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2024年振り返り。(その4)

2025-02-07 16:59:09 | 君がいない窓に響く空しい「ひとりごと」
 2024年に読んだ本を振り返る第4回です。
 時間のあるときに、ちょっとずつでも更新しようと思ったら、2冊ずつで長くなっています。(すみません)

 では、早速…。


『くちぶえ番町』重松清さん(新潮文庫)
 (平成19年7月1日発行/令和4年8月25日33刷)

 ※この作品は、2005年(平成17年)4月から2006年(平成18年)3月にわたって雑誌『小学四年生』に連載されたものに、
 書き下ろしを加えた文庫オリジナル作品です。


 息子が読書感想文のために借りてきた本を、ただ返すのもナンなので、私も読んでみました。
 (普段本をあまり読まないコが1日で読み終えた本なのも興味があって)
 
 『小学四年生のツヨシのクラスに、一輪車とくちぶえの上手な女の子、マコトがやってきた。』
 というはじまりの青春(甘酸っぱい)小説。
 重松さんは1963年(昭和38年)生まれなので、もちろん昭和の小学生の話なんですが、
 「小4男子って、こんなに幼かったっけ?」
 と思いつつ読みました。(笑)

 重松さんの作品は、以前『きよしこ』という小説を読んだことがあって、
 (『2022年の振り返り。(その2)』のブログ参照。クリックすると読めます。)
 読み易い文章だとは思っていたのですが、(※の出典は、読み終わってから知ったので)
 あまりに子供向けの小説で、最初のうちは戸惑ったのですが、懐かしいとまでは行かなくとも、
 なんとなく「どこかの小学校の話」として読みました。


 『さまざまな迷路』星新一さん(新潮文庫)
 (昭和58年8月25日発行)(この作品集は昭和47年3月新潮社より刊行された)

 昔、夏休みに息子が何か本を読むきっかけとして買って、部屋にあったのを借りて読みました。
 きっかけは「家にあったから」なのか、
 ドラマ『星新一のショートショート』(NHK)で気になっている俳優さんが出た物を観て読みたくなったのが先か…? 
  
 星新一さんのお話は、教科書に載ってた『おみやげ』や、タイトルは思い出せないけれど
 「ゴミを穴に捨て続けていたら、最後に空から一番最初に入れた1つ目のゴミが落ちてくる」
 という結末のものとか、なんにせよ「宇宙人」や「もしもの話」のイメージだったのですが、
 この本ではもっと身近な不思議な話とか、ふとしたきっかけで…という話などありました。

 解説で(この本の挿絵も描いている)和田誠さんが

 『サイエンス・フィクションだけを星さんは書いているのではない。(略)
 宇宙船が出てくる。宇宙人が登場する。ロボットも出てくる。その点ではSFだが、星さんの作品にはもっと幅広いものがある。
 悪魔が出る。死神がでる。妖精が出る。サイエンスではなくファンタジーの領域である。
 犯罪小説の登場人物である筈の、泥棒や殺し屋が出てくる。
 またそういうジャンルにこだわることの無意味さにも気づくのだ。』


 と書いているのですが、そんな感じでした。

 印象に残ったのは、『コーポレーション・ランド』という男の人が会社見学をする話で、
 『スクリーンに地図があらわれ、私はそれをテレビ電話と連動しているポラロイド・カメラにうつした』
 という表現。読んでいる途中、あえて何年ぐらいに書かれているのか(奥付)を見なかったのですが、
 初版(昭和47年)ってTV電話すらあったの!?という感じで、今では当たり前のことを、想像して書いていて、
 そんなに見当はずれじゃないなんてすごいなぁ!と思いました。

 <補足>
 テレビ電話が初めて人々の前に現れたのは1970年の大阪万博だそうです。(ウィキペディア情報)
 1970年=昭和45年ですが、それにしても当時は高価すぎて一般家庭には夢の機械…。
 それを自宅で、FAXの機能に近い使い方をすることを考えるなんて、やっぱりすごいです!!

 なんとか2冊分書けたので、更新します。

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