日記 あの時…(幼虫さん)※グロ文章あります。蝶飼育。1
残すところあと2頭で、全てのツマグロヒョウモン幼虫さんは蛹になります。
その大きさからして、蛹になるのも時間の問題でしょう。
おそらくこの2頭は、スミレの葉を大量に仕入れ出来たあとに見つけた、幼虫さんであろうと思います。
私の足下に近づいて歩いて来た、そこそこ大きな幼虫さんもおりました。
懐かしいナァ…。
あの頃は、キアゲハ幼虫さんとツマグロヒョウモン幼虫さんの餌確保で、無我夢中でございました。
ツマグロヒョウモン幼虫さんたちの餌であるスミレの葉の残量が底をつきかけはじめた頃、私は口減らしのため、なるべく小さな幼虫さんたちを選んで、草地へ放してゆきました。
なぜ小さな幼虫なのかなというと、蛹になるまでの食べる量の違いもありますけれど、
第一には、
大きな幼虫さんが蜂に切り刻まれて、下半分が既にない体を引きずって、必死に逃げ惑う姿を、もう2度と見たくなかったからでありました。号泣。
そもそも安全な飼育ケースにかくまい、飼育し始めたのも、それが原因でありました。
天敵の蜂を迎え撃ったりもしましたが、殺傷することに心も病むし、かと言って皆殺しにされるのには我慢ならない。
(とは言え、次回からはどうしたものかと思案中です。)
小さな幼虫さんならば、おそらくは蜂に切り刻まれずにして、一度に拐うんではなかろうかと…。そう思いたい。
その時はそう願うことしか出来ませんでした。
幼虫さんたちは身体が大きくなる毎に食べる量も増え、スミレ科は時期的に売ってもなく、種を撒いても間に合わず、生えてるスミレも食い尽くされる寸前でした。
一度保護した幼虫さんたちを、再び危険な無法地帯へ放すのは、これは本当に苦渋の選択でした。
もはや虫とて
我が一部なり。
みんな餓死してしまうか、誰かを選んで生き延びさせるか…
散々悩んだ結果でのことでした。
放った幼虫さんたちは、あっという間に姿を見かけなくなりました…。
今でも心が痛みます。
それは何故なら、
今現在有り余る程のスミレの葉を確保しているからです。
残りの2頭の幼虫さんたちでは決して食べきれないほどのスミレの葉が、冷蔵庫にあるからでした。
私の選択は間違っていたんではなかろうか。
先を心配するあまり、身勝手な思い込みで生命の選択をしてしまった。
たかが一塊の人間なだけなのに…。
もし口減らしをしていなければ、結局はスミレは足りなくなっていたかもしれません。
口減らしをせず、私がもっと歩き回って探したら、きっとまた偶然に自生しているスミレを見つけられたかもしれません。
スミレの大量仕入れに成功し、すぐさま放った場所へ幼虫さんたちを迎えに行きましたが、あれだけいた幼虫さんたちの姿はすでになく、かろうじてちっこいちっこい幼虫さんが一頭、ちょこまかとスミレの葉を探して歩いているのが見えました。
※案ずるより産むがやすし
この諺の真意が、胸に波打つのでございました。
……