「ワンダフル・ライフ」を読んで面白かったので、丸山さんの他の本も読んでみようと思って、代表作である「デフ・ヴォイス」を読んだら更に面白かったので、デフシリーズを全部読もうと決めて、2巻目「龍の耳を君に」も読んでやっぱり面白かったです。この後3・4と読むのが楽しみ!4つ★~4つ★半
「デフ・ヴォイス 法廷の通訳士」
知らない事ばかりで読んで良かった、と勉強になった本でした。
それだけじゃなく、ミステリー部分や人間ドラマもあって、色々な要素の先が気になって一気読みさせられる面白さもある本でした。
映画『コーダあいのうた』で登場してきた「コーダ」=ろう者の両親に育てられた子供CODA(Children of deaf adults)の荒井。
荒井の両親と兄は聞こえない人間だったので、自分一人だけが部外者みたいな気持ちを抱いていた。
聴覚障害者という言葉よりも、ろう者・聴者という言葉を選んで使われている、というのも初めて知ったし、手話というのは一つだけではなく、日本で使われている手話には先天的ろう者がよく使う「日本手話」と、日本語を翻訳する形でできた「日本語対応手話」があることも今迄全く知りませんでした。
荒井さんは産まれ育った環境から日本手話や、ろう者の人のことなどとても詳しく、通訳士は天職だと思うんだけど、あまり最初は乗り気じゃなかったのよね。
とても優れた良い通訳士でも、この職業だけで生活していくのは難しいっていうのも問題よね。もっと安定したお給料をもらえるように何とかならないのかな。
★以下ネタバレ★
かつて一度だけ荒井が関わった仕事で、容疑者側の娘の次女のことをとても強く印象に焼き付いていた・・という処から、あーこの子が養女として別人として生きていて、現在はお金持ちの令嬢として華々しく生きている瑠美だな、って最初の方でピンと来ちゃったんですよね。だから驚きは無かった。
夫のDVで離婚したみゆきと娘の美和、元夫が会いたいからと荒井にしつこくお願いしてきて、みゆきのいないタイミングに公園で・・というのはマズいよー、それ。荒井は悪い人間じゃないんだけど、気になる事に対して貪欲というか、なんとしても調べずにはいられないサガが強いよね。以上
デフ・ヴォイス 2011/7/25 丸山正樹
高校ビブリオバトルチャンプ本!
内容(「BOOK」データベースより)
時を隔てた二つの殺人。謎は解け、愛だけがそこに残った―。生活のため手話通訳士になった荒井は、刑事事件に問われたろう者の法廷通訳を引き受け、そこで運命の女性・手塚瑠美に出会う。
・・・・・・・・・
「龍の耳を君に (デフ・ヴォイス2)」
今回も知らなかった事が一杯あって、読んで良かったなーと思う内容でした。
みゆきさんとその子供の美和ちゃんと現在は3人で一緒に暮らすようになっているのね。すっかり美和ちゃんと荒井さんは仲良くなっていたけど、みゆきが心配。
1巻の時は、みゆきへの対応が冷たいというか・・後回しばかりで気の毒に感じたけど、2巻目は双方の相手への思いやりや会話不足というか・・この2人ダメになっちゃうんじゃ・・・?と思う部分がたまにあったのよね。
今回も美人で行動力あって魅力的な瑠美登場。前回結婚したけど、あっという間に離婚しちゃってた。荒井さんは瑠美と希少な存在であるコーダ同士だし、年は結構離れてるみたいだけど、なーんか瑠美さんと遠い将来くっつきそうな予感も・・・。
聾という文字は、龍の下に耳があるっていうのは今回初めて気がつきました。
龍はツノで音等を関知できるため、使わない耳が退化して海に落ちてタツノオトシゴになったという言い伝えは、へえーー!という驚きがありました。
本作のキーパーソンえいち君という場面緘黙症の少年に手話を教えたらメキメキ上達して、彼にも良い効果が出て良かったなあーと思いました。
作者あとがきで、1作目の7年後に続編というのは珍しいパターンだそうです。
丸山さんの出版二作目「漂う子」に何森刑事が登場(丸山さんの思い入れのあるキャラクターだったそうで、無理矢理登場させたそうですが、もし「デフ」の続編があるのなら「漂う子」に登場させなかったのにと書かれていました。
表紙の子供のイラストは高杉千明さんという方。
