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『よし』・『ゆき』、我が家に住むペンギン?の「ペン太」の散策記です!

滝行?蒸し行? ~蒸し虫登山in高尾・琵琶滝~

2010-11-28 13:05:16 | 山歩(さんぽ)2010

2010.8.14(土)単独:高尾駅~琵琶滝~高尾山~高尾駅

 お盆休みと言えども“ゆきさん”は仕事。
掃除や洗濯やら家の仕事を仕事を片付けていたが、其れだけで休みが終わってしまいそうなので、出掛ける事にした。
とは言え、天気が今一つはっきりとしないし、出発も遅くなってしまったので、近場で行った事の無いコースへ行く事にした。

 高尾山へは何度も登っているが、裏高尾側に位置する琵琶滝は未だ行った事が無い。
琵琶滝は滝の水に打たれる「滝行」に使われる滝として知られるが、高尾山の登山口として知られる高尾山口からだと距離が有る。
高尾山口ではなくて、隣の高尾駅から出る小仏峠行きのバス路線の途中で下車するのだが、この路線も1時間に2本程度。
下りに利用すると、場合によっては30分位のバス待ちになってしまう。
と言う事で、「何時か行こう」と思いつつも、後回しにしたまま月日が過ぎていった。

 「丁度バスが有れば、登山口迄乗っていこう」
と思っていたのだが、バスが出発して直ぐだったので、この日は高尾駅からの歩き。
 「そう何度も歩く事の無いコースだから、ゆっくり見るには丁度良いだろう」
と、思い直し、自由気ままなマイペースな行程が始まった。

 写真は道中で見た「圏央道反対の看板」。
昔は甲州街道の関所(小仏の関所)が有り、その左右に宿場が有って栄えた地であるこの地。
今は静かな谷あいの集落であるこの地も、「圏央道の建設」に因ってその裁判の行方がマスコミによって取り上げられる場所になっている。

 現在の建設現場の様子。
此れだけ大きな物体が宙に浮いている(勿論片側には柱が有るが)状態である事には驚かされる。
こうやって橋の部分が伸びていって、最後に両方がくっつくのだろう。
建設の是非云々は別にして、「工法や技術の進歩」には驚かされてばかりだ。

 高速道路事業団にTVCMで、男女2人の若者が出てくる。
男性が女性をその昔自分が遊んだ場所へ連れて行くのだが、現在は高速道路が敷かれているその土地を見て、山の風景を見て「高速道路が出来ても矢張り変わらないなぁ」と言うシーンが有る。
製作者サイドからは、
 「自然環境に配慮して建設しています」
 「自然環境への影響は小さいですよ」
 「高速道路は自然環境にとって悪者ではないですよ」
と言いたいのだろうが、影響を被っている方々や危惧している方々、事業団の対応に納得のいかない方々にとっては、神経を逆撫でされる様な構成だ。
 画面中央の山中に巨大な高速道路が出来ているシーンなのに、何も説明が無い状態で
 「矢張り変わらないなぁ」
と言うセリフはどうなのかと。
曲解してとれば「高速道路が通っても田舎は田舎のままで発展しない」ととれるが、この場合はそう言う意味ではないだろう。

 「変わってしまう部分は有るけれど、極力悪い影響が出ない様に、自然環境に配慮して建設と運営を進めています」
 「影響が有るのは確かですが必要悪な物で、必要とする方々も居られ、利点も多々有ります」
と言ったメッセージを前面に出した方が良いと思う訳で・・・。
今のCMだと、悪影響が出ている部分が有るし、懸念している方々が居ると言うのに、
 「全く問題が有るとは思っていない」
 「悪影響が出るとは思わない(考えていない)」
と事業団が考えている様に見えてしまう。
実際の対応や考えは別にして、余りにも下手で考えが足りないと感じてならない。

 其れこそが、「現状の様々な問題を起こしている原因」なんだろうなぁ・・・。

 さて、話は戻って再び道中の話。
此処が琵琶滝への分岐点。
左手に小さな看板が出ているが、山の木々に気を取られていると見逃してしまいそうだ。
特に私の様な「大歩危野郎」は要注意!!
このまま真っ直ぐバス通りを行くと、小仏峠に行ってしまうので注意。

 川を渡り、左手に小川を見ながら坂道を登っていくと、お地蔵さんが階段が見えてくる。
この階段の中腹に琵琶滝が有る。

 此処が滝行へ行く際の入口。
この先に琵琶滝が有るのだが、建物に隠れて此処からだと殆ど見えない。
滝行をされる方だけがこの先に行く事が出来るので、TVで見る光景は、特別に中に入って撮影している映像である事が分かる。
滝行の光景は未だしも、わざわざ此方側から登ったのだし、せめて滝自体を見たかったなぁ。

