豆猫日記 すべてはうまく行っている♪♪

すべては うまく行っている♪
ころんでも 起き上がればいいじゃん♪
みんな うまく行ってるよ~♪
 

甘さが沁みる・・・

2016-11-07 18:29:45 | 緩和ケアと難病サポート

お別れがありました。
今日、お約束していた方の所に伺ったら
急変して旅立たれたと・・・

先週、訪問した時
「また来週~」と言ってお別れしたのですが
本当のお別れになってしまいました。
そんなに遠くない時期に
その時が来ることは覚悟の上なのですが
やはりショックで淋しいです。

仕事上初めてのことではないですし
その都度、覚悟の上でさせて頂いていますが
まだお若い方で、
いつもとても喜んで下さっていたので
また格別な感情が湧いてしまいます・・・




次の仕事まで時間が開いたので
気持ちを整えようと久しぶりにスタバに行きました。
いつもはブラックしか飲まないのですが
今なぜかカフェモカをオーダー。
カフェモカの甘さがとてもとても沁みました。

彼女がくれたメールを読み返しながら
その甘さを味わいました。


十分がんばったんだよね。
もう会えないのはさみしいけれど
あなたの分までこれからもがんばるからね!
出会えて良かったです。
ありがとうございました。


ピアサポート講座

2016-03-13 20:50:30 | 緩和ケアと難病サポート
「ピアサポート」聞き慣れない言葉ですが
一般に「同じような立場の人によるサポート」
と言う意味で使われるようです。

もう少しわかり易く言えば
病気や問題を抱えた人の事は、
同じような問題を抱えた人、
つまり仲間(ピア)の方がよく理解できるので
仲間同士で支え合おうと言うものです。

特に難病などはやはり同じ難病患者さん同士
あるいは、そのご家族同士
悩みや苦しみを分かち合えるのは想像がつきます。

今日はそんな「ピアサポート講座」を受講してきました。
私は患者さんがたのケアサポートするセラピストと言う立場なので
ピア(仲間)と言う立場ではありませんが
支え合う基本姿勢として共通すると思いながら聴いていました。

そして、これは特別なサポーターとしてだけでなく
様々な悩みや問題を抱えた人達に寄り添う姿勢としても
共通すると思うので紹介します。

・ご本人が安心して話せる雰囲気を作る
 →何でも話して大丈夫(否定しない・秘密は守る、他言しない)

・十分話せたと言う感覚を持ってもらえるよう話をよく聴く
 →(否定しない・急ぎアドバイスをしない)

これらは『傾聴』の基本姿勢でもありますが
特に混乱した時期と言うのは
取り留めのない話になってしまったり
感情があふれて話せなくなってしまったりします。
そんな時は、話を急がせず
ゆっくり感情が落ち着くのを待って
話を続けたいか、次回にするか
ご本人の気持ちを確かめると良いと思います。

そして大切なのは支えるものとして力み過ぎない事。
「私が支えてあげる」とか「何とかしてあげる」
と言う思いは、時として逆効果になってしまうことも。
一歩引いたぐらいの気持ちで
優しくも守っていく姿勢が大切なのだと思います。



2月28日「世界希少・難治性疾患の日」

2016-02-26 21:57:44 | 緩和ケアと難病サポート
紹介が遅くなってしまいましたが
2月28日「世界希少・難治性疾患の日」 RDD2016です。
岐阜でもいつくかイベントがあります。



・2016年2月28日(日)13:00~15:00 特別企画 講演会
 テーマ 「病気やいろいろな困難を乗り越える力を育む子育て」

他にも県内の様々な図書館で
難病に関する本のコーナーを設置されているそうです。


この機会に一度関心を持っていただけたら嬉しいです!

詳しくはこちらを見て下さい♪

開かれたホスピスへ!

