群馬大学 慢性看護学研究室ブログ

患者様や未病の方が、自分らしく生活できるよう研究・探求しています。糖尿病と慢性腎臓病透析予防外来も開設しています。

生きがい連結法の活用報告がありました!

2024-10-30 18:04:28 | 東日本腎不全研究会(旧 群馬県腎不全看護セミナー)
 EASEプログラムの生きがい連結法を活用して、患者様の禁煙支援が出来たというご連絡をいただきました。
 
 日本腎不全看護学会 CKD委員会主催にて「慢性腎臓病保存期患者教育講座」を、全国5カ所で開催しております。
 
 その講座を受講なさった方が、早速、生きがい連結法を患者様に活用して良い結果が得られたということで、それを県看護協会主催の研修会で紹介したいというご連絡がありました。
ご本人から紹介のご了承を頂いたので、下記にご紹介します。

 「禁煙に取り組んでいた方でしたが、これまでに何度も挫折してしまっていたそうです。禁煙したいという思いを傾聴し、生きがい連結法を活用してみました。

患者さんに初孫が生まれる予定があり、お孫さんのために元気で長生きしたいという思いから現在も禁煙を継続することが出来ています。

禁煙に取り組んでから、食事もおいしくなった、孫も抱けるからこのまま元気でいたいと、面談のたびに嬉しそうに話して下さります。

私も、患者さんが前向きに禁煙に取り組まれている様子を見ることができ、嬉しく思います。」

ということです。

 本当に良かったです。皆さんも生きがい連結法、活用してください!詳細はこちらをご参照ください!

https://oka.dept.health.gunma-u.ac.jp/old/program/content/5.html

https://plaza.umin.ac.jp/~jin/12ease04_01_2.html

 

 

 

 

 

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ゼミ文献紹介

2024-10-29 11:36:42 | 研究室
<岡研究室 ゼミ紹介>

 毎週火曜日,19:40-21:10,大学院博士前期・後期課程のゼミをオンラインで行っています。今回は,こちらの文献紹介がありました。ゼミはお試し参加でもokです。希望者は,お気軽にご連絡ください!!

<文献>

Albreiki S, Alqaryuti A, Alameri T, Aljneibi A, Simsekler MCE, Anwar S, Lentine KL.

A Systematic Literature Review of Safety Culture in Hemodialysis Settings. 
J Multidiscip Healthc. 2023 Apr 11;16:1011-1022. 
doi: 10.2147/JMDH.S407409. PMID: 37069892; PMCID: PMC10105578.
 
血液透析施設における安全文化に関する系統的文献レビュー
 
血液透析施設における医療安全対策をシステマティックレビューにてまとめた。用いたデータベースはMedline(PubMed経由)とScopusであった。6カ国の合計17の論文が同定され、35項目抽出された。そして抽出された35項目を次の5つに分類した。(i)血液透析治療に使用される技術に関する看護師のトレーニング、(ii)感染予防のための積極的なリスク識別ツール、(iii)エラーの評価における根本原因分析、(iv)有害事象を減らすために透析看護師が使用する血液透析チェックリスト、(v)非責任環境を支援し、安全文化を改善するための従業員と指導者の効果的なコミュニケーションと相互信頼が挙げられた。
  (担当 白土)
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ゼミ文献 医療移行期における薬剤の変更に関する意思決定: 患者と家族の関与を深める機会

2024-10-08 22:39:19 | 研究室

<岡研究室 ゼミ紹介>
 毎週火曜日,19:40-21:10,大学院博士前期・後期課程のゼミをオンラインで行っています。今回は,こちらの文献紹介がありました。ゼミはお試し参加でもokです。希望者は,お気軽にご連絡ください!!

<文献>

Manias E, Hughes C, Woodward-Kron R, Ozavci G, Jorm C, Bucknall T. Decision-making about changing medications across transitions of care: Opportunities for enhanced patient and family engagement. Res Social Adm Pharm. 2024 May;20(5):520-530. doi: 10.1016/j.sapharm.2024.02.002. Epub 2024 Feb 16. PMID: 38403571.

2023 JIF: 3.7

医療移行期における薬剤の変更に関する意思決定: 患者と家族の関与を深める機会

背景:高齢患者はしばしば複雑な投薬レジメンを有し、それらはケアの移行に伴って変化する。安全かつ質の高い服薬管理を行うためには、高齢患者と家族がケアの移行期における服薬の意思決定に関与することが重要である。

目的:ケアの移行に伴う薬剤の変更について、医療従事者、高齢患者、家族の意思決定を調査し、これらの薬剤の変更に関する意思決定のプロセスにおいて患者や家族の関与がどのように行われるかを検討する。

方法:半構造化面接、観察、内省的フォーカスグループや面接など、焦点を絞ったエスノグラフィックデザインを実施した。書き起こしたデータについて再帰的テーマ分析を行った。研究はオーストラリアの公立急性期病院と公立地域病院で行われた。

結果: 高齢患者182人、家族44人、医療専門家94人が関与した。データから4つの テーマが概念化された:習慣(customs)とルーチン(routines)の違い、薬物療法の課題、医療専門家の相互作用、患者と家族の関与。環境には習慣やルーチンの違いがあり、それが服薬の遅れや意図しない薬の代替の可能性を高めていた。服薬の課題としては、医療従事者が患者や家族にとって定期的に処方される薬についての情報は必要ないと思い込んでいることが挙げられた。患者や家族は、医療専門家がすでにこれらの薬の処方を意思決定した後に、新しい薬について知らされた。医療従事者は専門分野毎に縦割りで働く傾向があり、患者や家族と関わる際の自分の役割について複数の見解を持っていた。患者と家族は、薬剤の変更に関する意思決定に率先して参加することが期待されていた。

結論:ケアの移行に伴う患者の移動は、特に高齢患者とその家族にとって透明性に欠ける複雑で混沌とした服薬管理状況を生み出す可能性がある。薬剤の変更について先手を打って計画的に話し合うことに重点を置くことは、意思決定への患者や家族の関与を改善することに貢献するであろう。

                                  (担当:榊)

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