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And This Is Not Elf Land

Metal Guru Ⅳ, The Final Cuts

今日はMarc Bolan(マーク・ボラン)の命日。


xx年ぶりにT.レックス熱が出た一週間でした。
(今さら年数を伏せても意味がないとは思ったけれど、具体的な数字で表すのにも抵抗がある。あちらは若いままで思い出の人になってしまったのに…

T.Rex関連記事①
T.Rex関連記事②
T.Rex関連記事③



1977年、実際に日本の新聞にMarc Bolanの死亡記事が載ったのは何日だったのでしょうか。何日だったか記憶はないけれど、土曜日だったのは確か。私は当時の友人たちと安曇野へ小旅行に行く朝でした。朝刊を見て「おやっ?」と思った。でも、その頃はもう「過去の人」になってしまっていたし…とは言っても、一時はファン・クラブにも入っていたくらいだから、それなりの感慨はありましたが。というか、その安曇野旅行も結婚する友人とのお別れ会を兼ねていて、行きの電車の中も「みんな、もうそんな年代になったのね」と、それぞれ「年貢の納め時」を感じていたセンチメンタル・ジャーニーでもあったのです。(その友達は私より「年上」でした!…と、ささやかな抵抗)当時はMarc Bolanへの興味は殆ど失っていたのに、何故か彼の死が忘れられないのは、そんな思い出と繋がっているからなのか。

ところで、T.Rex熱!…などと言っている割には、情報が後手後手になっているのですが(笑)、9月21日に未発表曲のCD、The Final Cutsがリリースされるそうじゃないですか!

死後29年も経っているのに、それも彼の場合は「全盛期」に逝ったわけでもないのに…amazon co jpを見れば、しっかり100位ぐらいにランクされている。それも、日本版にのみ、3曲のボーナス・トラックがついているとか。wow…


T.Rexの曲は技巧的にレベルの高いものではありません。演奏も歌も下手でした。だから、いわゆる「通」に人は見向きもされなかったのでしょう。しかし、曲そのものに魅力がないわけではないんですよね。そのあたりの曲作りの方法論はMarc Bolanが分かっていたのか、プロデューサーのTony Viscontiが分かっていたのか…。(たぶんプロデューサー氏の方でしょう)Viscontiと決別してから、Marc Bolanはますます迷うことになります。

しかし、結局は、若くしてこの世を去ったことで、余計なものが濾過されてしまって、T.Rexサウンドの持つ独特のオリジナリティーの部分が極めていい形で残ったのかもしれません。それが、数十年経っても輝きを失わない。Marc Bolanは、やはり優れたアーティストだったのだと思います。


Marc Bolanは1947年、Londonで生まれました。
本名はMarc Feldと言います…


えっ? 

Feld?

(そう言えば、Marcは黒髪、黒い目だった…)昔は気づかなかったけれど、よく調べてみると、彼はHackneyのユダヤ系住民が多く住む地区で生まれているのですね。

父親はSimeon Feld(シメオン・フェルド)といいました。(いかにもJewishな名前です)お父さんの名前も、ファンとしては当然の情報として、昔から知っていましたが、当時はこの名前のバック・グラウンドを考えるまでの知恵はありませんでしたね。彼は家庭・地域・学校でもユダヤ教の教えは全く受けていないとのことですが、今でも彼は「イギリスで最も成功したユダヤ系ミュージシャン」と考えられています。

幼い頃から個性的で型に嵌まることが嫌いで、14歳で放校処分になっています。その後は当時のMods族のリーダーとしてマスコミに取り上げられたりしました。T.Rexの全身はTyrannosaurus Rexというアコースティック系のデュオでしたが、その後、グループ名を短くし、
新たにMickey Finn