2016-01-30 17:45:45 | 緩和ケアと難病サポート
以前、病種を問わず誰でも利用できる開かれたホスピスを目指して
みなさんに署名のご協力を頂いて送った隅崎さんから
お礼の手紙とご自身が発行されている
「オアシス宗像」と言う機関誌が届きました。

12月現在16275名の署名が集まったそうです。
100万名の大目標にはまだまだですので
今後も協力をお願いすると思います。
どうぞ、よろしくお願い致します。

機関誌の題字「オアシス」は
熊本の詩人坂村真民さんに書いて頂いたものだそうです。

機関誌の中にもこんな詩が紹介されていました。



開かれたホスピスが実現を目指して

焦らず
苦にせず
静かに
信じた道を進みます!


「難病法」

2015-12-05 21:24:18 | 緩和ケアと難病サポート


一昨日に続いて今日は「難病法」について学んできました。

難病患者さん方のサポートとして
在宅アロマをさせて頂いていますが
正直「難病法」と聞いても、
果たして私の立場で知る必要があるのか?と思っていました。

けれど「知る」と「知らない」とでは大違い!
知って良かったと思います。

「難病法」難病の患者に対する医療等に関する法律(正式名称)
とあるように、今年の1月1日から施行されたれっきとした法律です。

これまでの難病患者さんへの医療費の助成などありましたが
予算範囲内の不安定な事業だったのが
この法律化されたことで
安定的な医療費の助成や難病に関する研究の促進
そして療養環境の整備などの難病対策を促進すると
法律でしっかりと定められたそうです。

もちろんまだまだ完璧な法律とは言えず
これによって医療費負担が増えてしまうなど
不都合を感じる方も出てしまうそうです。
それでも、対象となる指定難病の数も306疾患と大幅に増え
なんらかの支援が受けられる方が広がったようです。
それでも、まだ認定されなかった疾患も随分あるようで
それらの人達にも何らかの救済の道が出来るといいなと思います。

ただ、法律が出来たと言っても現場では様々なハードルがあるようで
法律や義務としてだけでなく
お互いが助け合えるような世の中になったらと願います。

と言うのも、このサポートを始めて実感しているのが
意外にも難病患者さんは身近に大勢いると言う事。
“難病”と言うと、
めったになる人がいない病気だと勘違いしがちでしたが
(もちろん病気によっては本当に数少ないものもあります)
本当は原因が不明で治療法が確立されていない疾病のことで
重症度の差はあれ、大勢罹患している難病も結構あるようです。
だから、意外難病は身近なものとも思えるのです。

そして患者さんには
一見では病気には見えないような方も多いそうです。
身体的障害者の方はすぐわかることが多くても
内部障害・内臓疾患は外見からは分かりにくいため
様々な誤解を受けてしまうこともあるようです。
そう言った方々を視覚的にわかるようにして
周りの配慮や助けを得られるようにと作られたのが
トップのハート・プラスマークだそうです。

他にも周囲の理解と助けを必要とする人達のための
色んなマークがあるようです。

世の中には色んな病気があり、
様々な障害を持った方達がいます。
いつ、自分がその中にはいるともわかりません。

先日、病気の進行のためやむなく辞任を決められたFC岐阜の恩田社長
恩田社長の姿を見てALSと言う病気を知った方も多いと思います。
知れば理解が出来るし
何か助けられればという気持ちも生まれ
お互い労わり合えるようになれると思います。

そう意味でも、まずは知ることが第一歩!

2016年2月28(日)
RDD世界希少・難治性疾患の日があるそうです。
その日の前後に県図書館を始め、難病に関する本の展示がされたり
JR岐阜駅のハートフルスクエアGでも関連した展示をされるそうです。

そして同日の13時~15時ハートフルスクエアG(2階中研究室)で
障害や難病を持つ子供さんの支援や子育てについての講演会もあるそうです。

少しでも多くの方の理解が広まるといいです。



最後まで読んで下さって、ありがとうございます




緩和ケアセンター交流会

2015-12-03 20:36:09 | 緩和ケアと難病サポート

岐阜中央病院のボランティア勉強会の一環として
小牧市民病院緩和ケア病棟を訪問してきました。

まず驚いたのはこの緩和ケア病棟の立派なこと!
2012年に出来たそうですが
完全に別棟となって、
様々面で配慮した造りになっています。
自然をふんだんに感じられるような細部の設計や
もちろん患者さんへのケアに対しての配慮ある設備等々。
新しいので素晴らしいのは当然なのかもしれませんが
とても明るくそれでいて落ち着いて過ごせる素敵な雰囲気でした。

