トロのエンジョイ! チャレンジライフ

「人生で重要なことはたった3つ。どれだけ愛したか。どれだけ優しかったか。どれだけ手放したか」ブッダ

「売れる作家の全技術」大沢在昌

2020-08-23 05:13:26 | 執筆について

皮肉なことに、小説を書くことからしばらく距離を置いてみようと決めてから、

こういう本がじっくり読めるようになりました。

 

小説家になることにこだわらなくても、別の選択肢もあるのではないか、それはいつも考えています。

ただ、距離を置く、というのは、今一度冷静になって、ちょっと高い位置から物事を俯瞰してみる、

何をなすべきか考えてみる、ということです。

 

この本の著者の大沢在昌さんは、23歳で小説家デビューされているのですが、

それから11年間もの間、本がほとんど売れなかったそうです。

28作も書いたがすべて初版止まりで、「永久初版作家」と呼ばれたといいます。

 

たいへんな苦労ですが、今はその当時よりももっと厳しいといいます。

売れない新人に28作も書かせてくれる、そんな余裕のある出版社はどこにもないそうです。

そんな中で、小説の世界に殴り込み、プロの小説家たちと渡り合っていくには、

やはり勉強するしかない、しかもその勉強は生涯続く、とこの本には書かれています。

 

具体的には、本をたくさん読むこと、幅広く読むこと、それしかないのですね。

僕もそれなりに読書はしていましたが、まだまだ圧倒的に足りない、とわかりました。

焦って書いていた頃は、そうしたアドバイスも、ろくに耳に入っていなかったように思います。

 

まあ過去のことは変えられない、変えられるのは現在だけ、現在を変えられればおのずと未来も変わる、

それは何も、小説に限ったことではないと思います。

そんなことを気づかせてくれる本でした。

 

コメント (6)
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