目的/就活と文章力アップ
「三食ボールペンで読む日本語」斎藤孝著より
◆読みたい本を三色ボールペンで線を引く
三色の色分け
青/客観的重要、まあ大事というところに引く、多く引きすぎても可、後から青の箇所を読めば、あらすじや要約となる。
赤/客観的最重要、すごく大事というところに引く。自分の独りよがりではなく、だれが見ても大事だろうという箇所に引く。後で全文を読む余裕がなくても赤の箇所を読めば、文章の主旨がわかる。むやみに引かない。
緑/主観的大切、自分が勝手に面白いと感じたところに引く。自分の好みや関心が基準。話の本筋ではないところでも、面白かったり、他人が引きそうもないところでも可。感覚優先。
『読むことは考えること』
思考力を高めるのは、読書。本には、言葉を思考の道具としてもっとも駆使し得た人間の思考が凝縮されている。その凝縮された思考の結晶としての文章は、言葉で考えることを鍛えるための最高の練習メニューとなる。
ネットで本の内容を知ることはできる。しかし、内容を知っていても思考力は鍛えることにはならない。身銭を切って本を買う。
線を引くつもりで読むと本を読む集中力が増す。
斉藤孝が提唱する『できる人の基礎力とは』
●まねる盗む力
●段取り力
●コメント力(要約力・質問力を含む)
要約力は、コメント力・コミュニケーション力の基礎
なぜならば、事態や状況をしっかりと要約できる力がコメント力の基礎に必要。
事柄の要点を取り違えているのに発言するのは意味がない。
要約力が向上するには、大事なところに線を引くのが要約の基本。
その後、どこに線を引いたか、どうしてその箇所に線を引いたかを言えば、コメントになる。
自分が何を大事に思ったか。次に主観的に何を面白いと思ったかを味付けとして加える。
その客観と主観の割合は、7対3。
青と赤は話の筋。要約力の力量がチェックされる。
最初は青中心で引いていく。
青と緑は自由に何か所でも引いていいが、赤は一章に3か所まで、とする。
三色ボールペンの他の使い方。
ノートを使うとき、基本を青で書き、重要なことを赤で書く。個人的に思いついた、本筋以外のことは緑で書く。
メモ帳も最重要は赤、フリーの時間を緑で囲む。
色分けすることで、自分の個人的な関心と一般的な重要点を分かりやすく分ける。
赤と緑の線をどこに引いたかを指導者は確認する。
赤はお互いに意見を交換することで客観性を高めることができる。
最重要なところには赤線を引くことを指導する。
赤を引くコツは、その文章から力が伝わってくるかどうか。
優れた文章には、気持ちがこもって鋭く迫ってくる重要な文章がある。
自分の心に食い込んだ文章には、線の箇所の上の余白に三十丸をつけておく。
緑をどこに引いたかを人に聞くのも自分で引くのも楽しい。こだわりと癖が出るから。
緑の引き方にその人らしさが感じられるようになる。緑を引きなれてくると、自分の個人的な関心がある種の一貫性を見出す。意識化していない関心に気づく。
緑がたくさん引けそうな本を選ぶようになる。
コーチの仕事は、どうすれば深く考えられるようになるかの工夫を施すこと。
その工夫で深く考えることはどのようなことかを体験できれば、独力で努力するようになる。
その1つとして、『主観と客観を切り替える』スキルを養う。
客観的な要約力の足りなさが相互的な理解を妨げる要因になる。
読みのレベルが上がるにつれ、その本の主旨に関する共通理解は共有度が高くなる。
共通認識がしっかりあると、主観的な意見や発想を自在に交わしやすい。
主旨に関して、指導者は全員に共有させなければならない。
レベルの高い人の読みとレベルの低い人の読みが、同等の価値を持たない。
バッティング技術でイチローの打ち方と素人の勝手気ままな打ち方が同等の価値を持たないように、読む行為でも明確なレベルは存在する。
読書とは、他人の思考に寄り添う訓練。
コミュニケーションの基本はレスポンス。
うなづいてくれるだけでも話しやすい。
時折、自分が話していることを簡潔にまとめて返してくれると「わかってくれている」と思って安心して話を続けられる。
的確な質問やコメントはコミュニケーションを活性化させ、質を高める。
相手の言っていることをしっかりとつかもうとする姿勢のないところに、質の高いコミュニケーションは生まれない。
相手の論理のあら探しや言葉の揚げ足を取ったりするのは、質の高いコミュニケーションとは言えない。
読書の訓練を積んだ者同士が話す場合とそうでない者がディスカッションする場合とでは密度が変わる。
本は書き言葉なので話し言葉より凝縮度が高い。
一つの文に込められている思考の密度が高い。
それに慣れていると話し言葉にも書き言葉の密度の高さが影響する。
話し言葉の内容の意味が濃いのは、読書量の差。
読書がコミュニケーションの基礎になるのは、書き言葉のもつ言葉の密度が話し言葉にも影響を与える。
