読みやすく面白く一気読み。
最後まで読み終わって、構成が匠だったなあ!と感心させられました。ほぼ5つ★
★注意:今日は以下、全てネタバレであらすじ感想書いてます★
赤と青とエスキース
というタイトルは、茜(red⇒レイ)蒼(blue⇒ブー)から来てたのねー。
この小説、ところどころ赤や青い色が出て来るシーンがあって、中でもエスキースというタイトルの絵の時に来ていた赤いブラウスと青い鳥のブローチが印象にあったから、そこからなのかな?と思っていたわ。
それぞれ独立したお話で、あの絵が繋がってるのかな?なんて思ってたら、あなた!
1話での2人が登場していたとは! 全然気がつかなかったので最終章でビックリ仰天。
1 金魚とカワセミ
メルボルンに留学中の女子大生レイは現地に住む日系人のブーと知り合う。
来るもの拒まずでちゃらそうなブーに惹かれながらも、本気になるとイカンと帰国するまでの「期間限定」と自分に言い聞かせて交際する。
もう日本に帰国がまじかになった頃、ブーからとある新進画家の絵のモデルになってもらえないか?という誘いを受ける。
下書きのことをエスキースというそうだ。
絵を描いている時に立ち会ったブー、そしてモデルを受けている最中レイ、感極まって立ち上がって・・・
と、ここまででお話は終わっていますが、この後映画ならドラマチックな音楽と供に2人が抱擁したかな?という感じです♪
最終章で解るのだけれど、ブーは大まじめに彼女の事を一目ぼれしており、真剣に恋愛していたんですねー。絵も彼の希望だったのね。
そして、その後も2人は遠距離交際を経て、ずーーっと長く交際していたとは!!
2 東京タワーとアーツ・センター
額縁職人という仕事と、額と絵のバランス等、今まで注目したことがなかった「額」について書かれているのが興味深かったです。
額職人の空知が勤めている処に、画廊の人2人がやってくる(その後日本で開いた画廊をやっていたレイとブーなのねー)
空知は「エスキース」というタイトルの絵に出会った時に、かつてメルボルンで出会った画家さんの事が蘇る。
3 トマトジュースとバタフライピー
漫画家のタカシマ。かつてアシスタントをしていた砂川が「ウルトラ・マンガ大賞」を受賞して、作品はもちろんのこと、その若く素敵なルックスからも瞬く間に人気者になる。
雑誌の対談で、2人は久しぶりにとある喫茶店で会う。
喫茶店の髭のマスターと不愛想なウェートレスはブーとレイ!
なんか泣ける話だったわー。タカシマが努力の人で、砂川は天才って事なんだろうけど、砂川がタカシマのその努力する姿に尊敬を感じていると最後に言ったシーンで、ぐっと来ちゃった。
その後、タカシマが日本の有名な漫画の賞を受けて、更に人気になっていることが解って嬉しくなりました。
4 赤鬼と青鬼
輸入雑貨店で働く50歳を過ぎた茜。オーナーから英国に買い付けに行ってみない?と言われる。
1年前に別れた蒼のマンションの部屋にパスポートを置きっぱなしなことに気がつき、連絡して取りに行く。そこには白い猫が飼われていた。
茜はパニック障害を発症して休暇を取る事になってしまう。
このオーナーが1のウップス!と言うアグレッシブなユリ先輩だったとは!
結局、なんだかんだで、よりを戻すレイとブーなのでした。
エピローグ
「エスキース」を描いた画家さんと、「エスキース」の絵のその後の経緯。そして本作の総まとめが書かれています。
いやぁー、30年以上に渡るレイとブーと絵のお話だったんですね。すっごく長く続いたカップルだったんだなあ、、感慨深いものが。
長い年月に渡っているお話なのに、サクサク読みやすく、読み終わった後味も良くて、素晴らしい作品でした!
今年読んだ本の中でもトップクラスに良かったわ。
青山美智子さんの本は、これで2冊目ですが、他もリクエストしているので楽しみです!
青山美智子「鎌倉うずまき案内所」
最後まで読み終わって、構成が匠だったなあ!と感心させられました。ほぼ5つ★
★注意:今日は以下、全てネタバレであらすじ感想書いてます★
赤と青とエスキース
というタイトルは、茜(red⇒レイ)蒼(blue⇒ブー)から来てたのねー。
この小説、ところどころ赤や青い色が出て来るシーンがあって、中でもエスキースというタイトルの絵の時に来ていた赤いブラウスと青い鳥のブローチが印象にあったから、そこからなのかな?と思っていたわ。
それぞれ独立したお話で、あの絵が繋がってるのかな?なんて思ってたら、あなた!
1話での2人が登場していたとは! 全然気がつかなかったので最終章でビックリ仰天。
1 金魚とカワセミ
メルボルンに留学中の女子大生レイは現地に住む日系人のブーと知り合う。
来るもの拒まずでちゃらそうなブーに惹かれながらも、本気になるとイカンと帰国するまでの「期間限定」と自分に言い聞かせて交際する。
もう日本に帰国がまじかになった頃、ブーからとある新進画家の絵のモデルになってもらえないか?という誘いを受ける。
下書きのことをエスキースというそうだ。
絵を描いている時に立ち会ったブー、そしてモデルを受けている最中レイ、感極まって立ち上がって・・・
と、ここまででお話は終わっていますが、この後映画ならドラマチックな音楽と供に2人が抱擁したかな?という感じです♪
最終章で解るのだけれど、ブーは大まじめに彼女の事を一目ぼれしており、真剣に恋愛していたんですねー。絵も彼の希望だったのね。
そして、その後も2人は遠距離交際を経て、ずーーっと長く交際していたとは!!