そして何よりいいと思ったのが
ペットも出入りOKと言う配慮!!
今はペットも家族の一員としている方の多いので
これは本当に嬉しいと思います。

中央病院ではアニマルセラピー
(よくしつけられたワンちゃんが患者さんの部屋を訪問、触合えます)
と言うのはありますが
自分のペットが来るのは難しいです。
いつの日かペットのお見舞いも可能になるといいなぁ~と思います。


さて、肝心のボランティア活動に関しては
病院ごとに随分違いがありました。

小牧市民病院ではまだ始まって3年ほどだそうですが
ボランティアさん達の心のこもった壁飾りの大作など
色々な工夫がされていました。

中央病院ではボランアティ活動が始まって早16年ほど。
その間の様々な試行錯誤を経て
皆さんが協力しやすい形になって
現在のスタイルに落ち着いていき来たそうです。
厳しい制約はあまりなく
誰もが協力しやすい体制と雰囲気があるのがいいです!

もっと皆さんとの交流がとれれば更によかったのですが
残念ながら時間切れ、もう少しお話してみたかったです。
色んな所を実際に見聞きする事は
それぞれの良さを知る機会となるのでいいですね~
貴重な機会をありがとうございました





世界ALSデー

2015-06-22 21:22:06 | 緩和ケアと難病サポート

昨日のことになってしまいますが
6月21日は「世界ALSデー」なんだそうです。

神経系の難病で徐々に身体の筋肉が動かなくなってしまう
非常に辛い病気のALS
昨年は世界中のセレブ?が
アイスバケツチャレンジでかなり話題になり
最近ではFC岐阜の恩田社長がこの難病に罹っていると公表されました。

ニュースなどで登場する恩田社長の姿を見るごとに
症状が進んでいるのを知り
何とも言えない気持ちになってしまいます。
インタビューにもあるように社長ご自身は
複雑な想いも抱えながら懸命に前向きに生きていらっしゃいます。

同じようにALSと戦いながら
何とかこの難病を終わらせようとプロジェクトEND ALSを立ち上げ
懸命に取り組むぷ広告プランナーヒロさん
Eテレブレイクスルーで何度も登場しています。

番組で見る度、やはり病状が進行されており
それにつれてより一層の複雑な想いも語らていました。

私自身、ALSの方達と関わっているので
本当に他人事とは思えず色んな想いがよぎります。

正直に言えば、アイスバケツチャレンジも
世界ALSデーで患者さん達の気持ちを味わってみようと
道路にゴロンと寝転がる運動も
それがいったい何につながるのか?
単なるお祭り騒ぎに終わってしまうんじゃないのかと
疑問に思ったりもします。

ただ・・・
ヒロさんの懸命な活動は色んな人達を巻き込み
まずはALSを知ってもらい、
何としてでも治療法を見つけるために
世の中を動かせる可能性があるのだと痛感しました。
特に日本は新しい治療法や薬の認可に相当な時間を要します。
ダメ元でも今すぐ試したい!今すぐ試させて欲しい!
それはALS以外の病気の人達も同じだと思います。

声を出したくても出せない患者さん達の生の声を
ヒロさんは代表して世の中に出しています。
リアルな苦しさも・・・

そして患者さん本人はもちろんですが
ご家族など支える人達の想いも知って欲しいと思います。

具体的に何が出来るかわからないけれど
何か出来ることがあれば・・・
そう考えるきっかけになるといいなと思います。

そして、一日も早く治療法が見つかることを心から願います







アロマで感動!

