東野圭吾さんの本、出るたびに殆ど読んでは来たけれど、コレはっ!という作品に最近、あまり巡り会えてなかったんです。
いや、どれもそれなりに(すいません!)面白いんですけれどもね・・。ついついハードルが高くなっちゃって・・。
そんな中、これはっ!!!!!!という、凄く面白くて笑えて最高な作品が!!
こんなコメディな本も書けるんだ?!という驚きと意外感で、さすがわ東野圭吾、横綱だわー!!堂々たる5つ★!!
短編が幾つも入っているのですが、登場人物は同じ。
登場してくるのは、一文字違いの、集英社?の様な出版社と、著名作家さんや、芸能人(キバタクとか、松嶋ナナコや中井貴一?とか)、直木賞とか、大丈夫なのか~?こんな事書いて!?と心配になる・・
小説家の苦悩とか、つき合いゴルフや、奥さんのタイプとか、出版社の人と人気作家さんの交流とか、新人作家さんの作品が映像化される時の喜びとか失望とか、どれもこれも、リアル作家さんだからこそ解る、書ける内容。
でも、おそれおおくて、なかなか、こういう内情は書けないと思うんだけど、そこは横綱な東野さん、笑いやギャグにして書く書く書きまくる!!
しかも、これ、いきなり文庫で登場ですよ。
もう、印税で巨万の富を得たであろう東野さんは、これ以上もうお金なんて欲しくないんだろうな~。
伝説の男
伝説の編集者、獅子取さんに爆笑!この人のスライディング土下座!売れっ子の独身女性作家から仕事をもらうために彼が取った行動って・・。
夢の映像化
熱海圭介の撃鉄のポエムが2時間ドラマの企画が持ち上がり、友人や親に報告していい気持ちになったのだが、内容が随分変わってしまってガッカリする。
これまた爆笑の連発なお話
序の口
唐傘ザンゲ(この名前からして可笑しい)が、大御所作家さんとの、つき合いゴルフに行く・・。
89頁で、作家の世界と相撲界の世界は同じだ、というセリフに、大きくうなずきました。
ギャグだけじゃなく、大御所作家さんの器のでかさとかに、結構ジーンと来る、とっても良い話でした!
罪な女
熱海圭介に新しくついた女性編集者。彼女にぞっこんになってしまうが・・
これも笑ったー。舞い上がる気持ち、解るよ~。
最終候補
厳しい状態のサラリーマン。
多くの作家さんが、作家になる前、こういう気持ちで文学賞に小説を送り、期待もし、不安を抱えていたんでしょうね・・。
小説誌
出版社の裏事情(連載・単行本・売れない雑誌・・etc)を、暴露している話。
なるほどー!と思えました。
天敵
唐草ザンゲと、うるさい口出しをして来る、婚約者・・
一発当たった作品の後、作家さんが次の作品を書く苦悩・・
オチは意外でした。
それにしても「虚無僧ゾフィー」って何度聞いてもおかしい!
文学賞創設
なんか適当に候補者をあげるんだなぁ~、色々な大人な事情が・・。
でも、そんな中、受賞した人は、本当に心から嬉しく思うんだな・・。
ミステリ特集
熱海圭介に、ミステリー小説の依頼が来る・・
それにしても、この熱海さんって、大真面目にハードボイルドな小説を書いてるんだけど、実は、あんまり大した作品でもないけど、偶然ラッキーにも受賞し、本を出版してもらえて、でもあんまり売れて無くて、あり得ない臭い内容だけど、少数のくさやファンがいて・・と、さんざんコケにされているんですよね。笑っちゃいけないけど、やたら可笑しい。
引退発表
確かに作家さんは、歌手や芸能人と違って「辞めます」宣言ってしないよね・・
書かないでいると、忘れ去られ・・・
ここにはその後の寒川さんは書かれてなかったけれど、最後の本の紹介文の処に、「筆の道」が135回の直本賞候補になっていたのが解ります^^
戦略
熱海圭介の新作を売ろうと戦略を練る。アフロヘアにドハデなファッションで・・
職業、小説家
元子から、結婚したい相手がいる・・と言われた父。
なんと相手は小説家だというではないか。そんな不安定な職業に娘をやるのは、不安だ~という話。一体小説家って、どんな風に収入を得ているのか?というのが書かれています。
なんだかんだで、お父さんは、唐草ザンゲの書く本を面白く読めて、めでたし、めでたし!
図書館で本を借りること、半額本を買ってまた売る事については、本を買わずに図書館で読んでばかりいる私には、耳が痛くなりました・・。
確かに、そんなんじゃ作家さんは生活出来ませんよね。
なんとか、沢山読まれる本を書いた作家さんに、金額として何か戻って来る良い方式とか無いだろうか・・。
最後の紹介文が、もう大爆笑!!
このあとがき?みたいな紹介文が最高です!!ぶらぼーーーーー!
東野圭吾/ 2012年01月20日発売
先に出ていた「黒笑小説」が、本作に繋がっている話が有るらしく、そちらも速攻読んでみます。
ネタバレ「新参者」感想
カッコウの卵は誰のもの
「パラドックス13」
「 聖女の救済」「ガリレオの苦悩」
流星の絆、眠りの森
赤い指、悪意
「ダイイングアイ」「夜明けの街で」感想
「たぶん最後のご挨拶」「あの頃ぼくらはアホでした」 「容疑者Xの献身」東野 圭吾 感想
「手紙」東野 圭吾 読む価値の高い、お薦めの作品
「白夜行」小説・ドラマ比較と、「幻夜」感想
白夜行 東野 圭吾 小説読んだ感想
さまよう刃
もう、余裕の一冊?(笑
latifaさんの「印税で巨万の富を得たであろう東野さんは、これ以上もうお金なんて欲しくないんだろうな~」もちょっとブラックで笑えました♪
小説家がここまで出版業界や小説家の裏側を書くのかと驚きました。何度も笑いました。面白かったです。
私も黒笑小説未読なんです。
読んでみます。
確かに!
ここまでの、地位と名声?がなかったら、書けない内容ですよね。
でも、全然高飛車な感じや、どうだー!という感じは無くて、ちょっと小心者な心理が、とても可愛らしかったり、微笑ましかったりする内容でしたよね。
東野さんの、こんな凄い作家さんになっても、いまだに持ち続けている、一般庶民な目というか、優しい心根が感じられました。
そちらは、そろそろ桜が咲き始めている頃でしょうか?^^
出版業界や小説家の裏側、とっても興味深く、面白かったですよねー。
こんなの書いちゃって大丈夫なの?って部分もありました。
黒笑小説、さっそく図書館に届いたようです。
東野さんや小説家さん達には、申し訳ないけど、図書館を愛用させてもらっちゃいます・・・。
latifaさんの書かれているを読んで衝動買いしました。まだ読んでいませんけど・・・
面白そうです。
今日から、GWですねー。
私は何も用事や予定が無いので、のんびりです。
これ、買っちゃったんですねー
面白く読めると良いなぁ~