MINORI(みのりのブログ)

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トイレ掃除2

2016年10月02日 | 家を建てるなら&メンテナンス
トイレ掃除2

折角だから便器もついでに掃除しましょう。
今はほとんどのご家庭でシャワートイレでしょう。
自動洗浄機能が付いていたりで、
掃除も少なくて済むし簡単になってきた。
便器の中は上部の淵の水が流れ出る部分に
洗浄泡スプレーをして少し放置。
ブラシで全体を掃除して完了。
洗浄便座はカバーを外して掃除。
そのまま流せるペーパータオルでも十分である。
問題は便器と便座の隙間である。
男性の立っての小便が飛んだりして
結構汚れているのだ。
この頃は座ってする男性が増えたが、
立小便は男の体には良いのです。
特に結石の出来やすい人は立ってするのが良い。
一番良いのは当然小便器を設置する事。
だが、今時の家には小便器を付ける余裕はない。
最近のコマーシャルでは便座が自動で持ち上がる製品もある。
たしかに便利な機能である。
便座の固定ボルト(下側に2本ある)を緩めて持ち上げる。
これが慣れないとなかなか大変な作業である。
完全に外すにはホースも外す必要があるのでもっと大変。
私はナットを最大に緩め、
持ち上げて隙間にスチロールを挟む。
包装材のスチロール2~3cmでよい。
両側に2ヶ所挟んでおいて隙間を掃除する。
これでスッキリ!
後はナットをしっかり締めて完成である。
世の男性に告ぐ!
トイレ掃除は男の担当分野である!!
完璧な掃除をして上さんビックリ、評価十分である。
そして便所掃除は人生の基本であり、「運」も上がるのだ!!
挑戦してみて下さい!!!

トイレ掃除1

2016年10月01日 | 家を建てるなら&メンテナンス
10月1日(土)
早くも今日から10月。
やっと秋らしくなってきましたねぇ。
今日はトイレの大掃除をしました。
この所、便器に少し黒い筋が付くので気になっていた。
我家は上さんが結構こまめに掃除をしている方だと思う。
だが、中々ロータンクの中までは女性には無理。
やはりメカが解かった者がやらないと、
とんでもない事になる。
タンクや便器の陶器を割ってしまったり、
ちゃんと止水してやらないと水漏れが心配。
さてロータンクの中を見てみると、
やはり少し黒カビがあった。
まず給水管の元(床から少し上がった所)にある
止水栓を閉める。
マイナスドライバーかコインでもできる。
そしてロータンクの上フタを外す。
手洗いになっているタイプは
手洗いノズルの部分を傷めない様に
真っ直ぐ上に上げて下さい。
最近のタイプは真っ直ぐ上げれば外れる物が多い。
古いタイプでは手洗いノズルへビニールパイプが
接続されているタイプがある。
この場合は少し持ち上げてパイプの接続(ネジ式)を
外してからフタを取り外す。
カビは水の中にはできない。
(水のある部分までカビがあるのは余程酷い状態)
フタの裏部分や手洗いの水が落ちる部分に多い。
カビのある部分にカビキラーを吹いて、
キッチンペーパーを掛け1時間置いておく。
その間にフタを割らない様に気を付けて洗う。
カビがある場合は同じ様にカビキラーを吹いて、
キッチンペーパーを掛け1時間置いておく。
これでほとんどのカビは浮いた状態になり、
ブラシ(細かい部分は歯ブラシが便利)でこすると取れる。
タンク内も綺麗にして、水をしっかり流す。
一々元栓を開けて水を出すのは面倒だし漏水させる危険がある。
ペットボトルが一番流しやすいだろう。
レバーを上げたまま底に溜まった汚れを流す。
フタを洗うのは洗面は危険。
陶器同士がぶつかると割れたり欠けたりする。
こうなると掃除が高いものになってしまいます。
流しか風呂場でやさしく洗って下さい。
綺麗になったら乾拭きしてタンクの元の位置へ。
これでタンクは終了。
元栓を開けて水量を調節して完了です。


