以前、10月1日は結崎郷内の糸井神社の秋祭りの一環として奉納子供相撲が結崎郷内各垣内で行われていた。近年諸事情により第二日曜に変更して行われていたのだが、今年はコロナ禍ということで中止となってしまった。ただ例祭の方は行われるそうだ。本当に残念なことであるが、無観客でマスクつけての取り組みなど出来ないから仕方ない。私の子供時代の奉納相撲の思い出はもう半世紀前の事となるが、当時は御頭屋宅の庭に(農家が多いので屋敷内に空き地がある)土俵が作られ、四方に枝葉付きの竹を立て、紙垂を吊るしたわら縄を竹に括り付け、神事として行われる。0歳から小学6年生男子が東西に分かれ相撲を取る。戦前は大人(青年団)も取り、河内(八尾)からほんまもんの力士を呼んで盛り上げて三日間もやってたらしい。私の頃はもちろん一日限りであったが、思い出は何といっても勝敗で貰う景品である。文房具や玩具、一番の楽しみは、普段買ってもらえないプラモデル(イマイのサンダーバードシリーズなど)がもらえるのである。上級生ともなれば当時(50年前)で二千円ぐらいのプラモデルがもらえるのである。四、五番ぐらい取るから結構両手に景品である。女子は土俵に上がれなので、銘々に文房具、菓子などが渡される。景品の費用は全額頭屋負担となるのだが、中にはお盆に盛られた百円玉のつかみ取りをやって下さった頭屋があって、東西代表の六年生二人がつかみ取り、公平に東西に分かれた子供に分け前を頂いた事を憶えている。そもそも何故奉納相撲が行われるのか、それは春日大社「おん祭り」の影響である。おん祭りで行われていた奉納相撲を見てきた郷村の氏子(糸井神社も若宮末社)が、自村に持ち帰って行ったものであろう。最後に、来年こそは例年通り行われる事を祈る。
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