樫原湿原の帰り道。
【井手ちゃんぽん】の看板が目に飛び込む。
【井手ちゃんぽん】と言えば、佐賀チャンポンを代表する、武雄北方にある名店中の名店である。
その名店が、佐賀市内に進出してきている事は、前から知っていた。
「チャンポン食うぞ。断然決めた!」
昼時を少し過ぎていたせいか、待たされることも無く、すぐにテーブルまで通された。
多店舗展開する以前の北方の店しか知らないが、当時、何度か近くを通った際、いつも長蛇の列が並んでいて、
「こりゃダメだ。」
と、入店するのを諦めて、素通りしていた事を思い出す。
「チャンポン麺大盛で。」(私)
「私は普通のチャンポン。」(家内)
「お待たせしました。」
ゲゲ!
大盛にもほどがあるぞ。
こんなに多かったっけ。
家内が注文した普通のチャンポンとは、器からして違う。
とにかく、いただきまーす。
モシャモシャ
???
これがかつて私が食べた、とっても美味しかった、あの井手チャンポン?
スープも、野菜の炒め具合も、ひょっとしたら麺も違うんとちゃうか?
もっとも、私が井手チャンポンを最後に食べたのは、かれこれ20年近く前の事である。
しかも数度しか、それを食した経験はない。
元々、大きな顔をして、変遷を嘆く資格など、持ち合わせてはいない。
一つだけ言えることは、目の前に置かれた佐賀チャンポンが、とっても美味しいチャンポンとは言えない事である。
大盛なんか頼まなきゃよかった。
激しく後悔した。
・・・減らないよ。
ゲフ。