鳩・スズメ対策

2016年03月27日 | 家を建てるなら&メンテナンス
皆さんの中にも、鳩・スズメには悩まされておられる方も多い事でしょう。
そこで我家の鳩・スズメ対策を紹介いたします。

スズメの巣作り対策
エアコンの室外機の上の隙間に巣作りをされかかった事がある。
これに対しては隙間を埋めるのが一番。
私はお風呂のクッションの古くなったのを、
隙間に合わせて切り、挟み込みました。





一番ビックリしたのは、
給湯器の排気筒のガードカバーの隙間にスズメが巣作りを始めた事。
何だかピーチクパーチク・ガサガサとうるさいと思い、
見てみると2匹のスズメが交代で草を運んで来てガサゴソ。
よくもこんな所に巣作りをしようと思ったものだ、
と感心してはおれず、早速手を突っ込んで草をゴミ袋一杯回収。
そして色々考えて、バーベキュー用の網が余っていたので、
これでだいたい囲ってみた。
だが、ほんの少しでも隙間があると、一度思いついた巣作り、
なかなか諦めてくれない。
そこで、小さい隙間を猫除けプラピンを全体に張って万全となりました。



バルコニーの手摺や立ち上がり部にとまっての糞にもお困りも多いでしょう。
せっかく植えたプランターでスズメが砂被りして一面砂だらけ。
我家もプランターに割り箸や串を刺したり、
風車や猫のオブジェ等、色々行いましたが効果なし。





これに対して、ご自分で簡単に作れる鳩・スズメ対策があります。
それは釣り糸を張る事。
100均で大き目の洗濯挟みを求め、
これに(ご主人の趣味の)釣りの糸を2重(挟みの持つ所の両側)に通し固定。
長さは3Mくらいが使いやすい、長い場合は途中に洗濯挟みを追加して下さい。
これを手摺の天端や立ち上がりの隙間部分に挟み、糸をピンと張っておくだけ。



フトンを干す時は簡単に外せるし、見た目は洗濯挟みのみだから気にならない。

一度お試し下さい。

くい打ち工事データ改ざん問題について⑦

2015年11月30日 | 家を建てるなら&メンテナンス
くい打ち工事データ改ざん問題について⑦
その後、フランスのテロや色々の話題が多く、この問題が話題に出る機会が少ない。
日本人の悪い面(良い面でもあるが・・)が出て、すぐ忘れるか・・・と思える。
話はやはり他の杭打ち工事業者まで話が発展した事くらい。
元請業者の対応は責任転嫁・逃れの発言としか思えない。
設計施工で受けた以上、
もっと責任を持って完全に独立した立場で監理しなければならない。
監理であって管理ではない。
監理とは、施工の状況を発注者・設計者の立場で現場を確認する事。
第三者の目で見る事の大切さをもっと理解し実践する事が一番。
だが現実は、現場を監理できる者は少ない、育っていない。
設計事務所でも共通仕様書も読んだ事もない設計者がほとんど。
現場は施工業者まかせ(頼り?)の設計者がいかに多いことか。
それこそ建設業者のやりたい放題である。
設計は意匠と構造と設備に分けられるが、
たしかにその一分野は解かっている者はいる。
しかし設計・監理とは、全ての事を最低限理解していなければできないのだ。
吾々の育った世代と私が修行した事務所ではそれが当たり前であった。
それが建設省(現国交省)の方針と構造・設備事務所の独立で、
構造士や設備士の資格に分れ、分断された。(それはそれで良い)
あくまで全てをまとめる力が無い者が設計・監理をしてはいけないのだ。
オールマイティが本当だが、今の時代ではそれは無理。
構造にしても設備にしても、この発展した時代では、それぞれ専門でなければ解からない。
だから設計はもちろん、監理も構造・設備の専門の者に依頼し確認が必要なのです。
良い物を建てるという事は、この全ての条件を満たさなければできない。
この後は、別の工事(鉄骨・鉄筋・コンクリート・左官・仕上げ・道路・etcなど)
他の工事に問題は発展するだろう。
それぞれが自分の仕事に自信と誇りを持ってやらなければ本物はできないのだ!
設計も現場も携る全ての人間が「職人」でなければいけない。