最初松本大洋さんの絵かな?と勘違いしましたが、良いですねー。
高杉さんのイラストの作品を検索してみましたが、どれも良い感じで好きです。でも松本大洋さんとやっぱり偶然ちょっと似てるなー。
1巻目「デフ・ヴォイス」の表紙のイラストは文庫本にする時点で高杉さんの子供の絵で統一するように変更されたのですね。そちらの幼い少女が手を繋いでいる姿のイラストの方が更に良くなったと思います。
★以下ネタバレ★
今回の母・息子(元看護師と医院長候補の長男が交際していて、女性が妊娠そのまま退職し未婚出産)というオチ、前回読んだ「ワンダフル・ライフ」でも不倫の関係が破綻しそうな時期なのに避妊せずに妊娠してしまうという設定だったのですよね・・・。
本作は准看護師試験を目指して頑張っていた時期だったし、うっかり避妊を失敗しちゃったのかもしれないけど・・。
8年前に行方をくらまし、ホームレスになり名前も変えて生きてきた長男は元恋人の希望する(言葉通りに)すぐ側のアパートの一室でいつも彼女と息子を見守っていた。長男は著名な父親の説を撤回するように連絡をし、父母はそんな事よりも長男が生きていたことに喜び、ほぼ彼の希望を受け入れ実家に戻って来るように言うのですが次男は面白くない。長年長男不在中、父母の事を思って色々やって来たのにという憤慨する気持ちも解りますが・・。次男が長男を殺していたのでした。以上
龍の耳を君に (デフ・ヴォイス2) 2018/2/21
手話通訳士の荒井は拠点を東京から埼玉に移し、聾者の起こした強盗や傷害事件の通訳をする生活の中、恋人の娘の緘黙症の同級生に手話を教えることになった。同級生の少年は手話を積極的に憶えていくが、突然殺人事件を目撃したと話し始めた。NPOに出入りする男が何者かに殺害された事件は、少年の自宅から目と鼻の先だった。果たして緘黙症の少年の証言は有効なのか? 』
関係書籍
・デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士
・龍の耳を君に
・慟哭は聴こえない
・わたしのいないテーブルで
・刑事何森 孤高の相貌(スピンオフ)
丸山正樹
ワンダフル・ライフ
「デフ・ヴォイス 法廷の通訳士」
知らない事ばかりで読んで良かった、と勉強になった本でした。
それだけじゃなく、ミステリー部分や人間ドラマもあって、色々な要素の先が気になって一気読みさせられる面白さもある本でした。
映画『コーダあいのうた』で登場してきた「コーダ」=ろう者の両親に育てられた子供CODA(Children of deaf adults)の荒井。
荒井の両親と兄は聞こえない人間だったので、自分一人だけが部外者みたいな気持ちを抱いていた。
聴覚障害者という言葉よりも、ろう者・聴者という言葉を選んで使われている、というのも初めて知ったし、手話というのは一つだけではなく、日本で使われている手話には先天的ろう者がよく使う「日本手話」と、日本語を翻訳する形でできた「日本語対応手話」があることも今迄全く知りませんでした。
荒井さんは産まれ育った環境から日本手話や、ろう者の人のことなどとても詳しく、通訳士は天職だと思うんだけど、あまり最初は乗り気じゃなかったのよね。
とても優れた良い通訳士でも、この職業だけで生活していくのは難しいっていうのも問題よね。もっと安定したお給料をもらえるように何とかならないのかな。
★以下ネタバレ★
かつて一度だけ荒井が関わった仕事で、容疑者側の娘の次女のことをとても強く印象に焼き付いていた・・という処から、あーこの子が養女として別人として生きていて、現在はお金持ちの令嬢として華々しく生きている瑠美だな、って最初の方でピンと来ちゃったんですよね。だから驚きは無かった。
夫のDVで離婚したみゆきと娘の美和、元夫が会いたいからと荒井にしつこくお願いしてきて、みゆきのいないタイミングに公園で・・というのはマズいよー、それ。荒井は悪い人間じゃないんだけど、気になる事に対して貪欲というか、なんとしても調べずにはいられないサガが強いよね。以上
デフ・ヴォイス 2011/7/25 丸山正樹
高校ビブリオバトルチャンプ本!
