日本書紀 巻第二十九
天命開別天皇 二十九
・雨乞い
・泊瀬への行幸
・嘉禾の献上
六月一日、
氷零となりました。
大きさは桃の子の如く。
二十三日、
雩(あまひき)をしました。
二十六日、
大錦上の大伴杜屋連
(おおとものもりやのむらじ)が、
卒(お)わりました。
秋七月六日、
雩をしました。
十四日、
廣瀬、龍田神を祭りました。
十七日、
四位の葛城王(かずらきのおおきみ)が、
卒(お)わりました。
八月一日、
詔して、
「諸々の氏は女人を貢ぐように」
といいました。
十一日、
泊瀬(はつせ)に幸しました。
迹驚淵(とどろきのふち)の上で
宴(とよのあかり)をしました。
これより先に、
王卿に詔して、
「乘馬(のりうま)の外に、
更に細馬(よきうま)を設け、
召し出しに随うように」
といいました。
卽ち、
泊瀬から宮に還る日に、
群卿が儲けた細馬を、
迹見駅家(とみのうまや)の道の頭でみて、
皆、馳走(ちそう)させました。
二十二日、
造忍勝(かずらのみやつこおしかつ)が、
嘉禾(かか)を献(たてまつ)りました。
畝が異なり、
頴(ほさき)が同じでした。
二十五日、
大宅王(おおやけのおおきみ)が
卒(お)わりました。
・雩(あまひき)
日でりのとき、降雨を神仏に祈願すること
・泊瀬(はつせ)
奈良県桜井市初瀬
・迹驚淵(とどろきのふち)
奈良県桜井市白河
・迹見駅家(とみのうまや)
奈良県桜井市外山
・馳走(ちそう)
かけ走ること。走りまわること。馬を駆って走らせること
・嘉禾(かか)
穂がたくさんついた優良な穀類
・頴(ほさき)
ほさき。植物の穂の先などの意味をもつ漢字
(感想)
(天武天皇8年)
6月1日、
雹(ひょう)が降りました。
大きさは桃の実のようでした。
23日、
雨乞いをしました。
26日、
大錦上の大伴杜屋連が、
亡くなりました。
秋7月6日、
雨乞いをしました。
14日、
廣瀬、龍田の神を祭りました。
17日、
四位の葛城王が、
亡くなりました。
8月1日、
詔して、
「諸々の氏は女人を献上するように」
といいました。
11日、
泊瀬に行幸しました。
迹驚淵の上で宴会をしました。
これより先に、
王卿に詔して、
「乗馬のほかに、
さらに良い馬を飼い、
召し出しに従うように」
といいました。
そこで、
泊瀬から宮に帰る日に、
群卿が設けた良い馬を、
迹見駅家の路上で見て、
皆、馬を駆って走らせました。
22日、
造忍勝が、
穂がたくさんついた優良な穀類を
献上しました。
畝が異なっていて、
穂の先が同じでした。
25日、
大宅王が亡くなりました。
明日に続きます。
読んでいただき
ありがとうございました。
ランキングに参加中!励みになります。
ポチッとお願いします。