2015-04-13 22:08:33 | 緩和ケアと難病サポート
ローズウッドの樹


緩和ケアでのこと。
父もそうでしたが、ガンで脳への転移があると妄想が出て来ます。
今日の患者さんもそうで、
更に統合失調症も患っているそうで
その言動に振り回されて少々大変な方だと聞きました。
ご本人からアロマを希望されたそうですが
拒否されることもあるので
その時はすんなりと引いて下さいとも。

普段通りの接し方を心がけ
エッセンシャルオイルのボックスを見せながら
香り選びから始めました。
いくつか香りを試して頂いた中で
ローズウッドの香りを嗅がれたら一気に笑顔に

迷わずローズウッドとラベンダーをブレンド。
肩、腕、足、とご希望されるままアロママッサージ。
心配した妄想もほんの一瞬ありましたが
すぐに正気に戻り、終始穏やかに受けられ
乾燥した肌もしっとりしたと
喜んで頂けました。

早速報告すると、みなさんとても驚かれたのですが
やはり気持ちが良い事はどんな方もお好きなんでしょう。
そして患者さんにピッタリの香りと出会えたことが
その効果を更に上げたのだと思います。

ちなみに、ローズウッドの効用は・・・
身心のバランスを整え
気持ちも明るく元気づけてくれ
免疫力を上げて身体も元気づけてくれる
と言われています!


少々、心配な患者さんではありましたが
アロマの良さが伝わってほっとしました
今日のご縁にも感謝感謝です



ALSとホーキング博士

2015-03-18 22:59:06 | 緩和ケアと難病サポート

ALSと言う難病でありながら
宇宙論を研究し続けている世界的に有名なホーキング博士
あまりに有名で私も確か本は持っていたはず
(でも読めていないような・・・)

最近ALSの方との接点が増えているので
ホーキング先生のプライベートを描いたと言う
『博士と彼女のセオリー』はぜひ観たいと思っていました。

余命2年と言われながらも70過ぎた今も研究を続けている。
もちろん博士を支える人達がいてこその話だとは思うけれど
やはり博士自身の希望を捨てない生き様がすごいのだと思います。

ただ・・・
どんな病気もそうだと思うけれど
病状や進行度合いは本当に人それぞれで・・・

患者さんが何を思っているのか
何を望んでいるのか、どうしたいのか。

コミュニケーションを取るのが本当に難しい病気なだけに
患者さんの想いをくみ取る力も大切だけど
本人の意欲も大切な気がして。

博士は特別だとしても
何か自分で出来る事を見つけて生きる意欲を持って欲しいと思うのです。

ALSと言う難病はごく珍しいのもだと思っていたら
つい最近ではFC岐阜の社長さんも発表されたように
意外に多いと言う事も驚きです。

ちなみにホーキング博士が56歳の時に綴ったコメントだそうです。

私の大好きなマンガ『宇宙兄弟』もALSが関わっています。
ALSだけが難病ではないけれど
映画やマンガを通して関心を持ってもらえたらと思うのです。





寄り添いながら

2014-12-16 21:41:15 | 緩和ケアと難病サポート

難病サポートで訪問させて頂いている方々は
呼吸器を着けて寝たきりの方が多く
施術は体位を変えずに手の届く範囲で行っています。

ところが今日、お母様から背中など全身出来ないかとご相談を受け
お母様に体位を変えてもらえるならと
初めて背中や腰などほぼ全身施術させて頂きました。

下肢や腕など一部分だけでも気持ちがいいと喜んで頂けるのですが
普段手の届かない場所の施術はとても気持ち良さそうと
喜んでいただけました。

初めての経験だっただけに私の自信にもなりました。
ありがとうございます

これからも、出来る範囲でなるべくご希望に沿えるよう
がんばって行きたいと思います


そして、もう一つ嬉しい事が♪

以前骨折をされたお客様
一度お見舞いがてら病院でヒーリングをさせて頂き
その後どうされているかなぁ~と時折思い出しては
気になっていました。

そのお客様がわざわざ快気見舞いを届けに来て下さったのです!
すっかり元気になられて本当に良かった

わざわざご報告、本当にありがとうございます

これからも、皆さんに寄り添いながらセラピスト続けて行きます


開かれたホスピスへ(追記あり)

