リートリンの覚書

魏志倭人伝・現代語訳26 侏儒国・裸国・黒歯国



魏志倭人伝・現代語訳 26



侏儒国・裸国・黒歯国

原文

女王国東渡海千餘里、
復有国、皆倭種。
又有侏儒国在其南、
人長三四尺、
去女王(国)四千餘里。
又有裸国・黒歯国、
復在其東南、船行一年可至。
参問倭地、絶在海中州島之上、
或絶或連、周旋可五千餘里。

書き下し文

女王国の東、
海を渡ること千餘里にして、
復(また)国あり、
皆倭種(わしゅ)なり。
また侏儒(しゅじゅ)国あり、
その南に在り、
人の長(たけ)三、四尺、
女王国を去ること四千餘里なり。
また裸(ら)国・
黒歯(こくし)国あり、
復その東南に在り、
船行一年にして至るへし。
倭の地を参問(さんもん)するに、
海中の洲島の上に絶在(ぜつざい)し、
或は絶え或は連(つら)なり、
周旋(しゅうせん)
五千餘里可(ばかり)なり。

現代語訳
 
女王国の東。

海を渡り千里余り行くと、
また国あります。
 
皆、倭種(わしゅ)です。
 
また侏儒(しゅじゅ)国が、
その南にあります。
人の背の丈は三、四尺です。
 
女王国を去ること四千里で、
また裸(ら)国・黒歯(こくし)国が
あります。
 
また、その東南にあり、
船で一年いくと到着します。
 
倭地をあずかり調べてみると、
海の中の島々の上に
遠く離れて存在し、
或は離れたり連なったり
一周五千余里ほどです。
 

 
・倭種
倭人と同じ民族
・侏儒(しゅじゅ)国
短小な人の住む国。侏儒は、小人、一寸法師。また、見識のない人をののしっていう言葉。
・尺
一尺は、30.3cm
・裸(ら)国
衣服を着ない風俗の国
・黒歯(こくし)国
歯を黒く染める風俗の国
・参問(さんもん)
あずかりしらべる。
・洲島
海中の陸
・絶在(ぜつざい)
遠く離れて存在していること。
・周旋(しゅうせん)
めぐりまわる。





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参考

かくも明快な魏志倭人伝 木佐 敬久
富士房インターナショナル

倭人・倭国伝全釈 鳥越 憲三朗
中央公論新社

Wikipedia

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