リートリンの覚書

麁服と繒服 18 麁服の原料「大麻」とは? 大麻が「痲薬」となったのは何故か?上


大麻が「痲薬」となったのは何故か?


大麻が「痲薬」となったのは何故か?

きっかけとなった
アメリカの歴史を除いて見ましょう。


アメリカと大麻


「大麻の排斥運動」は、
新大陸で起こりました。

1776年に
イギリスから独立した
「アメリカ合衆国」という
白人による新しい国は、

歴史の長いヨーロッパや
日本と比べてかなり違っていました。

人間社会には伝統というものがあり、
それが政治、文化などに
色濃く影響を及ぼします。

しかし、
その伝統のない国がアメリカでした。

建国の歴史から、
アメリカでは
「すべての人間は平等に造られている」
といわれています。

しかし、
それは階級制の国、
イギリスから独立するための
大義名分を立てる意味もあり、

独立宣言における「すべての人間」の中には、

女性やインディアン、
奴隷としてアメリカに連れてこられた
アフリカ系の人は入っていませんでした。

この差別的な意識が、
後に禁酒法や
大麻の取り締まりに大きな影響を与えます。

もともと移民が
独立して造られた国ですから、

その後も、
アメリカは移民を受け入れました。

さらに、
建国の前から奴隷貿易が盛んで、
奴隷として連れて来られた
多くのアフリカ人が、
アメリカ合衆国で暮らしていました。

そして、
アメリカは南の国境で、
古いマヤ文明を持つ国、
メキシコと接しています。

1911年に
メキシコで革命が起こり、
続いてアメリカに流入した
多くのメキシコ人移民が
連続的にアメリカにやってきました。

その南方から移動してきた人たちなどが、

大麻を「タバコ(マリファナ)」

として使い出したのです。

このようにして、
19世紀に入ると、
マリファナはアメリカ南部で
煙草として流行しました。

しかし、
マリファナ・タバコは
あまり好まれることなく
一回目の流行は
自然に立ち消えてしまったようです。


白人とヒスパニック系の対立


19世紀後半に南北戦争が起こり、
リンカーン大統領が登場し、
奴隷制度が廃止されました。

大英帝国に代わり
アメリカが世界の工業国として
力を伸ばして行きます。

そして、
アメリカは
世界のリーダーとして走りだしたのです。

そんな中、
アメリカ南部には、
大量のメキシコ人やカリブ海諸国、
南アメリカからの人たちなど、

ヒスパニック系の人々が、
アメリカの繁栄の恩恵を受けようと
移住してきました。

彼らの大半は都市のダウンタウンに住み、
労働者として働き始めました。

そして、
その生活と社会の雰囲気から、
再び大麻の葉でできたタバコが
流行し始めたのです。

もともと大麻のタバコが流行ったのは、
普通のタバコ(ニコチン・タバコ)より
習慣性がなく、
値段も安かったこともあり、

単に「安物タバコ」の一種として
使われたというのが実情のようです。

でも、
一つ問題がありました、

当時、
アメリカ南部に住んでいた白人は、
あまり大麻のタバコは
吸わなかったということです。

それに対し、
移住してきたヒスパニック系の人たちは
大麻のタバコを吸うので、
もともとその習慣がなかった
アメリカ南部の白人は
違和感を持ったようです。

奴隷制度があったことからもわかるように、
強い人種差別の意識もありました。

そんな雰囲気の中、
もとは移民の国だったにもかかわらず、

「先に移住してきたアメリカ人」
「後から来たアメリカ人」との間に、
利害関係の対立も
発生するようになったのです。

そのような社会的背景のもので、
主として白人側から
マリファナ排斥運動が始まりました。

明日に続く


感想

アメリカのお話し。
長くなってしまいましたので
上下に分けました。

明日も読んで頂けたら嬉しいです。

さて、
今日ふと記事を書いて思ったことは、
ちょっと道がそれますが、

「伝統」についてです。

今世界は
2つの大国の対立により
2つに分かれようとしていると感じます。

その2つの大国。

一つは、
文化も伝統も無く、一から新しく作られた国。
そこに、
様々な文化、伝統、思想、信仰が入り込み、
混ざり合い
まだ形になっていない現在進行形の国。

もう一つは、
長い文化も伝統があったが
先人たちの作り上げたものを否定し、
燃やしそして捨て、
新しい思想のもと作られた国。
他の文化、思想、伝統、信仰も否定し、
己の信念を押しつけ壊していく国。

さて、
我が国はどちらと合っているのでしょうか?

融合か破壊か?

どちらを選んでも
犠牲は出るかもしれません。
(工場の火災、電車の故障、
電気の停電多いですね。なんでだろ〜?)

以前、子どもに
「日本列島が沈没して、何処か別の国に
移住しなければならなくなったら、
君は何処に行く?」
と聞きましたら、

子どもは、
「イギリス」と即答。

何故?と聞くと、
「長い伝統があって気が合いそう。
ハリー・ポッターの国でしょう

😅

今の己の損得でどちらを選ぶのではなく、
未来ある子どもが選んだ道を
進みたいものです。

お前は、どっちかって。
そりゃ、子どもと同意見です。
だって、ピーターパンの国ですもん😁

本日は、
「大麻ヒステリー 思考停止になる日本人」
武田邦彦先生の本と
ウィキペディアを参考に
記事を書かせていただきました。

最後まで読んで頂き
ありがとうございました。

ランキングに参加中。クリックして応援お願いします!

最近の「伝統」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事