2014-10-29 22:16:24 | 緩和ケアと難病サポート


先日のレポの続きです。
どうしても紹介したいのがこの本を書いた隈崎行輝さん。

開かれたホスピスのために署名活動のため全国行脚をされていました。
その趣旨にとても共感しているので紹介します。

そもそもホスピス(昨日の佐藤先生の紹介を読んで下さい)とは
“緩和ケア”と言われるように
病気に伴う様々な苦痛を取り除く、和らげるための治療を受けられるところです。
どちらかと言うと看取りの場として
終末医療のための場と思われる方が多いですが・・・

そして意外に知られていないのがホスピスに入れるのは
ガンとエイズの患者さんのみです。
実際にはほぼがん患者さんだけを受け入れている病院が多いです。

私自身ホスピスの素晴らしさをよく知っているので
難病患者さんなどがん患者さん以外にも苦痛を取り除くために利用出来たら
どんなにいいかと、常々思っていました。
そこに隅崎と出会ったので、ぜひ協力したいと思いました。

1.ホスピスの対象を、がんとエイズに限定せず、
  WHOの定義に従って「生命を脅かす疾患」とすること。

2.ホスピスは本来、年齢、性別、人種、国籍、宗教などで
  差別をしないということを明言すること。 

3.在宅ホスピスを普及させ、地域におけるホスピスを広げるための
  施策を行うこと。

4.死ぬまで人間らしく尊厳を持って生きることを支える、
  「人間運動としてのホスピス」の思想に基づく、ケアの体制の充実を図ること。

5.お互いに、いずれ死ぬ人間として、
  本人の意思を尊重したホスピス運動を展開すること。


この趣旨で100万人の署名を集めるため
不自由な身体で全国行脚をしているそうです。

私も少ないからず協力しようとこの署名活動を始めました。
共感して頂けた方はぜひ署名をお願いします



「ぼくが旅したホスピス」にも署名に協力できる葉書が入ってますよ~♪

ぜひぜひ、ご協力よろしくお願いします


*   *   *   *   *   *   *   *

おかげさまで約1年で70名の方の署名が集まりました。
皆さまのご協力に心より感謝申し上げます。

ご協力ありがとうございました

2015.10.31




生と死を考える会 全国大会

2014-10-27 20:22:29 | 緩和ケアと難病サポート

この土日豊橋に行ったのは
「生と死を考える会全国協議会 全国大会in豊橋」のためでした。

二日続けての豊橋、しかも日帰りと言うハードスケジュールで
身体はかなり堪えましたが二日間行った満足感は
その疲れも忘れさせてくれました。

実はこの前夜、友人のお父さんのお通夜に急遽きくことになりました。
行く前までは、連ちゃんでの遠出はしんどいな
という気持ちもあったのですが
とてもいいお通夜で「生と死を考える」ための会の参加の直前に
こんな流れになったのも必然?
後から考えるととても意味のあることだったと思いました。
お通夜についてはまた改めてアップしたいと思います


全国大会ではとても貴重な講演者の方々の話が聴けました。

まずは「生と死を考える会全国協議会」の現会長でシスターの高木慶子先生
実際に先生が経験された悲しみの寄り添われた事例を元に話されました。

私達の人生は“喪失体験”の連続です。
それは人との死別と言う事に限りません。
例えば友達や恋人との別れ。
仕事や役割の喪失。
ペットとの死別。
あるいは大切な物の紛失、等々・・・

実に様々な“喪失体験”の中で
その悲しみや痛みを誰かと(人とは限りませんが)
励まし合い支え合って生きています。

そんな人生の中で全ての人に必ずやって来る最期の時をどう迎えるのか?
そんな時こそ、誰かの支えが必要です。
ただただ、傍にいるだけで
支えられ救われる事を先生は伝えて下さいました。

