当然と言えば当然だが、
深夜まで仕事していれば誰だって午前中は爆睡モードになる。
それでもニードルのイヴは、取り敢えずベッドから起き上がった。
「あー・・・、お腹空いた。」
深夜遅くに帰ってきて、風呂に入った後
それでもニードルのイヴは、取り敢えずベッドから起き上がった。
「あー・・・、お腹空いた。」
深夜遅くに帰ってきて、風呂に入った後
サラッと軽く食事を済ませてしまったせいだろう。
あれで腹が満たされるわけがない。
空腹に勝てず起き上がってしまうのも仕方なかった。
ギルド内1階の食堂で朝食を頂く。
コーンフレーク、牛乳、ベーコンと一緒に焼いた目玉焼き、
あれで腹が満たされるわけがない。
空腹に勝てず起き上がってしまうのも仕方なかった。
ギルド内1階の食堂で朝食を頂く。
コーンフレーク、牛乳、ベーコンと一緒に焼いた目玉焼き、
フレッシュトマト、食後にコーヒー。
セルフサービスなので自分で取るのだが、
セルフサービスなので自分で取るのだが、
寝ぼけているのかコーンフレークを山盛りにして持ってきた。
イヴは辺りの視線に気付いていないのか気にする事も無く、
イヴは辺りの視線に気付いていないのか気にする事も無く、
空いている席に座るとフレークに牛乳をドバドバかけて食べ始める。
それを見た者は、あ、寝ぼけていたわけではないんだと悟る。
みるみるうちにコーンフレークがイヴの胃袋に消えていく。
あの細い身体のどこに入るんだと、思わず二度見する者もいる。
ベーコンと目玉焼きはいつの間にか消え失せ、
それを見た者は、あ、寝ぼけていたわけではないんだと悟る。
みるみるうちにコーンフレークがイヴの胃袋に消えていく。
あの細い身体のどこに入るんだと、思わず二度見する者もいる。
ベーコンと目玉焼きはいつの間にか消え失せ、
最後にフレッシュトマト丸ごと1個をガブリと喰らって
あっという間に平らげた。
「まるで野獣ね。」
そこにエルがやってきたが、イヴは余程疲れていたのか
「まるで野獣ね。」
そこにエルがやってきたが、イヴは余程疲れていたのか
チラリと姿を確認した程度で、
「おはよー。」
と言うと、トマトを食べ終えてコーヒーをグイッと一気飲みした。
「あー、まだ眠いわー。」
「べつにまだ寝てていいわよ。
あとは出張班の報告待ちだから、今日は動かないだろうし。」
「あ、ほんと?
じゃ、お言葉に甘えるわ。
何かあったら呼んでね。」
イヴは、再びベッドへと直帰した。
エルの方は睡魔に無縁なのか、食堂で朝食を済ませると、
「おはよー。」
と言うと、トマトを食べ終えてコーヒーをグイッと一気飲みした。
「あー、まだ眠いわー。」
「べつにまだ寝てていいわよ。
あとは出張班の報告待ちだから、今日は動かないだろうし。」
「あ、ほんと?