内容(「BOOK」データベースより)
時を隔てた二つの殺人。謎は解け、愛だけがそこに残った―。生活のため手話通訳士になった荒井は、刑事事件に問われたろう者の法廷通訳を引き受け、そこで運命の女性・手塚瑠美に出会う。
・・・・・・・・・
「龍の耳を君に (デフ・ヴォイス2)」
今回も知らなかった事が一杯あって、読んで良かったなーと思う内容でした。
みゆきさんとその子供の美和ちゃんと現在は3人で一緒に暮らすようになっているのね。すっかり美和ちゃんと荒井さんは仲良くなっていたけど、みゆきが心配。
1巻の時は、みゆきへの対応が冷たいというか・・後回しばかりで気の毒に感じたけど、2巻目は双方の相手への思いやりや会話不足というか・・この2人ダメになっちゃうんじゃ・・・?と思う部分がたまにあったのよね。
今回も美人で行動力あって魅力的な瑠美登場。前回結婚したけど、あっという間に離婚しちゃってた。荒井さんは瑠美と希少な存在であるコーダ同士だし、年は結構離れてるみたいだけど、なーんか瑠美さんと遠い将来くっつきそうな予感も・・・。
聾という文字は、龍の下に耳があるっていうのは今回初めて気がつきました。
龍はツノで音等を関知できるため、使わない耳が退化して海に落ちてタツノオトシゴになったという言い伝えは、へえーー!という驚きがありました。
本作のキーパーソンえいち君という場面緘黙症の少年に手話を教えたらメキメキ上達して、彼にも良い効果が出て良かったなあーと思いました。
作者あとがきで、1作目の7年後に続編というのは珍しいパターンだそうです。
丸山さんの出版二作目「漂う子」に何森刑事が登場(丸山さんの思い入れのあるキャラクターだったそうで、無理矢理登場させたそうですが、もし「デフ」の続編があるのなら「漂う子」に登場させなかったのにと書かれていました。
表紙の子供のイラストは高杉千明さんという方。
最初松本大洋さんの絵かな?と勘違いしましたが、良いですねー。
高杉さんのイラストの作品を検索してみましたが、どれも良い感じで好きです。でも松本大洋さんとやっぱり偶然ちょっと似てるなー。
1巻目「デフ・ヴォイス」の表紙のイラストは文庫本にする時点で高杉さんの子供の絵で統一するように変更されたのですね。そちらの幼い少女が手を繋いでいる姿のイラストの方が更に良くなったと思います。
★以下ネタバレ★
今回の母・息子(元看護師と医院長候補の長男が交際していて、女性が妊娠そのまま退職し未婚出産)というオチ、前回読んだ「ワンダフル・ライフ」でも不倫の関係が破綻しそうな時期なのに避妊せずに妊娠してしまうという設定だったのですよね・・・。
本作は准看護師試験を目指して頑張っていた時期だったし、うっかり避妊を失敗しちゃったのかもしれないけど・・。
8年前に行方をくらまし、ホームレスになり名前も変えて生きてきた長男は元恋人の希望する(言葉通りに)すぐ側のアパートの一室でいつも彼女と息子を見守っていた。長男は著名な父親の説を撤回するように連絡をし、父母はそんな事よりも長男が生きていたことに喜び、ほぼ彼の希望を受け入れ実家に戻って来るように言うのですが次男は面白くない。長年長男不在中、父母の事を思って色々やって来たのにという憤慨する気持ちも解りますが・・。次男が長男を殺していたのでした。以上
龍の耳を君に (デフ・ヴォイス2) 2018/2/21
手話通訳士の荒井は拠点を東京から埼玉に移し、聾者の起こした強盗や傷害事件の通訳をする生活の中、恋人の娘の緘黙症の同級生に手話を教えることになった。同級生の少年は手話を積極的に憶えていくが、突然殺人事件を目撃したと話し始めた。NPOに出入りする男が何者かに殺害された事件は、少年の自宅から目と鼻の先だった。果たして緘黙症の少年の証言は有効なのか? 』
関係書籍
・デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士
・龍の耳を君に
・慟哭は聴こえない
・わたしのいないテーブルで
・刑事何森 孤高の相貌(スピンオフ)
丸山正樹
ワンダフル・ライフ
>知らない事ばかりで読んで良かった、と勉強になった本でした。
>それだけじゃなく、ミステリー部分や人間ドラマもあって、色々な要素の先が気になって一気読みさせられる面白さもある本でした。
ホント、そうですよね!!
