Fast&Firstの記事で”エンジン出力とモータ出力を加算しちゃうと言うのが素敵”とあるが、私の乗っている20型のカタログでは見た記憶がないので、トヨタのサイトを見てみた。
現行30型のスペックのページにはエンジン、モータそれぞれの出力の記載はあるが、システム出力なる項目は見当たらなかった。
探してみるとハイブリッドシナジードライブ メカニズムにその記載があった。
確かにシステム出力という項目がある。ただし、単にエンジン、モータの出力の合計値ではない。
30型はエンジン出力73kW、モータは60kWとあるが、システム出力は100kWだそうだ。エンジンとモータの一般的な出力特性を考えればそれほどおかしな値ではないように思う。
普通に想像すれば満充電状態からでゼロ発進フル加速時の出力特性を計測した測定値の最大出力値であろう。
他にハイブリッドといえばHONDAということで、ざっと見るとハイブリッドシステムに出力特性のグラフがある。
こちらはエンジン84kWのモータ10kWでシステム最高出力はエンジン出力+7kWの91kWだそうだ。
インサイト、CR-Zのバッテリは少ないのに例えばゼロ発進からレブリミットまで加速した場合、満充電状態からであっても、このように全域で上積みされたような出力特性が得られるのだろうか?
まぁ、モータが10kWと出力が小さい分、少なくとも1回のフル加速は持つのであろう。
前記Fast&Firstの筆者はシステム出力というのがどうも気に入らないらしい。
エンジン出力、定格出力、等とといえば通常は最大出力を表すもので、ハイブリッド車の場合はエンジン出力とモータ出力の両方が車輪の駆動に伝達される状態がありえるわけで、そのときの最大出力をシステム出力と呼ぶことに私は疑問を感じない。
また、システム出力値を維持できるのが一瞬ではないか?それはおかしいとしているが、そもそもエンジンの場合でもごく高回転のわずかな幅でしかない。
そもそも、”定格出力”、”最高出力”は場合、文脈により単に”出力”と表現されることはよくある。”最大”とか”最高”が付いていないから欺く意図があるというような解釈をするのはどうか?当然誤解を避けるためには”最高出力”や”最大出力”としたほうが良いのは明らかだが。
まぁ、彼の場合は大型スクータの若者とそのバカ親の件があったのでT社に対して怨恨のような感情が深層心理にあるのかもしれない。