次は作家の柳田邦男さん。
これまでの多くの出会いの中から色んな方々を紹介されました。
その中で特に心に残ったのはある女性ののメッセージでした。

「他人に助けられなければ生きられなくなった時
 どう生きるかとても大事なことが問われているように思う」


誰かの役に立つように生きることの方が実は簡単で
自分の気持ちとは別に誰かの介護や介助を受けねば生きられない時
どうするか?
その状況に抵抗するのか?
あるいは、現実を受け止めて感謝して助けを受けられるか?
いざと言う時の自分人への大きな問いになりました。


そして柳田先生は“死後生”と言う事をおしゃっていました。
それは死後の世界と言う事ではなく
死んで肉体は無くなっても残された人々の中で生き続ける。
それを“死後生”と。
だから私達は残された人達の人生をより良いものにするために
死後生をより良いものにするために
残された人生をより良く生きなければならないと。

そして二日目の講演もとても素晴らしかったです。

豊橋でホスピスを造りあげた佐藤健先生。

ホスピス、つまり緩和ケアの在り方として先生が目指すものに
とても共感しました。

①最初の入院
  病気を治すための積極的治療ではなく
  苦痛を感じる症状を取り除くための入院

②レスパイとケア
  在宅ケアが名が続くことで、
  家族や患者さんに溜まるストレスを取り除くため
  双方の休息を目的としての入院

③看取りの入院 いよいよ、最期を迎える時


実際ホスピスと言うとこの③としての存在としか考えていない人も多いようですが
それだけではないのだと言う事を死って欲しいなと思います。

そして最後にアルフォンス・デーケン先生。
イエズス会の神父であり、上智大学で長年「死生学」を教えられていました。
この「死生学」と言う言葉も先生が作られたそうで
当初はまだ日本では「死」を考えることはタブーとされていた中で
積極的に死について考えることの大切さ、
結局それは「いかに生きるのか」と同じなのだと教えられました。

実は、この大会の事を知るまで先生のとこは知らなかったので
まずはと思い「よく生き よく笑い よき死と出会う」を読みました。

      

ドイツ人の先生は子供時代ナチスの凶行を目の当たりにしたことも含め
ご自身の体験を交えながら「死」を乗り越えたらよいのか
どう生きたらよいのかををわかり易く書かれていました。

この本の中でも書いてありましたが
ユーモアの大切さを先生自ら実践しながら楽しく話されるので、
「寄り添う心」と言う真面目なテーマにも関わらず
笑いに包まれた講演で
先生の話術にすっかり引き込まれました。

私達が「死」として思いうべるのは肉体の死。
でもそれ以外にも
生きる意欲を失った「心理的な死」
社会との関わりが亡くなった「社会的な死」
文化的なうるおいを失った「文化的な死」があると先生は言われました。

思い浮かべて想像しやすいのが
老人ホームなので家族の誰からの訪問もなく
他の人達との関わりを持つ意欲も失い早く死にたいと願う。
私も祖母がい施設でそんな人に出会ったことがありました。

肉体はまだ生きていても、生きることの意味が失われないよう
様々な助け方があると。
アロマテラピーもその一つですが特に先生が勧められていたのは”音楽療法”
音楽を聴くことで様々な不安や孤独のストレスを和らげたり
懐かしいメロディーが過去の記憶と結びつき
幸せな気分を思い出すことも出来る。
等々、その効用はかなり大きそうです。

“読書療法”と言うものもあるそうで
もう自分では本が読めない人に本を読んであげる。
海外では信仰のためか聖書を読んで欲しいと言われることもよくあるそうです。

そして高木先生と同様
「すること」よりも「いること」の大切さを話されました。

死に直面している時の恐怖、孤独感は相当なものだと思います。
そんな時、特別な言葉がけよりも
ただ傍に一緒にいることが大きな慰めになるのだと。
ずっと傍にいてあげられなくても
顔を見た時、微笑んであげるだけでも
大切な無言のコミュニケ―ションになるのだとも。


他にももっと多くの事を話されましたが
随分と長くなってしまったのでこの辺りでしめます

長文、最後まで読んで下さって本当にありがとうございます



あともう一人どうしても伝えたい人
この大会で出会った隈崎 行輝さん活動にも次回お伝えします!