くい打ち工事データ改ざん問題について⑥

2015年10月31日 | 家を建てるなら&メンテナンス
くい打ち工事データ改ざん問題について⑥
今回は杭工事の基本についてお話したい。
建物を支える基礎工事は、掘削・杭工事・地盤改良工事等をまとめて地業という。
字の如く、目に見えない大地の下で仕事をする事。
その代表とも言えるのが杭工事である。
日本は、こんなに小さい国だが、プレートや温泉が多いというだけでもお解かりだろうが、
安定した地盤がある所は少ない。
昔から川・河・沼・泉・谷などが付く地名は家を建てるのは気をつけろと言われる。
後、地下採石場や磨き砂採掘などが過去に行われた地域も気をつけなければならない。
表面を見ただけでは、地下の事は解からない。
住宅程度の比較的軽い建物なら、
簡易の地耐力試験機等にて耐力を確認し、地盤改良やベタ基礎などで対応する事が多い。
支持層が深い場合に杭工事が行われる。
前に少し触れたが、杭にも色々の種類・工法がある。
どれが適した杭かを判断するデータがボーリングデータ・試料である。
地下何十メートルにも及ぶボーリング調査も大変な仕事である。
大切な調査のわりには、使われる機械は少なく原始的とも言えるものだ。
簡単に言えば、専用の掘削機で孔を掘り、径6~10センチ程のパイプを
3m~5mほどの間隔でジョイントしながら地下を掘り進む。
その段階で、土のサンプリング、標準貫入試験、地下水位測定などを行います。
地域・敷地の広さ・建物の規模によって数十ヶ所をボーリングすることもあります。
その結果、建物を支える強固な地盤まで何メートル杭を打つか、
工法はどうするかなどを検討し、基礎が設計されるのです。
地盤の強度を表すN値とは、50センチ~1m毎に標準貫入試験という試験を行う事で記録する。
サンプラーという鉄製の筒を、76cmの高さからハンマー(錘63.5kg)を落下させ、
サンプラーが30cm貫入するのに要する打撃回数をN値として記録するのです。
本当にアナログ的というか、単純な方法でしょ。
今はもう少しデジタル化した方法もありますが、
私の経験では、このアナログ的な単純な方法が確かだと思います。
何度も立会い確認をした事がありますが、
職人さん達がドロドロになり、何日も係ってボーリングは行われます。
手間と時間を惜しんではいけないのです。
日本も「本物を見抜き、自分なりに生きる時代」になってきたのでは。
今回の事件も、これからの日本を良くする一つの試練だと思います。

くい打ち工事データ改ざん問題について⑤

2015年10月30日 | 家を建てるなら&メンテナンス
くい打ち工事データ改ざん問題について⑤
今回は、その後の対応と他の物件のデータ改ざん・流用についてお話したい。
まずその後の対応について、は
私は結構早く対応がされている方だと感じている。
こういう事が起きた今までの事件では、後手後手というか、とにかく対応が遅い事が多かった。
直接の杭工事の孫下請け旭化成建材の調査・報告は早い対応だと思う。
肝心の元請三井住友建設は、販売の三井不動産レジデンシャル共に
対応・説明は遅いと感じる。
何と言っても「一番は住民の不安を一日も早く解決する」という事。
孫下請けに責任をかぶせるのはもっての他である。
元請に一番責任がある事をしっかりと理解して対応してもらいたい。
今の時代、全ての情報はオープンにして、「いいものはいい、悪いものは悪い」をハッキリさせ、
本当に正しい説明・対応をする。
いくら大企業とはいえ、こんなに大きな問題が起こって、
これからの企業の存続にも影響する出来事だが、
こんな時だからこそ、キチッと対応する事で又未来が開けるというもの。
さて、他の物件のデータ改ざん・流用については、
やはり続々と他の物件でも改ざん・流用があったとの発表。
この次は、旭化成建材だけではなく、他の杭打ち業者に発展するだろう。
今日のニュースで、元作業員のインタビューがあり、
「旭化成建材は、施工の管理が厳しく、作業員仲間ではやりにくいと言われている」との話。
ここにも大きな問題があるのだ。
私の思うには、旭化成建材だけが厳しいだけではないと思う。
厳しく、キッチリ仕事をする事が当たり前なのだ!
それが責任を持って仕事をするという事。
それを、やりにくいとか、面倒だとか、時間が掛かりすぎるとか言う事自体が間違っている。
現場では、色々と手違い・間違い・重機、機械の故障・職人の交代・etc起こる。
設計、デザインの変更もあるし、ミスもある。