読書は他者の思考に退屈な部分も含めて寄り添う練習は、インターネットの情報探しでは得ることばことができない。
また、おしゃべりは本音を表すが、思考が凝縮された書き言葉の重みはおしゃべりとはまた異なる。
思考が凝縮された言葉に線を引き味わう。
これで積極的受動性をクリアに鍛える。
◆『意味の含有率』の高い会話
三色ボールペン方式によって、コミュニケーション能力が向上する。
ポイントを外さずに的確に言葉がやりとりできることはお互いに気持ちが良い。
言葉のコミュニケーションは、相手の球を的確に受け止め、角度を変えて相手に返す。
客観的な要約力と自分が面白いと思ったところを言うことができる主観的な関心を並行的に行う訓練が、コミュニケーションに生きてくる。
21世紀に求められるコミュニケーション能力は、凝縮された内容を的確にやりとりする力がより求められるようになる。
この状況で求められるのは、話し言葉を書き言葉に近づけていく必要がある。積極的な読書の訓練を通じて、話し言葉に書き言葉の密度を加える『意味の含有率』の高い会話をすることができる。
『読書会』
緑の線を引いたところを発表する。
本を読み慣れていない人には、本を読み慣れている人が読んで線を引いてある本を読むのが良いトレーニングになる。→自分が読み線を引いた本をみんなに読んでもらう。
サンプルは坂口安吾の短編。
●小説に赤を引く場合は、表現のインパクトが強い箇所
線を引いてみると、なぜこの文章が面白いのか、どこがうまいのかがわかるようになる。
言葉づかいの微妙なうまさが緑をつけてみるとわかる。
線を引くことによって、書く側の立場に近づく。
読むことと書くことは別々ではなく、連動する。
膨大な読むという行為の蓄積に基づいて、書くことができる。
●小論文の書き方
客観的な要約力と主観的な面白い視点があればいい。
課題文の読みが間違っていれば、どんな面白いことを書いてあっても的外れ。
文章理解の確かさが小論文では問われる。
文章は、客観的な判断と主観的な判断の組み合わせ。
課題文を確実に読む力が書く際にも重要になる。
書くことは常に読むことを下敷きにしている。
自分が聞いたり読んだりしたことのない言葉は書くことができない。
書くという作業は、膨大な読むということに成り立つ「氷山の一角」。
書くことは読みの成果。
ありがたい資料に感謝。
課題をする意味を素直に受け取ってくれた若者たちに感謝。
「三食ボールペンで読む日本語」斎藤孝著より
◆読みたい本を三色ボールペンで線を引く
三色の色分け
青/客観的重要、まあ大事というところに引く、多く引きすぎても可、後から青の箇所を読めば、あらすじや要約となる。
赤/客観的最重要、すごく大事というところに引く。自分の独りよがりではなく、だれが見ても大事だろうという箇所に引く。後で全文を読む余裕がなくても赤の箇所を読めば、文章の主旨がわかる。むやみに引かない。
緑/主観的大切、自分が勝手に面白いと感じたところに引く。自分の好みや関心が基準。話の本筋ではないところでも、面白かったり、他人が引きそうもないところでも可。感覚優先。
『読むことは考えること』
思考力を高めるのは、読書。本には、言葉を思考の道具としてもっとも駆使し得た人間の思考が凝縮されている。その凝縮された思考の結晶としての文章は、言葉で考えることを鍛えるための最高の練習メニューとなる。
ネットで本の内容を知ることはできる。しかし、内容を知っていても思考力は鍛えることにはならない。身銭を切って本を買う。
線を引くつもりで読むと本を読む集中力が増す。
斉藤孝が提唱する『できる人の基礎力とは』
●まねる盗む力
●段取り力
●コメント力(要約力・質問力を含む)
要約力は、コメント力・コミュニケーション力の基礎
なぜならば、事態や状況をしっかりと要約できる力がコメント力の基礎に必要。
事柄の要点を取り違えているのに発言するのは意味がない。
要約力が向上するには、大事なところに線を引くのが要約の基本。
その後、どこに線を引いたか、どうしてその箇所に線を引いたかを言えば、コメントになる。
自分が何を大事に思ったか。次に主観的に何を面白いと思ったかを味付けとして加える。
その客観と主観の割合は、7対3。
青と赤は話の筋。要約力の力量がチェックされる。
最初は青中心で引いていく。
青と緑は自由に何か所でも引いていいが、赤は一章に3か所まで、とする。
三色ボールペンの他の使い方。
ノートを使うとき、基本を青で書き、重要なことを赤で書く。個人的に思いついた、本筋以外のことは緑で書く。
メモ帳も最重要は赤、フリーの時間を緑で囲む。
色分けすることで、自分の個人的な関心と一般的な重要点を分かりやすく分ける。
赤と緑の線をどこに引いたかを指導者は確認する。
赤はお互いに意見を交換することで客観性を高めることができる。
最重要なところには赤線を引くことを指導する。
赤を引くコツは、その文章から力が伝わってくるかどうか。