ボランティア勉強会

2014-09-30 22:04:58 | 緩和ケアと難病サポート

岐阜中央病院ではボランティアのための勉強会が開かれます。
内容は様々ですが、とても勉強になるのでありがたいです。

昨日は精神科の山村先生が色々とためになる話をして下さいました。

医療が進み日本人の平均寿命は世界トップレベルです。
その一方で盛んに言われるのが高齢者増加の様々な問題!!

いくら寿命が延びたとは言え、
介護を受けながらではあまり嬉しくありません。

肝心なのは介護を受けずに自立生活の出来る年齢「健康寿命」
健康長寿を目指すにはどうしたらよいか?

ネガティブ思考よりはポジティブ思考の方がいいし
“笑い”は精神的な若さを保つのにとても良いのだそうです。



アルフォンス・デーケン先生の『心を癒す言葉の花束』の本にも
ユーモアとは「にもかかわらず」笑うことである
とありました!!

苦しいにもかかわらず
悲しいにもかかわらず
腹が立つにもかかわらず

笑ってみる

難しくてもがんばってみる価値は大のようです

他にも、高齢者が弱る大きな原因の一つが“骨折”だそうです。
確かにそれまで元気だった人が骨折がきっかけで寝たきりになりボケてしまう
何て事もよく聞きます。
お年寄りがいる家では転ばないよう手すりの設置などが大切のようです。

そして、本当は尊厳死についてが今日のテーマでしたが
時間切れでそこまであまり話が及びませんでしたが
穏やかな最期を迎えるためにどうありたいか?
どうして欲しいか?
例えば延命治療についてなども含めて
一度しっかりと考えておきたいことです。

結局、死を考えることはどう生きるかにつながると思います。


十五夜の日に・・・

2014-09-08 21:40:12 | 緩和ケアと難病サポート
サルトリイバラの葉


今日は十五夜、満月は明日ですが
それでも満月に近いきれいなお月様が見えます

お月見と言うわけではありませんが
今日緩和ケアのサポートをさせて頂いた患者さんと一緒に麩饅頭を頂きました♪
麩饅頭は笹等の葉にくるまれています。
今日頂いたのはサルトリイバラの葉でした。

この葉っぱよく見ると不思議で面白い模様が
丸味を帯びたハートの形の中に
いわゆる一般的な葉っぱの形をした模様なんておもしろ~い



と食べながら感動していたら患者さんが思わぬアクション!!
この葉っぱを額に貼り付けているんです

私は大笑いでしばらく二人して笑い転げてました

何て面白い人なんでしょう~と感心しながらも
これもこの方なりの気持ちの切り替え方。

元々話好きで明るい方ですが
今日は病状が進んでいるせいか気持ちが沈み「もう死にたい・・・」と。
即座に私が「そんなこと言ってはいけませんよ」と言うと
「そんなこと言っちゃいかんよなぁ」と。
慌てて私は
「でも、今は言っていいですよ。
 きっとご家族の前では言いたくても言えないですものね」と言い直しました。

辛い状態の中ではつい愚痴をこぼしていまいたくなるもの。
でもこの方は周りに気を遣って
努めて明るくふるまうような人だと思い
だから私の前では愚痴をこぼしてもいいですよと言いたかったのです。
私がそう言った後、何とも言えない照れ隠しのような表情をされ
その後は愚痴はこぼすどころか
おやじギャグも入れながら楽しかった思い出話を色々されていました。

父の時にも強く思ったのですが
人は「死」を目前にするとその本性が現れるし
その人がどう生きて来たかがいやでも現れてしまう気がします。

今日の患者さんは意識していたかどうかはかわからないですが
周りを明るく楽しませてこられたんだと思います。
そして萎えそうな時は笑いを作って気持ちを切り替えてこられたのではと。

額に葉っぱを乗せて笑いを取る
その姿勢に大いに尊敬を感じました

このボランティアは色んな方との出会いがあり
大いなる学びをさせて頂けます