気がついたら知ってる人だった人のお母さんが亡くなった。
その人は、私の母がその人が生まれる前から知っていて、
親戚のごとく名前がでてくる人でした。
私の母は都会で生まれ育ったので、父の実家が林檎や桃を育てていて、その花の写真を撮れたのが嬉しくて、林檎の花の写真を持っていた。
そのおばさんに会うときに、母が、林檎の花のその写真をもっていって綺麗でしょうとか、そういう風に見せた。
そのおばさんは、林檎を育ててる地域で育ったらしく、泣いたのだ。
お化粧してたけど、泣いたのを見た。
大人の女性が泣いたのをみたのがはじめてだったから、印象が強かった。
枕の下に入れたら、夢でみられるかなと、ちょうだいと、母から受け取った。
今でまわっているリンゴは青森の貯蔵リンゴだそう。
でも、いい薫りだった。
今まで、母と一緒の時にしか会ったことのない、その、母を亡くしたばかりの人と、いつか、自分も孤独になる日がくるだろうと思ったとき、なんとなく、握手してしまった。
父の実家の林檎の木は、はやばやと妻を亡くした伯父が悲しくて斬り倒したそうで、物心ついたときにはもうなかった。だから、母の持っていた林檎の花の写真は、私にも新鮮だった。
父も母も、自分達を息子や娘時代から知ってる人を喪っていく。
父にいたっては、前後の記憶も喪いつつある。
いつまで一緒にいられるかわからないけれど、もういいよって言われるまでは、喧嘩しようと嫌われようと、覚えていたいと、思って歩いた。
その人は、私の母がその人が生まれる前から知っていて、
親戚のごとく名前がでてくる人でした。
私の母は都会で生まれ育ったので、父の実家が林檎や桃を育てていて、その花の写真を撮れたのが嬉しくて、林檎の花の写真を持っていた。
そのおばさんに会うときに、母が、林檎の花のその写真をもっていって綺麗でしょうとか、そういう風に見せた。
そのおばさんは、林檎を育ててる地域で育ったらしく、泣いたのだ。
お化粧してたけど、泣いたのを見た。
大人の女性が泣いたのをみたのがはじめてだったから、印象が強かった。
枕の下に入れたら、夢でみられるかなと、ちょうだいと、母から受け取った。
今でまわっているリンゴは青森の貯蔵リンゴだそう。
でも、いい薫りだった。
今まで、母と一緒の時にしか会ったことのない、その、母を亡くしたばかりの人と、いつか、自分も孤独になる日がくるだろうと思ったとき、なんとなく、握手してしまった。
父の実家の林檎の木は、はやばやと妻を亡くした伯父が悲しくて斬り倒したそうで、物心ついたときにはもうなかった。だから、母の持っていた林檎の花の写真は、私にも新鮮だった。
父も母も、自分達を息子や娘時代から知ってる人を喪っていく。
父にいたっては、前後の記憶も喪いつつある。
いつまで一緒にいられるかわからないけれど、もういいよって言われるまでは、喧嘩しようと嫌われようと、覚えていたいと、思って歩いた。
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