HonuのMacDogMusic部屋

Macと愛犬と音楽を連れづれに

バベルの塔 拝観叶わず

2017年04月23日 | 絵画

 4/17(日) 上京の折、ミュシャ展にも後ろ髪引かれましたが、大友克洋がコラージュに挑んだ作品もあると聴き「バベルの塔」を拝観にブリューゲル展に行きました。妙に空いているのでおかしいと思ったら、ガチョーン!4/18から公開でした。

左下をよく見ると・・「予告」

大友克洋が原画を大胆に新解釈した絵画作品「INSIDE BABEL 」

塔にざっくりと切り込みを入れて、構造や中でうごめく人々、建設作業を想像し緻密に描き出したそうです。幸運にも中に立てかけてあったものをカメラの望遠で覗き見ることができました。

 仕方なく隣の国立西洋美術館のフランス・ロマン主義の異才シャセリオー展を拝観しました。憂いを秘めた濃密な画風に深くハマりすぎて、常設展の名画群が霞んでしまうほどでした。

37歳で早逝した早熟の天才シャセリオーの自画像

《カバリュス嬢の肖像》のスクリーン:撮影どうぞコーナーです

サクラ狂騒が終焉後も喧騒が止まぬ上野公園ですが、清楚な姫シャガがひっそりと花開いておりました。


英国が生んだもう一人の国民的芸術家@日本公演9

2013年12月07日 | 絵画

先日、西洋美術史に残る数々の風景画の傑作を生み出し、英国最高の巨匠と称されるジョゼフ・ターナー(1775-1851)の大回顧展に行ってまいりました。

 いっかいの理髪店の息子が、名所旧跡の水彩画で腕を磨き、油絵風景画最年少でロイヤル・アカデミーの正会員となるなど若くして成功。精細な写実、荒れ狂う波、差し迫る緊迫感、大自然への畏怖・・ロマン派的な作風で名声を博す。(従軍戦記ものは、どこかしら小松崎茂を想起) 

 ところが、40代にはイタリア旅行で歴史文化に触れ、明るい陽光と遠近法で美しく壮大な画風で歴史的風景も描くようになり、夏目漱石も魅了されたという。さらに歳を重ねると、カンヴァスから突き抜けてくるばかりのまばゆい光、黄色を主とした色彩に風景が溶け込むような心象風景のような画風となり、印象派を先取りしたともいわれる。70歳を過ぎても衰えぬ探究心に圧倒されました。

 押し寄せる波と光と色彩の衝撃で(これほど作品数があるとは思わず、手荷物を預けず鑑賞したことも手伝い)、足元をがふらつくほどのハイ・テンションを保ちながら、奇しくも英国が現人類にプレゼントしてくれたもう一人の巨匠Sirポールのライヴへと向かったのでした。

ターナーの色彩と雰囲気をめぐる実験、色彩のはじまりなどは、ポールのファイアーマンやNEWにのようでもありました。安定した地位・生活にありながら常に探求したんですね。旅先でのスケッチも膨大で、A5版くらいのスケッチブックにびっしりと書き込んでありました。時の経つのも忘れ見入ってしまいました。ついついグッズ類も買いすぎて会計で2度ビックリ<(^^;

ポールとターナーの同時遭遇&感激!世界は広いけれど、一粒で二兎を得ることもあるんですね、丸いから。"君には二つの生き方がある。奇跡など起こらない、と信じて生きるか、すべてが奇跡だ!と信じて生きるかだ。"(アインシュタイン)もう一つ、Abbey roadアルバム・ジャケット写真展にも行く予定だったのですが・・(^^;

「チャイルド・ハロルドの巡礼」
 坊ちゃんにも登場するテーラーの松。奇跡の一本松を想起します。ロジャーディーンの構図にも近いものがありますね。これはおみやげ品で、原画は縦142.2cm x 横248.3cm、壮大な威光を放っております。

「ベネツィア、日の出」(「大運河とジュデッカ島」スケッチブックより)
 あまりの画風の違い。まるでHelter SkelterとI Willを書いてしまうポールのようです。


「若冲が来てくれました」展に行ってきました。

2013年09月21日 | 絵画

 東日本大震災の報に接したプライス夫妻は、鳥やけものは言うに及ばず、草木の一本に至るまで、若冲の描く世界は「生命(いのち)」の輝きと喜びに満ちている《鳥獣花木図屏風》を東北の皆様に見てもらい、少しでも慰めになることを願いつつ、子供たちには元気を取り戻して欲しいという願いから、計画された展覧会・・

 終了間際となり、慌てて福島県立美術館に馳せ参じました。StarWars展を凌駕する最高の入りとかで、引きも切らない人、車の波・・「かわいい~」「世界遺産の富士山だー」「鑑定団の絵だ~」などなど無邪気な感想がそちこちから漏れ聞こえる。

 思わずハンカチを口に当てて、ふふふと含み笑いを浮かべつつ、「いい仕事してますね」とベタなリアクションをしそうになりつつ、鑑賞すること1時間半に及ぶオープニング・アクト鑑賞に足が棒になったその刹那、きたー!じゃ・く・ちゅう~その飛び抜けた感性、着想、画力、訴求力・・全てに や、やられた (*'o'*)ノ オオオォォォ-. みなさんも、どうか、お見逃し無きよう・・