(かれも数年前に病気で亡くなっています)とコンビを組み、名プロデューサーTony Viscontiのもとで、大成功を収めるのです。
 
1977年9月16日、Londonの南西部で、自動車事故で亡くなります。当時の恋人との間に男児がいました。彼は今も健在です。


前述の安曇野旅行後、まもなく私も年貢を納めてしまって(古い表現だな)、しばらくは音楽から離れてしまいました。

その後、人気が爆発したQueen、80-90年代のX Japan
彼らの登場は、私が「音楽を楽しみたい!」欲求が全開になっていた時期を外れていたので、熱心なファンにこそなりませんでしたが、しかし、私が大ファンになっていたとしても不思議ではないアーティストたちです。

T.Rexから全てが始まっていたのだなぁ…と、改めて思う今日この頃。

来年は没後30年だから、何らかの記念イベントがあるのかな…


コメント一覧

master of my domain
T.Rexについては「昔から知ってるんだ!」「ファン・クラブに入ってたんだ!」…ってことだけが、唯一の「自慢」みたいなもので



最近の方々の方が、よく研究していらっしゃるとおもいます。



本当に日本におけるT.Rexの受容の変化って面白いなぁと思います。リアル・タイムでは決して評価は高くなかったし、音楽雑誌は、評論家や読者のT.Rexに対するネガティブな記事(または投稿)でいっぱいでした…最近は、実際に音楽をやっていらっしゃる人も、かなりの音楽通の人も高く評価していらっしゃるので…



私は、いまだによくわからないただ、長いこと生きていると(?)いろんなことが体験できるんだなぁと(笑
ファイア-
横入り失礼します
http://blogs.yahoo.co.jp/jko_110
徹底的に音楽音痴なので、とても興味深く読ませていただきました。何事も広い視野でとらえてらっしゃるのがすごいなあ~と・・・

幻の遺作発見というニュースは私も読みました。

それこそ"20th Century Boy"(表記が違っていたらスミマセン)くらいしか知りませんけれど、良いですよね、この曲。浦沢直樹の漫画『20世紀少年』のインスピレーションにもなってるそうですね。

UKのプラシーボというバンドがカバーしていて、たまたまそれが入ったアルバムを持っています。ひさびさに聴きたくなりました。

グラムロックといえば、映画『ベルベット・ゴールドマイン』の知識しかないですが・・・^^;
master of my domain
こんにちは!コメントありがとうございます。

そちらのblogの懐かしくて楽しい記事、面白く読ませていただいています。多岐にわたる情報量に驚いています。私など、嵌まるものには嵌まるけれど、興味の範囲が狭い…



タイトルは「妖精の国にあらず」というような意味で、好きな小説の一節であって、それ以上の意味は特にありません(笑)



T.Rexのサウンドについては、様々な評価を総合すると、結局は「究極のヘタうま」かな?なんて思うのです。でも、これって実は凄いことで、「狙って」できるようなことでもありません。このあたりが、今の日本人にウケるのかもしれませんね。



Marcは来日中に観た日本のアニメ・キャラのファンになったようですし、(感覚が進んでいたんだな、と驚かされます)T.Rexと今の日本のポップ・カルチャーは相性がいいのでしょうか。今生きていたら、日本のアニメの大ファンになっていたんじゃないか、なんて想像します。(「ちびまる子ちゃん」の主題歌を歌ったりして…なんて…ここまでいくと「妄想の世界」ですが)



ところで、ベルちゃんさまの記事をいろいろ読ませていただきながら「推察」したところ(いちいち「推察」しなくていいようなものですが…笑)私のほうが「一学年上」になりますね。



いい時代でしたよね。
ペルちゃん
http://blogs.dion.ne.jp/gonohon2/
こんにちは。



未発表音源が見つかったということで、「ファイナル・カッツ」の発売おめでとうございます。楽しみですね。



>T.Rexの曲は技巧的にレベルの高いものではありません。演奏も歌も下手でした。

そうなんですか。別に感じませんでした。

それで、CDも少なかったのかな。



ブログのタイトル、「And This Is Not Elf Land」は、どういった意味になるのでしょう?

さきほどお気に入りでリンクさせて頂きました。
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