優れた文章には、気持ちがこもって鋭く迫ってくる重要な文章がある。
自分の心に食い込んだ文章には、線の箇所の上の余白に三十丸をつけておく。
緑をどこに引いたかを人に聞くのも自分で引くのも楽しい。こだわりと癖が出るから。
緑の引き方にその人らしさが感じられるようになる。緑を引きなれてくると、自分の個人的な関心がある種の一貫性を見出す。意識化していない関心に気づく。
緑がたくさん引けそうな本を選ぶようになる。
コーチの仕事は、どうすれば深く考えられるようになるかの工夫を施すこと。
その工夫で深く考えることはどのようなことかを体験できれば、独力で努力するようになる。
その1つとして、『主観と客観を切り替える』スキルを養う。
客観的な要約力の足りなさが相互的な理解を妨げる要因になる。
読みのレベルが上がるにつれ、その本の主旨に関する共通理解は共有度が高くなる。
共通認識がしっかりあると、主観的な意見や発想を自在に交わしやすい。
主旨に関して、指導者は全員に共有させなければならない。
レベルの高い人の読みとレベルの低い人の読みが、同等の価値を持たない。
バッティング技術でイチローの打ち方と素人の勝手気ままな打ち方が同等の価値を持たないように、読む行為でも明確なレベルは存在する。
読書とは、他人の思考に寄り添う訓練。
コミュニケーションの基本はレスポンス。
うなづいてくれるだけでも話しやすい。
時折、自分が話していることを簡潔にまとめて返してくれると「わかってくれている」と思って安心して話を続けられる。
的確な質問やコメントはコミュニケーションを活性化させ、質を高める。
相手の言っていることをしっかりとつかもうとする姿勢のないところに、質の高いコミュニケーションは生まれない。
相手の論理のあら探しや言葉の揚げ足を取ったりするのは、質の高いコミュニケーションとは言えない。
読書の訓練を積んだ者同士が話す場合とそうでない者がディスカッションする場合とでは密度が変わる。
本は書き言葉なので話し言葉より凝縮度が高い。
一つの文に込められている思考の密度が高い。
それに慣れていると話し言葉にも書き言葉の密度の高さが影響する。
話し言葉の内容の意味が濃いのは、読書量の差。
読書がコミュニケーションの基礎になるのは、書き言葉のもつ言葉の密度が話し言葉にも影響を与える。
読書は他者の思考に退屈な部分も含めて寄り添う練習は、インターネットの情報探しでは得ることばことができない。
また、おしゃべりは本音を表すが、思考が凝縮された書き言葉の重みはおしゃべりとはまた異なる。
思考が凝縮された言葉に線を引き味わう。
これで積極的受動性をクリアに鍛える。
◆『意味の含有率』の高い会話
三色ボールペン方式によって、コミュニケーション能力が向上する。
ポイントを外さずに的確に言葉がやりとりできることはお互いに気持ちが良い。
言葉のコミュニケーションは、相手の球を的確に受け止め、角度を変えて相手に返す。
客観的な要約力と自分が面白いと思ったところを言うことができる主観的な関心を並行的に行う訓練が、コミュニケーションに生きてくる。
21世紀に求められるコミュニケーション能力は、凝縮された内容を的確にやりとりする力がより求められるようになる。
この状況で求められるのは、話し言葉を書き言葉に近づけていく必要がある。積極的な読書の訓練を通じて、話し言葉に書き言葉の密度を加える『意味の含有率』の高い会話をすることができる。
『読書会』
緑の線を引いたところを発表する。
本を読み慣れていない人には、本を読み慣れている人が読んで線を引いてある本を読むのが良いトレーニングになる。→自分が読み線を引いた本をみんなに読んでもらう。
サンプルは坂口安吾の短編。
●小説に赤を引く場合は、表現のインパクトが強い箇所
線を引いてみると、なぜこの文章が面白いのか、どこがうまいのかがわかるようになる。
言葉づかいの微妙なうまさが緑をつけてみるとわかる。
線を引くことによって、書く側の立場に近づく。
読むことと書くことは別々ではなく、連動する。
膨大な読むという行為の蓄積に基づいて、書くことができる。
●小論文の書き方
客観的な要約力と主観的な面白い視点があればいい。
課題文の読みが間違っていれば、どんな面白いことを書いてあっても的外れ。
文章理解の確かさが小論文では問われる。
文章は、客観的な判断と主観的な判断の組み合わせ。
課題文を確実に読む力が書く際にも重要になる。
書くことは常に読むことを下敷きにしている。
自分が聞いたり読んだりしたことのない言葉は書くことができない。
書くという作業は、膨大な読むということに成り立つ「氷山の一角」。
書くことは読みの成果。
ありがたい資料に感謝。
課題をする意味を素直に受け取ってくれた若者たちに感謝。
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