それを工期・引渡しが決まっている工事をまとめ、竣工させるのが元請業者の工程管理能力とされる。
杭工事だけでも、色々の問題は生じる。
ボーリングデータのミス・杭設計のミス・杭製作時のミス・施工時の重機の故障・
計測器械の故障、脱落・コンクリートレミコン工場のミス・打設時間のミス・養生時のミス・
まだまだ考えられる。杭その物が折れる事もあるのだ。
ミスとは言えないが自然現象の脅威<地震>も起こるし、<地下水の影響>もあるのだ。

そのときどきで、どう対応するか、どこまで正しく判断し、どう処理するか、
それが技術者として一番大切な事なのだ。
能力・経験・相談できるブレインがいるか、
会社として普段から勉強会・報告研究会が行われているか。
その様な地道な事を繰り返し積み上げていく事しか、
この様な不正を起こさない方法なのです。
何度でも言いますが、どんな仕事も同じなのです。
自分が納得がいく仕事をして、責任を持って、自分の生き方に納得して生きましょう!!
それが世の為・人の為に生きるという事で、ひいては自分の為なのです。

くい打ち工事データ改ざん問題について④

2015年10月25日 | 家を建てるなら&メンテナンス
くい打ち工事データ改ざん問題について④
傾いた建物は、これからどうすればよいのか?
一言で言えば、建てかえるしかない。
数年で何cmも傾いたのだから、当然傾きはまだ進行する。
倒壊する事はないだろうが、これ以上進行すると、使用上問題が出てくるだろう。
(建具の開閉不良・EVの安全・水道管のジョイントなど)
出来上がった建物の杭を補強する事は、
建物の規模、マンションである事から無理である。
平屋の工場ではないのだ。
戸建て住宅や工場・お寺程度の建物なら、
後からでも、地盤改良等の方法で補強もできるだろうが・・・
ほとんどの方が、一生に一度の我家を手に入れた矢先の事件。
不安な所に住んではいられないだろう。
ゼネコン・杭施工業者が全責任を負い、建て直し・買取しかない。
今日のニュースで、過去の販売価格の最高値で買い取ると発表があった。
引越しや学校の問題など、いろいろな問題はあるだろうが、
早く住民が納得できる結論を出して対応してもらいたい。
国交省・国を始めとする行政機関は、しっかり指導・監視して下さい。
これを機に、続々と問題が出てくるのを危惧しています。
特に、原子力発電施設・学校などの公共施設に係わっていないか?が心配。
一般市民は、何事もしっかりした目を養って、
正しい判断をするしか手立てはないのだ。
建築業界の皆さん、いや、
これから建築の世界に身を委ねようとしている若い人々にも言いたい。
「しっかり建てましょう!」
どんな仕事も同じ、
自分が納得がいく仕事をして、責任を持って、自分の生き方に納得して生きましょう!!


