米国は03年大量破壊兵器の誤った情報でイラク戦争を起こしました。
小泉政権は支持を表明して自衛隊を発動させました。
武装勢力はそんな日本を敵視しました。
戦争中のイラクを取材した記者のお話です。
記者は日本を敵視した武装勢力に拘束され人質になりました。
記者は殺されると覚悟を決めたそうです。
ところが兵士は記者と食卓を囲み会話を楽しんだといいます。
ヒロシマ、ナガサキ、トヨタ、ニッサン!
彼らは何度も日本人への好意を口にしたそうです。
そして無事に解放されたそうです。
記者は語ります。「日本人が積み重ねてきた歴史に救われた」
もし自衛隊が発砲していれば記者の命はなかったでしょうね。
これからの自衛隊は違います。
自衛権を行使すれば発砲の可能性も否定できません。
そうなれば拘束されたいのちの保障は低くなるでしょう。
アメリカと紛争する敵国はすべて日本の敵国になってしまいます。
日本への「平和国」の信頼は根底から喪失するでしょう。
日本が思わなくても相手国が思うのは道理ではないでしょうか。
そんなリスクを背負い込まされる私達にどんなメリットがあるのか?
まったく理解に苦しみます。
自衛隊の方々の尊い命も心配です。
戦死者がでたときに「名誉ある死」と政府は見解するのでしょうか。
遺族の方々の深い悲しみと怒りは計りしれないと心が痛みます。
どうして「戦う国」に固執して遡及するのでしょうか。
「国民の流す血」を堪能したいのでしょうか。
いままでの9条で充分に世界平和に貢献できると思います。
今年5月記者は現地を取材しました。
住民達は懐かしんでいたそうです。
「軍隊じゃないみたいだった」
雇用を生んだ自衛隊に感謝していたそうです。
冗談交じりに「米軍と同じことをするならぶっ殺す」笑顔で言ったそうです。
記者は最後に語ります。
日本が関わるイラク戦争で人々は殺された。
そんな現実への反省も興味もない国に「歯止め」は利かない。
そして記者はペンを置きます。
倒れた仲間を必死に救助する猫の姿です。
涙が溢れて止まりませんでした。
すべての「いのち」が尊いことを改めて確認しました。
家族を奪われたイラクの人達の深い悲しみに心が痛みます。
車に当たってしまった雌ネコにマッサージし続ける雄ネコ