財布が無事に戻る

近くのコンビニで海外旅行用のビザ申請書類をコピーした。
小銭をコピー機に入れた後、なぜかコピー機の脇に財布を置いた。
すぐにバッグに仕舞うことがなく、大事な書類を入れてあった封筒に入れて、店を出た。
自室に戻って、使っていたリュックの中身を出して整理していると、財布のないことに気づいた。
店を出てから３０分くらい経っている。
調べて電話するより、実際に店に行ったほうが早い。
徒歩２分の店に近づくと、お客の青年がコピー機を使っている。
財布を置いたコピー機の上には、何もない。
落ち着いて店内に入り、顔見知りになっている、コンビニの店員に「財布を置き忘れました。蛇皮のものです」と伝える。
顔見知りだからか、「財布は蛇皮ですね」と確認した後、すぐにその財布を出してくれた。
「中身を確認してください」
「はい、大丈夫です」

ほっとする。
ありがたい。
現金は千円くらいしかなかったが、運転免許証や銀行の預金カードがあって、紛失届けを今の時期に出すとなると、年内に現金を引き出す際、手間がかかる。
自分がぼやっとしていて財布を忘れて、それが店の人にちゃんと届けられていたということに感謝いっぱいになった。
店員にお礼を伝えるが。拾ってくれた人がまだコピー機にいた人なら、お礼を伝えたかったと反省した。

徒歩２分の間、ずっと「ありがとうございます。私は運がいい」と唱えていた。
感謝と運がいいことをずっと唱えていたかった。

すべてに感謝。