lifeis

水だね法とは

水分と粉の一部をイーストと合せて軽くこね一度発酵させてから、残りの粉やそのほかの材料を加えて生地をこね上げる製法がいくつかあります。「水だね法」(別名ポーリッシュ法)はそのひとつです。全く同じ配合で「直ごね法」と「水だね法」を比較すると、「水だね」の方がふわぁっと柔らかい仕上りになることが最大の特徴です。

柔らかくて伸びがありボリュームのわりに軽いパンになります。また焼き上げてからの老化が遅く柔らかさが長持ちします。これら長所に対して、手間は変らないものの製パン工程の全所要時間が長くなる、小麦の風味が薄くなる等の短所もあります。

「水だね法」での生地作り

水だね法はパン作りのプロセス全体に融通を利かせられることがひとつの特徴です。ここでご紹介するのは、生地が扱いやすく安定した結果が得られやすい方法として、The Kitchen DLTがお勧めするものです。水だねを作る
配合する粉の40%量と同じ重さの室温水にイーストを振り入れ2、3分置きます。
(単純にイーストを湿らせるためです)
粉の40%量を加え、粉っぽさが見えなくなるまで木べらでよく混ぜます。
ゆるくラップで覆いねかせます(放置)。
ねかし時間
室温20~23度(セ氏)
68~72度(カ氏) 室温2時間
室温23~25度(セ氏)
72~77度(カ氏) 冷蔵庫に30分
その後室温で1時間半
これ以上の温度 後日掲載します


残りの材料を合せる
ブクブク膨らんだ水だねを木べらでからめるように混ぜ、
残りの室温水と卵でとかした砂糖、塩、スキムミルクを加えます。
(ミルクと卵は入れないこともある)
さらに残りの粉を加え木べらでぐるぐるかき混ぜ、なじんできたらこね台にあけます。

ここから先は、「直ごね法」と同じ
滑らかになるまで(水切れ段階)までこね、油脂を加え(レシピによっては加えない)ます。
全体を丸めた時、表面がもち肌状になり薄い膜に包まれた気泡が透けてみえる
ことを目安に生地をこねます
一次発酵、(ベンチタイム)、成形、仕上げ発酵を経て焼き上げます。

こねる時の感触
残りの水分と粉を加えた時、グルテンの発達した水だねとは異質感があります。
あまり横幅の広くない木べらを真っ直ぐに立て、ぐるぐると渦巻きを描くように
かき混ぜるとまとまってきます。

こね台でこねはじめると、同じ配合の直ごね法に比べ短時間でべたつきがなくなり
滑らかになってきます(水切れ段階=油脂を加える適期への到達が早い)。

直ごね法の場合、水切れ段階では形成されたグルテンの伸びる力が不十分です。
そこで粉+水分に対して油脂の量が多めの生地では油脂と生地がなじみにくく
季節によっては、ここで手間がかかります(べたつきや生地のまとまりの悪さ)。
あらかじめ粉の一部からグルテンを形成させておく水だね法では
直ごねより油脂と生地とのなじみが良く短時間でこね上がりの状態になります。
名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「製パン」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事