日記 腹を切ったと言う事は…
昨日あたりから、ようやく咳払いをしても、腹に激痛が走らなくなって参りました。
腹を切ると言う事は、そおゆう事なんでありました。
病室というのは、案外埃っぽくて、
乾燥しているのでございました。
よって、頻繁に喉がイガイガっとして、その都度咳をしたくなるんでありました。
それを必死に阻止、全身全霊で押さえ込む事必須でありました。
ベッドを囲うカーテンは、一体いつ洗ったのだろう…。
カーテンの上部のあの格子に、一体どれほどの埃がついていて、
カーテンを開け閉めする度に、一体どれほどの埃が降って来るのだろうか…。
床掃除は1日1回でありました。
そんな環境なものですから、話しをするようになった患者さんたちや、看護師さんたちとの会話では、笑いは禁物中の禁物でありました。
(笑)
大体私は、笑うと腹筋が鍛えられてるたちなんでありました。
何気ない会話の中に、いかに沢山のジョークが含まれていたか、思い知ったのでありました。
笑いそうに、または咳をしそうになると、蹲るようにして腹を抱え込み、腹に力が入らないようにしました。
咳を出すまいとすると呼吸が乱れ、
そうなると声が出せなくもなりました。
そおゆう時には、水を飲んだり、飴を舐めたりしてやり過ごすようにしました。
腹を切るというのは、ホント、大変な事なんでありました。
続く。