2 東京タワーとアーツ・センター
額縁職人という仕事と、額と絵のバランス等、今まで注目したことがなかった「額」について書かれているのが興味深かったです。
額職人の空知が勤めている処に、画廊の人2人がやってくる(その後日本で開いた画廊をやっていたレイとブーなのねー)
空知は「エスキース」というタイトルの絵に出会った時に、かつてメルボルンで出会った画家さんの事が蘇る。
3 トマトジュースとバタフライピー
漫画家のタカシマ。かつてアシスタントをしていた砂川が「ウルトラ・マンガ大賞」を受賞して、作品はもちろんのこと、その若く素敵なルックスからも瞬く間に人気者になる。
雑誌の対談で、2人は久しぶりにとある喫茶店で会う。
喫茶店の髭のマスターと不愛想なウェートレスはブーとレイ!
なんか泣ける話だったわー。タカシマが努力の人で、砂川は天才って事なんだろうけど、砂川がタカシマのその努力する姿に尊敬を感じていると最後に言ったシーンで、ぐっと来ちゃった。
その後、タカシマが日本の有名な漫画の賞を受けて、更に人気になっていることが解って嬉しくなりました。
4 赤鬼と青鬼
輸入雑貨店で働く50歳を過ぎた茜。オーナーから英国に買い付けに行ってみない?と言われる。
1年前に別れた蒼のマンションの部屋にパスポートを置きっぱなしなことに気がつき、連絡して取りに行く。そこには白い猫が飼われていた。
茜はパニック障害を発症して休暇を取る事になってしまう。
このオーナーが1のウップス!と言うアグレッシブなユリ先輩だったとは!
結局、なんだかんだで、よりを戻すレイとブーなのでした。
エピローグ
「エスキース」を描いた画家さんと、「エスキース」の絵のその後の経緯。そして本作の総まとめが書かれています。
いやぁー、30年以上に渡るレイとブーと絵のお話だったんですね。すっごく長く続いたカップルだったんだなあ、、感慨深いものが。
長い年月に渡っているお話なのに、サクサク読みやすく、読み終わった後味も良くて、素晴らしい作品でした!
今年読んだ本の中でもトップクラスに良かったわ。
青山美智子さんの本は、これで2冊目ですが、他もリクエストしているので楽しみです!
青山美智子「鎌倉うずまき案内所」
でも残したくなる気持ち、分かります。
あぁこの本を2冊目に読んじゃうと、他がイマイチになっちゃうかもなぁ~~~。
この本の額職人の悩みだったり、漫画家さんの嫉妬?だったりが、大人の悩みでしたよね。それに惹かれて読んでいたら、実はレイとブーが・・・ってラストで驚きました。
嬉しい驚きでした^^
エスキースという言葉をこの作品を読んで初めて知りました。
ブーとレイの壮大な恋物語でしたよね。
でも、2人に限らず登場する人たちは皆さん素敵な方ばかりでした。
人と人との繋がりって素敵…と思って温かい気持ちで読み終えました。
青山作品は読み終えた後が心地よくて余韻に浸れる気がします。
コメントありがとうございました。
>2冊目に読んじゃうと、他がイマイチになっちゃうかも
あら、まあ・・・そうなんですね。
じゃあ、他の本は、ちょっと期待度下げて読もうかな
この本は大人ばかりが出て来るけれど、他の青山作品は子供が登場することが多いのかな・・・?
でも、ぐるぐる・・が、わぐまさん的には青山作品で最下位だったそうだから、ぐるぐると本作、もしかしたら今の処、最大幅があるかもなのねー
コメントありがとうございます。
私もエスキースは、この本で初めて知った言葉でした。
額縁職人に関しては、以前宮下奈都さんがピアノの調教師をメインにして書いた時と同じくらい、おお!そこ来たかー♪ って思いました。それで1本小説書けそう。
>人と人との繋がりって素敵…と
思いましたー!
最初の章で登場した先輩さんが(その時は正直あまり良い印象無かった)最後の方で再登場した時は、縁というものは大切にしなくちゃなー、一期一会だな、って感じました。
いろいろな要素が最後できれいにつながって、気持ちよく読み終えられる作品でした。
個人的には、額縁のお話が好きでしたね。これ読んでからまだ美術館に行けていないのですが、今度美術作品観る時はもっと額縁に目を向けようと思いました。
私は、この作品以外にも好きな青山作品たくさんありますよ~(もちろん、未読もありますが)。ほっこりタイプの青山作品も大好きです(神様当番とか猫のお告げのやつとか)。
コメントありがとうございます。
額縁のお話、私も好きでした。
絵に注目するお話は山の様に有っても、額縁は死角というか・・、今まで額縁のお仕事なんて全く読んだ事も見た事も無かったので、そこに目をつけた青山さん、すごい!って思っちゃいました。
私も今後は絵とのバランス見てみようと思いました。
これから数冊の青山作品が図書館から届くと思うので、楽しみです。
先日は大変失礼しました!
温かく寛容なお返事、とても嬉しかったです