劇団大樹の「月と語りとアンサンブル」を観させてもらった。洗練されていてとてもチャーミングだった。役者さんたちも、その登場の仕方も、語りのスタイルも。生で演奏されたアイリッシュハープの音色は、言葉を聞く人の胸にやさしく運んでくれるし、月を思わせる花のオブジェは、小さなアトリエ空間を物語の世界へと変えてくれる。
どれも本当に素敵だったけど、私が印象的だったのが、宮田智佳さん演じる「月の精」の存在だ。時に愛らしく、時にいたずらっぽく、物語に耳を傾けていたかと思えば、楽しそうに場面の転換をしていたりする。小道具のカスタネットをおもちゃのように鳴らしてみたり(それでいて演奏は本格的なのだ)、物語の切れ目では、満員のお客さんをリラックスさせようとばかりに、うーんと伸びをして、可愛い体操を披露してみたり。場面のそこここに顔を出しているのにちっともじゃまになっていないし、むしろ、作品世界をより確かなものにしてくれている。なかでも私が一番好きだったのが、似合わないサングラスをかけてくるりと振り返り、「飯も食うし糞もする。睡眠時間は6時間で風呂には毎日入る。それでゆうれいだって?」と、言う場面だ。もう、絵本のマドレーヌちゃんみたいに可愛くて、思わず笑ってしまった。私が作品には書いていないこの月の精の登場は川野さんの思いつきだとか。それを演出に生かした山口さんの手腕。それに答えた宮田さんの演技。白いワンピースから覗いていたペチパンツが可愛かった。あっという間の1時間40分。
とても贅沢な時間だった。ただ、熱気で暑かった。外は寒かったのに。満員の小劇場には簡単に脱ぎ着できる服で行こう。これで解決。出演者のみなさん、お疲れ様でした。とても素敵な舞台を、本当にありがとうございました!
どれも本当に素敵だったけど、私が印象的だったのが、宮田智佳さん演じる「月の精」の存在だ。時に愛らしく、時にいたずらっぽく、物語に耳を傾けていたかと思えば、楽しそうに場面の転換をしていたりする。小道具のカスタネットをおもちゃのように鳴らしてみたり(それでいて演奏は本格的なのだ)、物語の切れ目では、満員のお客さんをリラックスさせようとばかりに、うーんと伸びをして、可愛い体操を披露してみたり。場面のそこここに顔を出しているのにちっともじゃまになっていないし、むしろ、作品世界をより確かなものにしてくれている。なかでも私が一番好きだったのが、似合わないサングラスをかけてくるりと振り返り、「飯も食うし糞もする。睡眠時間は6時間で風呂には毎日入る。それでゆうれいだって?」と、言う場面だ。もう、絵本のマドレーヌちゃんみたいに可愛くて、思わず笑ってしまった。私が作品には書いていないこの月の精の登場は川野さんの思いつきだとか。それを演出に生かした山口さんの手腕。それに答えた宮田さんの演技。白いワンピースから覗いていたペチパンツが可愛かった。あっという間の1時間40分。
とても贅沢な時間だった。ただ、熱気で暑かった。外は寒かったのに。満員の小劇場には簡単に脱ぎ着できる服で行こう。これで解決。出演者のみなさん、お疲れ様でした。とても素敵な舞台を、本当にありがとうございました!