労働の価値が下がっている。
ウェーバーによると、資本主義の精神は勤勉にある。労働することを、そのまま肯定する。それまでは貴族は労働しない。労働する者は身分の低い者。それを転換したのが、資本主義って習ったよね。
コツコツ働くと、生活ができる。そのうち、豊かに生活することができる。まあ単純ではないけれど、それが社会への信頼になる。
日本では高度経済成長、コツコツ働いた。そうすると、豊かな生活ができ、結婚もでき、子供をもうけても困ることもない、年金もまあまあもらえるので、困ることもない。そんな社会イメージが共有されていた。
ある時から1990年代からだろうか、そのような信頼が損なわれる。2000年を超えていくと、労働しても低賃金で結婚も子供も夢のように遠い存在感になる。コツコツ働いていたら、飯が喰たのに、コツコツ働いても、スーパーで値引きシール狙いの生活。
非正規雇用が増えていく。彼ら彼女もコツコツ働いても、生活は良くならない。非正規だから、給料上がらないし。でも働かなければ、値引き商品も買えなくなってしまう。生活の知恵で、うまくやりくりするのではなくて、しょうがなく、そうしている。そりゃルサンチマン抱えるぜ。
じゃあ、働いたって、大した成果もない。しょうがない。手っ取り早く金を手にするのには、パチンコでもするか。賭け事に目が向く。趣味程度であれば、なんてこともないのに、博打に勝てば、瞬間的によい生活。そういう生き方になっていく。
そう言えば、ピケティだったっけ、労働で富が蓄積されるというより、資産が富を増やすらしい。
よ〜し、株でもやるか。って、元金が小さいから、儲けも少ないどころか、失敗する。そこに仮想通貨が儲かるって噂。資産運用が大事って政府や金融がP R。金融工学万歳って。そう不労所得って、働かないのにお金が増える。ついでNISA。不労所得で金儲けしたやつを賞賛する。
この流れ、労働に価値がないってメタメッセージを発しているよう。そう言えば、いつの間にか日本人は働かなくなったと耳にするようになる。
で、外国人の労働者って。なんか違うよ・・・?