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仏像めぐりの奈良2泊3日

2016年06月07日 | 旅行記
美術史的興味から、仏像を見に奈良へ。
噂には聞いていたが、奈良は交通の便が悪い。
ツアーではなく個人旅行だと、足腰丈夫じゃないと結構きつい。
中日は18キロも歩き、さすがに大変だった

しかーしっ!
世界遺産はもちろん、国宝じゃないのを探すのが大変なくらい右も左も国宝だらけなのは、やっぱりすごい

法隆寺の釈迦三尊像(日本最古の仏師が作った)も、
薬師寺の白鳳時代の三尊像(美しい))も、
興福寺の阿修羅含む八部衆(脱活乾漆造の美少年群)も、
唐招提寺の千手観音(普通は42本しかないが本当に1000本ある)も見てきた!
残念ながら、中宮寺の半跏思惟(はんかしゆい)像は東京国立博物館に出張中……(すれ違い)その代わり、拝観料無料で「身代わり像」を観覧。
それと、1年に1回だけ特別公開される唐招提寺の鑑真和上座像も、偶然見ることができた!

【猿沢池に映る興福寺五重塔】

【唐招提寺 これほど美しい苔は見たことがない】

【薬師寺 玄奘三蔵院伽藍(げんじょうさんぞういんがらん)】

【法隆寺 世界最古の木造建築】

【法隆寺 夢殿】

法隆寺で、国宝に指定されていながら、一般に観光コースに入っていない西円堂がある。
観光客はまばらで、ひっそりとしている。
その西円堂の脇で、開閉式の障子戸を半分だけ開けて、熱心に拝んでいる老年の女性がいた。
女性は、拝み終わると静かに戸を閉めて去っていった。
わたしも、その戸を開けて中を覗いてみた。
  ギクッ!
すごく恐い顔の地蔵様がいた。
高さ40センチあるかないかくらいの大きさで、お経が書かれたエプロンをして、少し開いた口、威嚇するような鋭い目、今にも飛びかかってきそうな迫力
あんまり凄みがあるので、とくに禁止されていないにも関わらず撮影はせず、すぐに戸を閉めて立ち去ろうとしたその時、さきほど拝んでいた女性が現れて、ニコニコ笑顔で説明してくれた。
「若い人はいらないと思うけど」
そう言って、戸を開けると、凄みのある地蔵様のエプロンをめくり、さらには手首から先を取って(!)、
「これでね、こうしてこうして体の痛いところをなぞって、お参りしてるの。朝は鍵がかかってるから戸を開けずに拝んで、鍵が開いたら戸を開けて拝んで、お経でも何でもいいから拝んでるの」
女性が去った後も、わたしは地蔵の手首から先が取れるという事態におののいていた

この女性の他にも、親切な人たちによく出会った。
道に迷ったり、トイレを探したり、行き方を考えたりして困っている時、気づいた人たちが自然に手を差し伸べてくれる。感謝しても「当然のことをしたまでだよ」という感じ。
奈良の人たちは、人懐こくて優しいのだ

また、飲食店のほとんどが、良心的な価格でどれも外さず美味しかった。
とくに、中谷堂のよもぎ餅は並んでも「買い」です
http://www.nakatanidou.jp/

奈良公園で鹿せんべいを買って、痩せた子にあげていたら、後ろから角のあるデカイ鹿にど突かれた
「おいらにもせんべいくれ~っ」
って。
(でも、人間がケガしないようちゃんと加減がわかってるんだよね)
「はいはい。あげるよ~」
こんな風だから、鹿せんべいは数十秒で無くなる。
売れるわけだ。

この時期、出産ラッシュで小鹿も公開されている。


生まれたばかりの赤ちゃんは物陰に隠れている。
かわゆすな~

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4 コメント

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Unknown ()
2016-06-07 22:22:56
18キロは大変でしたね
バスを乗り継いで、同じ様な所を中学の時に回ってくれました:修学旅行の班別行動
おそらく、ダイヤを調べるのが大変だったと思いますが、直前に京都に行ったので、全て行きたい所を任せていました。
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欄さん (lib)
2016-06-07 23:20:29
バスは本数が少なく、電車はJRと近鉄の駅間が離れているので乗り換えが大変なのと、一つ一つの寺の境内が広大なのとで、気づけば18キロの距離を歩いていました
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Unknown (チロル)
2016-06-08 10:58:58
お天気はどうですか?
収穫の多い旅になるといいですね
楽しんでください
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チロルさん (lib)
2016-06-08 12:11:42
最大の目的である法隆寺拝観時は雨
その他は曇りか晴れで、寒暖差がありました。

あっ、もう帰ってます!
いつも優しい言葉をかけていただき、ありがとうございます
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