるんですね?
良いなぁ~~!!
はい!また是非いつでも遊びに来て下さいねー
もう散る頃なんですね
こちらはやっと今、桜が満開です
そうなんですよ
私たちは、恒川さんの他に、小松エメルさんの「一鬼夜行」シリーズが大好きなんです
恒川さんの作風とは少し違う感じですが、妖怪ものなのに、おどろおどろしい感じはなく、優しい文章で読みやすいです
私は読み終わったあと心が温かくなりました
なんだかんだで、もうGWですね!
>小松エメルさんの「一鬼夜行」シリーズ
知りませんでした。
さっそく図書館で検索、あったら借りて読んでみます!
GW真っ只中ですね
ありがとうございます
図書館にありましたか
昨日、おとといと、急に暑くて快晴だったのに、今日は曇りで、夜は雨が降り出しました。
小松エメルさん、近くの図書館には、全くありませんでした・・・。
少し遠い図書館もあるので、今度そちらに行った際、調べてみますね!