実際に聾の方々と接する機会はほとんどありませんが意識の中に本書の内容があるのと無いのとでは大違いと思います。
ちなみに、私が丸山さんをシリーズで読むきっかけはtodo23さんからのお薦めでした。
\(^o^)/
そして「以下ネタバレ」の下に空白を作ってる!!前回の私のコメントを受けての結果ですよね。ありがとう&ゴメン!でも嬉しい。
1作目のネタバレに後半に書いてること、私も同じく思いました!で、後日 みゆきにも言ってないってどーいうこと??って。
この1・2作目までは、主人公の荒井が好きじゃ無かったのよね。でも少しずつ、良くなっていった。。。感じです。
好きとまでは言わないけど、荒井も自分の中での葛藤があったんだなぁとか思うし、少しずつ成長してるのよね。
このシリーズは、勉強にもなるから今後も読むと思います。
思いがけず、こにさんも丸山さんの本、そしてこのシリーズ本読んでいて嬉しかったです。
私はつい最近までこの本や、丸山さんのこと知らなかったので・・
そうそう、草彅君が主役を演じるみたいですね。こにさんからドラマ化情報聞いて、それも楽しみにしています。
でも全編後編だけみたいで残念。
しっかり連続で、せめて5.6話はやって欲しいところです。
わぐまさんも2巻まで読まれていたとは!
お話出来て、凄く嬉しいです。
先日はすいませんでした!
(これまでもネタバレの間、空白部分少なかったのを反省)
教えて頂けて感謝です!
で、そーなんですよね!
私も同じ処疑問感じていたし、荒井さんの人となりがあまり好きじゃなくて(ハッキリ言えば・・・私がみゆきなら、こういう彼氏はちょっと・・・)
でも、段々変わって来てる感じは確かにしますし、彼の仕事ぶりや仕事に対する気持ちや真摯さは凄いなーと思うし応援もしています。
さっき遂に4巻全部読み終わった処なんです。
こにさんが読むきっかけになったのが、todo23さんからのオススメだったそうですね!
確かにこの本は良い、って思います。
私も誰かにお薦めしたいなー(周りに読書好きな人皆無なので無理ですが)
作者の方がろう者でもなく、家族にもそういう人がいないのに、すごく調査や取材もされていて凄いなーと思います。
読めない間に他のコーダの方の本や、聾者の方が発信してるYouTubeとか、人工内耳ユーザー(何て言えばいいんだろう?)のSNSとか、SODAという聞こえない子どもと一緒に育った兄弟の方の発信とか、研究者の方の本とかに触れたので、聴者で手話が使えない私でもすっと感情が分かったので、(実際は無知と同レベルだろうけど)作者の言語化能力は本当にありがたい・・・。
マイノリティでない私は特権があって、差別的な偏見を持っていると思うから、いないことにされている人の話をもっと知りたい。
こんな年齢になって何も知らなくて恥ずかしくて。もちろんそういう方のことを消費したくはないけれど、アンテナは張っていたい思いがあります。
2冊目はドラマになった一冊目よりどんどん面白くなってるし、社会的に意義があると思うので、是非続きも映像化してほしい!
「SHOGUN」のエミー賞ばかりが注目されましたが、このドラマもミニシリーズでノミネートされたんですよ!
多分世界的に通用する悲しみや断絶が描かれてると思うんですよね~。普遍的な悲しみも。
個人的には場面緘黙症の方が出てくる話ってあんまり探せないので、続きが知りたいです。
全巻お読みになられたんですね。
これ、去年の夏頃集中的に私も読んでいたのですが、たった1年しか経っていないのに、記憶が曖昧になっていてショックです。
牧場主さんは、これらのシリーズを読む前から色々な媒体で知識を溜めていて、すごいです。
既に知っていることも、これらの本で出て来たかもしれませんね。
>何も知らなくて恥ずかしくて。もちろんそういう方のことを消費したくはないけれど、アンテナは張っていたい思いがあります。
同感です
そうですよね、是非続編も作って欲しいです。ドラマの1はちょっと物足りない感があったけれど、それでも気軽に見れる地上波のTV番組で放映することの意義って大いにあると思うんですよ。
全く知らないより、少しでも知るのって大切ですよね。
草彅君が主役だから、幅広い層の人が見てくれそうだし。
ところで、これもエミー賞にノミネートされていたとは知りませんでした。
海外で、ちゃんと見ている人は見ていてくれるんだな・・っていうのが解って嬉しくなりますね
↑のお話で一つしたかったのが、30代の聾者の方が、今若い子(20代以下の方)は人工内耳を入れる方が多いので、世代別で会話が断絶しているっていうことを発信されていたことが心に残ってるんですよね。20代と30代ってお話ししてみたい
間柄じゃないですか。まあ、断絶っていっても手話覚えたりスマホとか便利なもので色々お話はしてると思うんですけど、勉強した英語とネイティブみたいな感じかしら。
少し違うかもしれませんが(聴者の話です)植民地化された過酷な時代のせいで、台湾は世代が違うと使う言語が違うので、たとえば三世代の家族内で込み入った深い話は出来ないっていうことを聞いて、ああ、琉球もアイヌも同じだっただろうに、そういうことを本で読んでも、私はあんまりリアルに想像できないまま年を取ってきてしまったなって。
だからこの作者はとてもデリケートで複雑な話題をテーマに取り組んでくれたんだなって思います。コーダ当事者ではない聴者だからこその真摯な書きぶりが、鈍感な私にはとても分かりやすかったです。
>平野さんの本とか、映画の君の鳥は歌えるとか、海炭市叙景とか反応したかった・・・。よかったことは覚えている!!
