拝島正子のブログ

をとこもすなるぶろぐといふものを、をんなもしてみむとてするなり

御器齧の館

2024-07-07 15:20:11 | 日記

Gと言ったらいろいろあるが、やはり二大巨頭はゴジラと御器齧(ごきかぶり)であろう。どちらのGにも幼体がある。そのうち、ゴジラの幼体には大きく二種類あって、ミニラ、ベビーゴジラ等は成体同様に直立二足歩行だが、シン・ゴジラの幼体は四足歩行で威厳のかけらもない。私が「シン・ゴジラ」を作品として好きになれない理由である。以上に対し、御器齧(ゴジラじゃない方のGの語源。食器すら喰らうほどの貪欲な食欲からきている)の幼体は、羽が生えてない点を除きほぼ成体と同じ格好をしている。そんな御器齧の幼体が最近、現住所に出没するようになった。居住を許した覚えはないのにけしからん。成敗してやろう、なにかなかったっけ、と思ってふだん開けない道具箱を開けると、おー、大昔に買った御器齧ほいほいもどき(メーカーが違うから「ほいほい」と称せないらしい)がある。いつ買ったんだろう。10年前、もしや20年前?それでも、組み立てると新築物件だけあってきれいである。

問題はハウスの中に入れる薬剤。賞味期限は大丈夫だろうか。もちろん御器齧の健康を心配しているのではない。御器齧を誘因する香りが残っているかが心配なのである。とりあえず二個セットした。気のせいか、急に幼体が姿を消した気がする。

二個セットしてもまだ五個残ってる。奥地の家に持っていこう……いや待て、奥地の家には守り神がついている。先日、床に巨大な枝のようなモノが落ちていて、こないだ剪定した生け垣の切れっ端か、と思ったら、なんと枝がさささっと右に動いた。錯覚かと思い目を凝らすと今度は逆方向にささっと動いた。巨大な蜘蛛であった。ひえー、私は虫の類いは大丈夫というかむしろ好きなのだが、これは巨大すぎる。出て行ってもらおうと思ってティッシュを探している間にどこかに隠れてしまった。くそう、次来たときは絶対成敗してやるぞと思いつつ調べてみると、タカアシグモってヤツで、「見かけは怖いが」「御器齧を食べてくれる益蜘蛛であり」「人に害を与えない」「だから、見かけを我慢できるならほっとくのがいい」ということであった。そういうことなら、居てもらおう。大いに御器齧を食べてもらおうと方針を転換した。そんなところにほいほいもどきを持って行って守り神がかかってしまったら大変である。だから、ほいほいもどきを奥地に持って行くのは止めにした。

それにしても、御器齧はバカである。動画で見たのだが、仲間がカマキリに食われてる最中におこぼれをもらおうとカマキリに近づいていって一緒に食われた御器齧がいた。極めつけのバカである。それとも、勇気(蛮勇)があるとの評価も可能なのだろうか。それにしても、カマキリは器用である。片っ方のカマで食いかけの御器齧を保持しつつ、もう片っ方のカマでバカ御器齧を捉えたのだから。

そう言えば、先週の朝ドラで酔っ払った判事が食器をかじっていた。その様子を文字にすれば立派な御器齧である。



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