 このコースの難点は、夏場は兎に角蒸すと言う事。
沢沿いで気温が低い事を期待したのだが、風が通り抜けない谷あいと斜面は、沢からの湿気で凄い湿気だった。
夏場の登りには適さないかと。
 写真は1号路と合流した後で出会える蛸杉の根元。
近年「ひっぱりる蛸」と記された蛸の石像が建てられたが、昔からの「謂れの有る物」ではない。
蛸杉(写真後方の根が蛸杉の根)との関連は無い。
観光客への名所に何か設けようと言う事なのだろうが、此れなら「蛸(たこ)」が付く物なら何でも良いと言う駄洒落通りになってしまう。
蛸杉の周辺には「たこ」、薬王院の周辺には「天狗」に関連した駄洒落の石像、名物の蕎麦や周辺には「そば」と言う言葉を使った駄洒落の石像・・・。
何だかなぁ・・・。
「引っ張り蛸」の石像自体は、アニメチックで鉢巻を巻きたくなる様な「まん丸頭の蛸」で可愛らしい。
「引っ張りだこ」と「蛸」を掛けた点からも、蛸焼き屋さんの前に起きておくと良いと思うのだが・・・。

 此れは薬王院の天狗。
「注連縄で円を描き、その中を通ると・・・」と言う願掛けの場も新たに設けられていたが、ミシュランガイド以降の高尾山ブームで、薬王院やその周辺は
 「何か観光客にうける物を設けなくては」
と言う意見や動き活発化しているのだろう。
余り無理して変な物を作り、怪しい場所にならない様に気を付けて欲しいなぁ・・・。

 薬王院の光景。
この日はお盆でお休みだが、此処は年中賑わっている。
特に最近の高尾山ブームは物凄い物が有る。
一時のブームで終わって欲しくない点も有るが、以前のもう少し静かな場としての魅力が懐かしくも思える。
適度な繁栄・賑わいか・・・。
難しいね。

 この日であった花々の1つ。
 ハグロソウ(葉黒草)
葉が黒っぽい緑色と言うのが名の由来。
山地の木陰(此処は琵琶滝の手前)に生える多年草で、関東以西~九州に分布。

 桔梗(ききょう)
 薬王院内に植えられていた物。
山地に自生する物は激減しているので、此れも園芸種だろうが、匍匐性の有る種でなくて直立性の種の方。
神奈川でも桔梗は絶滅危惧種で、藤野町、横浜市の一部のみであった自生地でも見られなくなったとの事。
何れ絶滅種の扱いになるか、他の地区で見付かるか。
野山で普通に見られる様になって欲しいものだ。
 因みに桔梗は家紋にも用いられる植物で、明智光秀の家紋としても知られる。
でも、私としては、我が家の家紋であると言う事で親しみが有る植物。
とは言え、私自身野生の桔梗には未だお目に掛かった事が無い・・・。

 この日はナナフシにも出遭った。
植物の茎に擬態しているのだが、此処は木製の案内板。
思いっきり目立っていますよ!
お陰で観察にはもってこいだったけどね。
 「頭隠して尻隠さず」
でもないし、
 「隠れているつもり」で「全身丸見え」と言うナナフシさんでした。

以上、滝行ではなく、蒸し暑さとの戦いで心身を鍛え(フラフラでしたが)、最後の御褒美は虫(ナナフシ)観察と言う
 「蒸し行&虫観察」道中記でした。



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2 コメント

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Unknown (下駄の親父)
2010-11-30 12:19:31
このコース親父は下山コースでしたし正直何これと滝を素通りした思い出が?
ところで夏でのこのコースだと確かに最悪ですね?親父自身梅雨時期ペットボトルがすぐに無くなり山頂までたどり着くのにヘタばった苦い思い出が!
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滝(水)行ならぬ汗行の場でした (よし)
2010-12-04 09:10:56
 滝行の行われる滝と言っても、琵琶滝は「チョロチョロと水が流れ落ちる小さな段差」と言う感じの滝ですね。
同じ滝行でも夕日の滝や酒水の滝の方が「滝行」の一般的なイメージに近いのですが…。
 沢沿いのコースと言っても、丹沢と異なり、唯単に蒸して風が通らない場所で、全身汗びっしょりでヘタばりました。
高尾は身近で行き易い場所なのですが、「避暑」と言う観点でのコース選びは難しいですね。
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