くい打ち工事データ改ざん問題について③

2015年10月24日 | 家を建てるなら&メンテナンス
くい打ち工事データ改ざん問題について③
今回は、なぜこんな事が起こったのか?を考えてみたい。
まず、誰に責任があるのか?
それは元請の建設業者である。
建物を建てる事を請負、沢山の下請け業者を統括して一つの建物を造り上げる。
それが総合建設業、ゼネコンである。
杭工事を始め、仮設・鉄筋鉄骨・コンクリート・電気・機械・EV・空調・仕上げ・内装・清掃・etc
あらゆる下請けを統括して、建設業者は建物を建て、発注者に引き渡す。
建設するありとあらゆる各段階で、確認する事項が決まっている。
しっかりした仕様書・マニュアルも各社持っている。
それなのに、こんなとんでもない事が起こってしまった。
いかに責任施工とはいえ、必ず各施工の段階で担当者がチェックするのは当然。
ちゃんと教育された現場員が、いかに育っていないかという事。
私も沢山の建物の建設に係わってきて、大手ゼネコンの仕事も監理してきた。
その中で、しっかりした技術者も沢山出会ったが、
どうしようもない技術者まがいの者も見てきた。
ゼニコンと言われる様に、それこそ金勘定、見積りのみで、
現場で墨出し・測量もできない現場員もいた。
現場仕事は全て下請け・契約社員に任せ、現場に出ない。
そんな者に限って、色々の資格は持っていたりするのだ。
根本的に「建物を建てる事に係わる喜び」を感じない者が
綺麗な作業服を着ているのが問題なのだ。
働くとは、「人が動く」と書くことを忘れている。
もちろん直接的な責任は、杭工事の管理責任者にある。
しかし、複数の目で確認する事になっているのだから、
何人かの技術者が見ているのは当然で、
その者達全員が見過ごしたか、理解してチェックできなかったか、
図面と報告書との机上だけの確認で判断とし、気づかなかったか・・・
それとも、判断が甘かったとも考えられる。
それは構造計算を始め、全ての物には誤差や余力は確かにあるのだが、
その判断ができるには、相当の能力と経験がいる。
工事期間の問題や、急に杭の長さを変更するのは大変な事だが、(全ての段取りが変わる)
そこで正しい判断をするのが技術者なのだ!
「しっかり建てましょう!」の一言だけである。
どんな仕事でも同じで、自分が納得がいく仕事をして、責任を持つ。
基本中の基本が、この事件の発端である。
次回は、傾いたマンションを今後どうするか?をテーマにお話したい。

くい打ち工事データ改ざん問題について②

2015年10月24日 | 家を建てるなら&メンテナンス
①では、如何に素晴らしい設計・デザインでも
それを建設する段階での監理が如何に大切かをお話しました。
今回は杭工事について、もう少し解かりやすくお話します。
杭工事と言っても、沢山の種類があります。
昔の建物に使われた「木杭」に始まり、
今はPC杭のセメントミルク工法が一般的な建物では多い。
大きな建物や超高層建物などは、現場打ちコンクリート杭・鋼管杭などが主流。
現場打ちと言っても、その径は2mとかとても大きく長い。(支持地盤による)
一般の方が杭と言えば、コンクリート製の杭を思い浮かべる事でしょう。
見た目は電柱の様な杭を見た事あるでしょう。
長い杭をトレーラーで運んでいるのを見た事があるでしょう。
以前は、通称「岡打ち」と呼ばれる工法で、
先がペンシル型(閉塞型もある)の杭をディーゲルハンマーで打ち込む。
ドンドンとやかましく振動もひどく迷惑になる工法で、
今では余程の山の中、海の中などしか使える状況にない。
直接支持地盤まで打ち込むのだから、大変な杭工法であるが、
振動はものすごく、支持地盤の確認は杭に貼り付けたチェックシートに
鉛筆を当て、何度かの打ち込みの沈み込む深さ何ミリで計算して確認する。
職人は汚れるし危険だし、杭の精度も悪い。
今主流の「セメントミルク工法」は、この杭を打ち込むのではなく、
ドリル(大きなきりの様な物)で地中を掘り、支持地盤を確認し、
(途中の土の状態、先端の付着の土を予め行った調査ボーリング試料と比べる)
掘っていく段階で穴が崩れない様に、セメントミルクと言われる、
水の様なセメントで穴を満たしながら支持地盤まで堀進む。
そこに杭を吊りながら落とし込み、セメントミルクが固まり、
杭がそれ以上沈まないまで固まったのを確認して、固定を外し養生期間に入る。
「現場打ちコンクリート杭・鋼管杭」はとにかく規模が違う。
使われる機械重機も径の大きな杭になると日本でもほんの数台しかない場合もある。
2m以上もある穴を何十メーターも掘るのだから、すごい機械がいるのは当たり前。
前述のPC杭を支持地盤まで降ろし、固めて置いて来るのとは違い、
杭を支持地盤まで掘った穴に作るという事になる。
支持地盤の確認は前述と同じ様に、途中の土の状態、
先端の付着の土を予め行った調査ボーリング試料と比べる事によって判断する。
杭の穴の形状・状態は、超音波の探査機にて確認する。
当然、直接の工事を行う管理責任者と業者の担当責任者・監理責任者も確認する。
今回のデータ改ざんは、この時点での判断を隠蔽した事によります。
そこに地上で組み立てた鉄筋のかごを挿入し、コンクリートを打設する。
杭の長さ、地盤の状態によって違うが、1本作るのに2日とか3日とか係る。
これを建物の規模によっては何ヶ月も係って何十本もつくるのだ。
監理者は朝早くから一日中、色々の確認を行い指示していく。
全数立会いが杭工事の原則なのだ!
この他にも、特殊な杭「摩擦杭」「地盤改良に近いラップルコンクリート」など
沢山の杭や工法がある。
それを立会い確認する監理は経験が大切なのです。
昔の木杭(松の木)でも、腐りにくい様に常水面より下まで打ち込むのが基本。
建築物を創るという事は、杭工事だけでも沢山の技術者が係わって創っていく。
「創る」という行為が好きで・喜びと感じる人でなければやれない。
沢山のそういう人間が係わって建物は出来上がるのです。
次回③は、なぜこんな事が起きたのか?を考えてみたい。