そうなんですねー!随分後になってしまっても、そういうの聞かせてもらえると、すごく嬉しいです
牧場主さんが、かつて同じ作品見てたんだなー、良かったと感じていたんだな、って事だけで
もう殆ど忘れてしまっていても、それを見たり読んだりした時の自分の感想というか気持ちって割と残っているんですよね。
たとえ内容について語り合えなくても、嬉しいものです。(私は)
>今若い子(20代以下の方)は人工内耳を入れる方が多いので、世代別で会話が断絶している
そうでしたね。そういうのって、私はこの本を読むまで全く知らなかった事でした。会話(対話)を自然に自由に出来るかどうかって、かなり重要な事ですよね。
下にあげられている台湾、アイヌ、琉球・・・の方々の世代による言語の違い等も同様かもしれませんね。お恥ずかしい話、今迄それらに迄私は考えが至らなかったです・・・。
前に映画で(何だったか忘れました)アメリカで生まれ育った子と、移民で英語がネイティブではなく英語を完全には使いこなせない親との親子の会話が、どうもすっと行かない・・というのを見て、そうかあ・・・って思ったのです。
あら、話がますますそれてしまってごめんなさい。
とにかく、このデフシリーズはとても良い作品でしたよね
移民で英語がネイティブではなく英語を完全には使いこなせない親との親子の会話が、どうもすっと行かない・・というのを見て、そうかあ・・・って思った事がありました。
の間違いです。
なんか文章が変でした。
少し恥ずかしいお話をしますが、「ぼくが生きてる、ふたつの世界」の原作がとてもよかったので、映画気になっていたんですよ。監督も好きだし。
で、評判を見たら、字幕版の上映が少ないので実際の聾者の方が見られなくて残念ってあって。(現在名古屋では字幕版と通常版両方とも一日に一回なので、場所によって違うみたい)
でね、思い出したんですよ。先日、混んでいたために「ラストマイル」を字幕版でしか見られなかった時の感情を。
たとえば微妙な表情の顔のアップで、文字情報で何を言うか一瞬前に理解した後に声を聞くとか、そういうタイムラグの情報の先取りネタバレが面白さを半減してて、いつも聾者はこんな感じで映画見てることを知らなかったと反省したけども、本心では今回は都合がつかなかったから字幕で見たけど、次は字幕なしで見たいなって思っちゃったんですよね・・・。
実際にラストマイルはもう今は字幕版は見られません。
私の想像ですけど、多分、監督は実際の聾者の方に見てもらいと思ってかなり努力はしたと思います。公式HPのバリアフリー版のCM見たら何となく分かります。
会話が混じっている時に(手話)(声で)と説明が字幕で出るんですけど、ベイビーわるきゅーれのボソボソ喋る彼女のシーンだけ字幕ボタンを押すレベルの聴者からすると、かなりカルチャーショックです。
音声以外の説明文字が多いので、これは説明、これは口音声、手話、って選別しながら映像を追わないといけないからです。
聴者からすると二重に説明されている気分になるけれども、聾者の方が声を出したり出さなかったりするシーンをみんなに分かってもらう為にそれしかなかったんだろうと。
だから、多分映画館で集客してお金を回収しなければならない側の論理を映画制作側はコントロールできないのではと想像します。
ブルーレイになった時にそれぞれ選べることと、映画館で世界を共有して同時に一緒に笑う、泣けないこととは、同じようでいて違うと思います。
たとえばVRゴーグルみたいなものを開発したとして、多分聴者の論理だと聾者側がつければいいってことになる。
眼鏡で既に鼻に負荷がかかってる方でも、重くて頭を締め付けるものをつけて二時間耐えろと。
だから、丸山さんの本を読んでも、結局私は根本的に分かってないってことが分かって、自分が恥ずかしくてね・・・。
でもどうしたらいいのか考えるのやめたくないな~とは思ってます。
私もいつか年老いたら耳が遠くなると思うけど、いちいち絶望したくないから。
長々と書いちゃってゴメンナサイ。