ペンネーム牧村蘇芳のブログ

小説やゲームプレイ記録などを投稿します。

第7話 品川(高輪トンネル)

2025-03-08 09:53:53 | ゲームプレイ記録「真・女神転生Ⅴ VENGEANCE 復讐の女神編」
 品川駅を出て南に向かってみると、
 同校の生徒がいた。

縄印学園生徒
「最近変な事件多いじゃん。
 不可解な自殺とか、同時多発通り魔とか。
 あれ、バケモノの仕業だって
 ネットで見かけるんだよね。
 てか、バケモノって……
 余計不可解になってウケるわ。」

 更に南に進んでみるが、
 この先にユヅルが向かった様子はない……

 戻って北へ。

忙しそうな女性
「はぁ……
 最近、何かと物騒よね。
 ええ? 駅で事件? 封鎖してるの?」

スーツの男
「ああ、メガネの高校生なら、
 そこの天井の低いトンネルに入っていったよ。
 それにしても、あの気味の悪いトンネルに
 何かあるのかい?
 さっきも見慣れない制服の
 髪の短い女の子が通っていったけど……」

 見慣れない制服……
 声を掛けられたのも気づかず、
 さっさと立ち去った女の子の事だろう。
 向こう側に行くならトンネルを通るのは
 別に珍しい事ではない。
 何かあると言うほどではないと思うのだが。

 吼もトンネルに入ろうとすると、そこには
 スマホで動画撮影している男子生徒が二人いた。

太宰イチロウ
「えー、このトンネルの辺りで
 化け物を見たという噂があります!」

 そう言ってスマホに向かって手を振り、
 トンネル内に入ろうとした矢先、

 コォオーン!

太宰イチロウ
「イテッ! ……天井すごい低いわー。
 奥は暗いです、なんかヤバそう……」

 お約束といった感じで頭をモロに天井直撃。
 イチロウはすぐに気を取り直して手を振り、
 トンネル内へと入っていった。
 入口手前でその様子を見ていた吼は、
 彼らが入っていくのを遠目で確認してから、
 ゆっくりと後に続いていく。

 古い蛍光灯の明かりに、高さ制限1.5Mの看板。
 地下に何が埋設されているのか知らないが、
 これ以上は深く掘れなかったんだろう。
 進んでいくと、奥で撮影している
 イチロウの姿が見えた。

イチロウ
「いよいよ、奥までガッツリ
 攻略しますねー。
 これは何かいそうな雰囲気が……」

 そう言ってゆっくりと歩いていると、
 向こう側からユヅルがやってきた。
 手前で立ち止まって叫ぶ。

ユヅル
「ここで何をしてるっ!」

 すると突然、地震のような激しい揺れが
 始まった。

イチロウ
「うわあぁぁぁぁ!!」

 イチロウは腰を抜かしたように座り込み、
 吼も立っていられなくなり地に伏す……

 そして荒れ果てた風景が映った中、
 オープニングで聞いた男の声と女の声が
 淡々と語り出した。

男の声
「かつて“ヒト”という生き物が
 知恵を持つ遥か昔の話。
 世界を統べる王座に法の神がついた。
 そして、他の神々が王座に近づけぬよう、
 彼らから≪知恵≫を奪い取った。」

女の声
「≪知恵≫を失った神々は≪悪魔≫となり、
 奪われた≪知恵≫は≪知恵の実≫として、
 楽園で管理されるようになった……
 ある時、1匹の蛇が楽園に現れ、
 “ヒト”を誘惑した。」

男の声
「この楽園にある、知恵の実を食べろ。」

女の声
「蛇の狙いは再び神々の争いを
 引き起こすことであった。
 利用されているとも知らず、
 各世界の“ヒト”たちは、
 楽園の実を一斉に食べてしまった。」

男の声
「食べた知恵の実は≪魂≫と結びつき、
 “ヒト”は神に近づいた“人間”になったのである。」

女の声
「それを知った法の神は激怒し、
 人間は楽園を追われた。」

男の声
「人間よ。
 知恵を得た魂を持つ人間よ。」

!ここで改めてゲームタイトルが表示されます。

女の声
「悪魔はお前たちを狙っている。
 そのことを忘れるな。」

 吼がハッと目を覚まして起き上がると、
 そこは見たこともない砂漠の地であった。
 ……いや、頭上にある骨組みだけが残った様な
 古い鉄骨の位置は、立つと頭がぶつかりそうだ。
 まさか、ここはあの低いトンネルの場所……
 あの地震でどうにかなってしまったのだろうか。
 ユヅルとイチロウとスマホを手にしていたモブ男は
 果たして無事なのか? 
 そう思いながら、
 周囲を確認するように見渡していると、
 男の叫び声が聞こえてくる。

イチロウ
「うわあぁぁぁぁ!!」

 声のする方に向かって歩き上空を見ると、
 イチロウと天使が一緒にいるのが見える。
 天使は左手をかざしているだけで、
 イチロウの動きを封じているようだ。

天使エンジェル
「なんということか……
 この地に人間が紛れ込むとは!
 ここは人間の立ち入って良い場所ではない。
 ゆえに貴様は外に連れ出してくれる。
 混沌の悪魔ではなく、大天使に導かれし
 我らベテルと出会えたことを感謝せよ。
 口を閉じ、暴れぬようにしろ。
 安全な場所までお前を搬送する。」

 天使はそう言うと瞬く間にイチロウを
 連れて飛び去ってしまった。

 ……辺りにはもう誰もいない。
 吼は疲れ果てたようにその場に座り込む。
 そして再び立ち上がり、改めて辺りを見た。

!何度見ても辺りは砂で覆われている……
 どうやら夢ではなさそうだ。
 ……少し先へと進んでみよう。

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 Name 大鳳吼
 Location ???
コメント
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