凄く面白かったです。分厚い本で最初びびりましたが、読んだー!!という充実感がものすごいある小説ですね。私は沢山の人が出て来るお話は苦手なのですが、この小説は引きこまれて読みました。4つ★半~5つ★
家系図とかあると、読みやすいかも。
今ではこういうお家は少ないんでしょうけれど、昭和の初めの頃までだと、一部華族の方とか、特権階級のお家とか、こういうお家もあったでしょうね。
ロシアの血が混じった人って、さぞや美しいんだろうなぁ~、素敵なお屋敷だよなぁ~と、読みながら、この小説の世界?に、うっとりさせられました。
舞台設定、小川洋子さんも大好きそう
印象に残ったお話は、まずは最初の章。上品で静かな暮らししか知らなかった子供が、不潔?で、無秩序な小学校に入れられてしまう・・。天皇系の愛子ちゃんなんかも、こういう風だったのかもなあ・・・と思ってしまいました。
あと、百合ちゃんが嫁いだ先の姑とか、酷いしきたり?とか・・・百合ちゃんが可哀想で泣けました。もっと普通のお家の人と結婚していたらなあ・・。
あと、ちょっと世間知らず?で浮き世離れしている光一君を愛する現代っこの涼子ちゃん。この2人のコンビが、すごく可愛く微笑ましくて良かったです。
★以下ネタバレ 白文字で書いています★
絹さんの好きな人は、夫竹次郎じゃなくて、その側にいつもいる人だったのですね・・・。最後でびっくり!でした。長女の菊ちゃんが、許嫁である豊彦さんがいながら、妻子のいる人と恋仲になり、子供が出来て戻って来た時、絹さんは因果応報を感じたことでしょうね・・。その後、豊彦さんと結婚するも、今度は豊彦さんが、菊ちゃん以外の女性、麻美さんを好きになり、卯月という子供が出来る。それでも夫婦円満に続けて行くんだろうなぁ~と思っていたら、まさかの熟年離婚・・・。麻美さんのところに行ってしまったというラストはちょっとショックでした・・・。
でも、菊ちゃんには妹の百合ちゃんがいつも側にいてくれるし、どうやら小説家の娘もずっと一緒にいそうな気配・・。かたや麻美さんには誰一人いないから?
それにしても、菊ちゃんの恋人だった岸部さんの奥さんにしろ、菊ちゃんにしろ、夫は外に、本気で惚れてぞっこんになってる女性がいるというのに全然気がつかずにいた・・という事には、ちょっと疑問を感じるんですよねー。普通気がつくんじゃないかな・・?以上
時々家族が言う「みじめなニジンスキー」「かわいそうなアレクセイエフ」そして 「 ライスには塩を 」の合言葉。家族だけにわかるこの言葉がいいのです。
江國さんの書く不倫や性描写は、サラサラしていて、湿り気がなく、とても読みやすいです。先日川上弘美さんの「夜の公園」を読んだんですが、なんというか・・・通常の?川上さんの文体や世界はサラサラと美しく透明感があるんだけど、性描写とか・・その小説によって増減有りですが、1~2割、妙にぬめっとして、そこだけが、ぞっとするような、感じがあるんです。優等生で静かでウブにしか見えない文学少女が、実は夜はすごいんです・・・みたいな・・・。
江國さんのは、センス良く洗練されていて大人っぽい少女で、もしかしたら恋多き女なんじゃないかなぁ~と想像がつく人、って感じです。
あ、でも川上弘美さんは、お気に入りの作家さんの一人ですよ!!性描写があまり無いお話が好きです。
江國香織/ 2010年11月05日発売
この家庭の独特の世界観が好きでした。
時代錯誤な感じが好きです。
ああいう子たちが学校へ行ったら浮いてしまうかもしれませんが、最初から行かせてあげたらよかったのにななんて元も子もないことを思いました^^;
百合の嫁ぎ先は異常でしたね。
普通おかしいと気づくはずなんですけど、それこそ学校へも行かず社会に出る事もなくお嫁さんに行っちゃったから可笑しいと思えなかったというのも悲しい現実です。
一人で生きていく女性もかっこいいですが、百合はもっと素敵な男性と出会ってほしかったなと思います。
latifaさんって川上弘美さんがお気に入り作家さんなのね^^
↑の>実は夜はすごいんです・・・みたいな・・・
って、ちょっと笑ってしまったよ~。アハハハハ。
私は逆に、川上弘美さんって何故か今まであまり読んでこなかったの。
記憶にあるのは『センセイの鞄』とか、それくらい。
でも、最近『神様2011』読んで、改めていいと思いました。
で、この小説だけどすんごい高評価!うれしい☆
私も、ここ数年の江國さんの作品の中でもダントツに面白かったと思う。
長いけど、もうずっとずっと読んでいたい、って気分になったわ。
でも、川上さん(弘美さんも、未映子さんも)とか江國さんとか、みんな美人よね~。
最近読んだ山崎ナオコーラさんの小説に、女性作家は容姿のことで結構辛い目に遭う、、みたいなことが書いてあったよ。
よしもとばななさんも、同じようなこと書いてたな~、って思ったわ。
なんか余談でスイマセン^^;
こちらは、雷や突然の雨で、不気味な天気です・・。
ホントですよね・・・。最初から行かせてあげていたら、良かったのになあ・・・って、私も思いました。
せめて小学校1年生から、俗世間デビューしないと、さすがに光一君のように6年生からじゃ、、ちょっと遅すぎますし、百合ちゃんだって、もっと世間の事知っていたなら・・・
でも、とても面白い小説で、大満足でした!
学校始まって、1ヶ月が過ぎたねー。息子さん、楽しく通っているかな?^^
川上さんの小説はね、私は昔1,2つ読んで、ピンと来なかったの。それで暫くずっとブランクがあったのね。その後「センセイの鞄」で目からウロコで、次々読んで行ったんだけど、どうやら好きなタイプの小説と、そうじゃないのと有るようだなあ・・・って最近気がついて来たところ。「神様」は、好きな方の小説です
江國さんの小説には、贅肉のある女性ヒロインって、無縁な印象があるのだけれど(美しいシャープで素敵なな女性しか読んだ事無い気がする)、もしかしたら男子は、光一君みたいな、ぷよっとして、ぼーっとした??人も結構登場するのかな。(間宮兄弟もそういや、若干似たタイプかな?って)
江國さんは、光一とか間宮兄弟みたいな男子も結構お好きなのかも・・と、勝手に思っちゃった。私も好きなんだよね、そういうウブい純粋な男性。
作家さんのルックス・・うおー!!
そうだろうね・・・。女性作家さんって、美人か、否か?って事で、すごーく・・なんというか・・色々と・・変わって来ると思われるね・・。
購買層・ファン層とか、売れ行きとか、言葉は悪いけど戦略とか・・。
美人ならではの辛さもあるだろうけど、残念ルックスだと、キツイ事も男性以上にありそうだね・・。
でも、ナオコーラさんも、ばななさんも、ご結婚されて幸せそうだよね?