10日程前にも訪れた湿原。
なのに私達は、もうやって来た。
何故って、
それは、暇だからである。
10日前には、咲き誇っていたミツガシワは姿を消し、代わってジュンサイが湿地の主役になっていた。
サワオグルマはチラホラ。
トンボはまだ少なく、ハラビロトンボが舞うばかりである。
こちらはハラビロの雌。
前回、2~3の蕾が見られたこの着生植物。
今回は大きく花弁を広げていた。
もう一つ確認したかったのがこれだ。
前回は、ひと株も開花していなかったが、
今回、一斉に開花が始まっていた。
森の中を歩いていると、佐賀大の腕章を付けたうら若き女子三人組が、立入禁止区域からこちらの方にやって来た。
どうやら、このエリアの植物の保護活動をしているようだ。
のこのこと三人の後を着いて行き、
「どんなことしているか、こっそり見てみたいね。」(家内)
「お前、佐賀大の卒業生やろ。先輩風吹かせて頼んでみれ。」(私)
そんな迷惑な夫婦の事など知らぬげに、再び三人の女子達は、部外者立入禁止区域に消えて行った。
ホウチャクソウ
シャガ
観察を終えて、近くの東屋でサンドイッチを頬張っていると、
先ほどの女子達がやって来て、ここで一緒に昼ご飯の様子。
すかさず、
「あの~~~」
小さく手を上げる家内。
「はい?」
「私、佐賀大の卒業生ですう。」
満を持して、虎の子のカードを切った家内。
結果的にこれが功を奏し、色々と保護活動について話を聞かせて貰った。
蘭の被害の主な原因が、蠅である事を聞き、
「ヒョー。それでここの株は、ネットが被せてあるのか。」
「あ、それって、ついこの間、私達がやりました。」
まさしく、湿原の守り人である。
その他にも、
湿原の管理の事、希少種の事、はたまた、ブルービーの話で盛り上がる。
たちどころに垣根を取り払う、『同窓』と言う力は、大したものである。
彼女らに別れを告げて、私達は場所を移動する。
浜野浦の棚田。
水面の反射が美しい。
展望台の青蛙。
これだけ近寄っても、ピクっともしない。
さて、
今日から世の中、ゴールデンウイークらしい。
と言う事は、娘達が帰ってくる。
どっか遊びに行くとするか。
バッテン、
・・・混むしなあ。