じゃ、お言葉に甘えるわ。
何かあったら呼んでね。」
イヴは、再びベッドへと直帰した。
エルの方は睡魔に無縁なのか、食堂で朝食を済ませると、
いつもの如くロビーのソファーで
受付嬢からコーヒーをブラックで貰って飲んでいる。
黙ってれば見てる分には可愛いんだけどねー。
とは受付嬢の想いだ。
エルは、コーヒーと一緒に書面も受け取っていた。
それを黙々と読んでいる。
朝イチで更新される情報書。
各々のメンバーの活動状況が箇条書きで記載されていた。
エルとイヴが深夜に帰宅した後、調査依頼した十字架ペンダントの件は、
黙ってれば見てる分には可愛いんだけどねー。
とは受付嬢の想いだ。
エルは、コーヒーと一緒に書面も受け取っていた。
それを黙々と読んでいる。
朝イチで更新される情報書。
各々のメンバーの活動状況が箇条書きで記載されていた。
エルとイヴが深夜に帰宅した後、調査依頼した十字架ペンダントの件は、
副官のルクターが自ら出向いたようである。
「さすがに下っ端には任せられないか。」
ボソッとエルが呟いた。
持ち帰った純銀製の十字架には、
「さすがに下っ端には任せられないか。」
ボソッとエルが呟いた。
持ち帰った純銀製の十字架には、
アルベルト・マーキュリーの名が刻まれていた。
マーキュリー伯爵領領主本人のペンダントが、
マーキュリー伯爵領領主本人のペンダントが、
何故あんな城下町西区の廃れた寺院に置いてあったのか。
答えは1つ。
伯爵本人が死亡した以外ない。
だが死亡届けは提出されていない。
となれば言えない事情で死去した・・・
答えは1つ。
伯爵本人が死亡した以外ない。
だが死亡届けは提出されていない。
となれば言えない事情で死去した・・・
即ち殺された可能性が高い事になる。
でも伯爵夫人は何食わぬ顔で城下町に来ている。
十字架の事を語ったところで、無くした物だとか、
でも伯爵夫人は何食わぬ顔で城下町に来ている。
十字架の事を語ったところで、無くした物だとか、
本人は生きているとか、予想通りな事を語られて終わるだろう。
だからまず裏付けを取ってもらう。
抹殺は、言い逃れが出来ない状況を作り上げてからだ。
書面の最後はニードルの長であるレオンの予定が記載されているが、
だからまず裏付けを取ってもらう。
抹殺は、言い逃れが出来ない状況を作り上げてからだ。
書面の最後はニードルの長であるレオンの予定が記載されているが、
会議としかない。
何だか連日会議してるみたいだけど、何を話し合ってるんだか。
そう思った後、エルは直感的に何かを悟った。
長い会議の後は、決まって大きな仕事があった。
必ず女王と室長に状況を伝え、行動の許可を取っている。
奴隷商アラクネの完全抹殺計画でも立てているのかもしれない。
書面を読みながらブツブツ言ってるエルに、受付嬢が静かに問う。
「エルは本当に寝なくていいんですか?」
「寝たわよ。」
「寝たわよって、2時間しか寝てないでしょ?」
「だから、2時間寝たわよ。」
「・・・それって寝たうちに入るの?」
「入るわよ。」
・・・。
心配するだけ無駄に感じる会話であった。
本当に大丈夫なのかしらねー。
人形とは言うけど、見た目は15歳の人間の女の子にしか見えないのに。
そう思っていると、エルは天高くコーヒーカップを掲げ、
「コーヒー係、おかわり!」
と図々しく吠えた。
だぁから、あたしはコーヒー係じゃないっつーの!
ホンットに心配して損したわ、この娘はー!!
少しはドールちゃんを見習えっつーの!!!
と、口から出る文句を寸前で抑えながら、
何だか連日会議してるみたいだけど、何を話し合ってるんだか。
そう思った後、エルは直感的に何かを悟った。
長い会議の後は、決まって大きな仕事があった。
必ず女王と室長に状況を伝え、行動の許可を取っている。
奴隷商アラクネの完全抹殺計画でも立てているのかもしれない。
書面を読みながらブツブツ言ってるエルに、受付嬢が静かに問う。
「エルは本当に寝なくていいんですか?」
「寝たわよ。」
「寝たわよって、2時間しか寝てないでしょ?」
「だから、2時間寝たわよ。」
「・・・それって寝たうちに入るの?」
「入るわよ。」
・・・。
心配するだけ無駄に感じる会話であった。
本当に大丈夫なのかしらねー。
人形とは言うけど、見た目は15歳の人間の女の子にしか見えないのに。
そう思っていると、エルは天高くコーヒーカップを掲げ、
「コーヒー係、おかわり!」
と図々しく吠えた。
だぁから、あたしはコーヒー係じゃないっつーの!
ホンットに心配して損したわ、この娘はー!!
少しはドールちゃんを見習えっつーの!!!
と、口から出る文句を寸前で抑えながら、
しっかりとコーヒーを用意する受付嬢であった。