専業主婦

子供が生まれる前に、1年ほど失業保険をもらいながら、専業主婦をしていた時期があった。
東京の郊外、高尾山の近くのアパートで家庭菜園をし、近くの国立公園の山中を一人でトレッキングし、夏はプールで泳いでいた。
大きい図書館へ行って、源氏物語を読み、三国志の漫画単行本60巻を読んだのも、この時期。

家族にお弁当を作り、家事もしっかりやっていたつもり。ゲームのマザー２もクリアし、贅沢な時間を過ごした。

このまま小説でも書こうかと思ったりもしたが、阪神大震災が起きて、その後に北の地へ移転する話が出てすぐに引っ越した。

そうだ、こちらに移ってからも1年間、フリーでプランナーをしていたが、ほとんど専業主婦だった。レディスデー企画のスキーや映画を楽しんで、贅沢な時間を過ごしていたが、エネルギーが空回りをしているなあ、ということで、拾っていただいたのが、あるゲーム会社の子会社。

そこでゲームマニュアル制作や販促広報を担当していたのだが、当時の社長が、半年後、独立したら、というアドバイスで、今に至る。

私、手に余ったのかしら？

私としては、資金繰りの心配もせず、社員待遇でお給料を頂いていたほうが、楽だったなあ、と今は思う。

それからは仕事一筋。
子供も独立と同時に妊娠がわかって、それからジェットコースター進行状態。
毎年1年間ジェットコースーターに乗っているようなもの。登り降りがあって、正月にスタート地点にいる、っていう感じ。
でも、それが私。
好奇心いっぱいだから、それが仕事で満たされている。

専業主婦にはなれない、と今は明確にわかる。
定年がないので、死ぬまで仕事をしたろ。
ありがたやー。
感謝