満天の星空が見たい!

温泉旅がメインの生活。酒とグルメとミステリ小説、ごくたまに失恋の話。

大阪一の天神祭が始まる!

2016-07-22 23:15:05 | 人間


今でも覚えている。「祭りの後の寂しさ、虚しさ」を。祭りは田舎の唯一も言えるイベントだった。9月の初めごろ、五穀豊穣を祈願して、山崎八幡宮に神輿が上がる。その威勢の良さ、連帯感の素晴らしさを見るために、普段は人影まばらなストリートに、人がどんどん集まる。夜店が50軒くらい出て、束の間、そこは渋谷の交差点状態になっていた。

その熱さに若い血が呼応し、友人、仲間と何度もそのストリートを往復した。そのあと、どうしても治まらない火照りを消すために、学校のプールに行ったことがある。もちろん、無許可だが、9月の夜のプールは予想外に冷たかった。「なんじゃ、この寒さは!」と、一瞬で祭りの興奮は冷め、ブルブル震えながら、やむなく家に帰ったのを思い出す。


明日から(7月24日)は大阪の天神祭である。天神祭は日本三大祭りのひとつで、特に、25日の本宮の夜は、大川(旧淀川)に多くの船が行き交う船渡御(ふなとぎょ)が行われ、奉納花火があがる。そして最後に大阪天満宮で神事が行われるのである。

普段は大阪環状線のなかでもひっそりしている桜ノ宮駅近辺から中の島まで2キロくらいの河川敷公園が、人、人、人で埋まる。その数40万人である。一度、その中に入ったことがあるが、まったく身動きできなかった。一歩、二歩、動くのに、無理やり体をひねっていた。夜店のおっちゃんが、「人は多いけど、まったく商売にならん!」と苦笑していたのを覚えている。

今年も天気は良さそうで、大阪一の祭りは大いに盛り上がりそうである。今日は事前イベントとして「ギャルみこし」があった。通勤路の天神橋6丁目商店街でしょっちゅう訓練していたから、目新しさはなかったが、本番はさすがに気合い乗りが違っていた。声は大きく、200キロあると言う神輿も力強く躍動していた。何より、神輿を担ぐギャルたちの笑顔が素晴らしかった。

一人暮らしになってから、お盆、師走、クリスマス、お正月が苦手になってきた。でも、天神祭が行われる大川のすぐそばに住んでいる俺にとって、このイベントは必要不可欠なものだ。明日は友人と関西の夏のグルメ、鱧鍋で盛り上がることになっている。大いに祭りを楽しみ、流れゆく季節感を満喫したいものである。