くい打ち工事データ改ざん問題について①

2015年10月22日 | 家を建てるなら&メンテナンス
今一番の新聞ざた、
「横浜のマンション傾斜問題」で、杭工事データ改ざんが問題になっている。
その杭打ち工事について
建築界に長く係わってきた一人の技術者としての意見を言いたい。
私は建築設計・監理をずっとやってきました。
それも設計だけではなく、監理もしっかりやってきました。
40年以上の経験で、いかに監理が大切かを痛切に感じてきました。
ちゃんとした設計は当然ですが、
「姉歯事件」として世の中を騒がせた構造計算書偽造問題
設計の大切さを世に知らしめたのも記憶に新しい。
今回の杭工事データ改ざん問題は、
実際に建物を建てる施工の一段階での出来事である。
建物を建てるには、どんなに小さい建物でも何ヶ月も係るし、
物によっては何年も係って建物はできあがる。
その施工段階では、ものすごく多くのチェック確認事項がある。
杭工事の立会い確認、鉄筋鉄骨の配筋・接続・溶接等のチェック、
コンクリート打設の立会い・品質確認・強度確認・etc・・・と
施工の各段階でそれぞれに沢山の確認事項があります。
私が一番言いたいのは、この各段階でチェック確認する
「第三者の目」=「監理者」が一番大事という事。
監理者がいない場合(法的にも監理を規定していない小規模建物など)もありますが、
一定の建物では当然監理の規定があり、監理が行われ、報告も行われる。
設計を行った設計事務所のスタッフが監理するのが基本的だが、
ゼネコンや建売業者等の設計施工一括請負の場合などは、
第三者の監理者ではなく、
自社の監理部門のスタッフが必要な(最低限の場合もある)監理を行う。
大手ゼネコンなどは、それは素晴らしいマニュアルがあり、
当然「監理は第三者の目で見る」様にマニュアル化されている。
独立した監理部門を設けている業者もある。
第三者の目で監理する事が、いかに大切かは誰でも解かるだろう。
しかし、現実問題は、まず「まともな監理者」は少ないという事。
大手設計事務所でも、監理専門の技術者は少なく、
プロジェクト毎に設計要員が監理に廻されたりしている。
とにかく、経験が一番大切な監理者が育っていないのが現実である。
設計・デザインはできても、監理ができない設計者が多いのだ。
長くなってきたので、続きは次回とし、
次回は杭工事をもう少し解かりやすく説明します。