☆私が今の仕事に就職して、職場は変わっても職種はずっと同じで働いてきました。
昔は80歳超えると「高齢」で、女性でもちらほらという感じ。男性に至っては80歳を超えることが少なかったです。
80歳超えた女性でももう寝たきりで、70歳後半でもう自分で身の回りのことができる人は、多くなかったです。
今はとんでもなくお元気で、95歳一人暮らしなんて「お元気やねえ」で珍しくはあっても驚かない。
80歳なんて本当にお若い。90超えないと「お年寄り」と言いがたいレベルにまで、健康年齢は伸びています。
男性は……やはり喫煙と飲酒をしていない人が少なくて、そこまで元気な人は皆無ですね。
90歳以上で認知レベルも年相応で、「老化した肉体」以外は健康って人数人に、
「今まででつらかったことは何?」と、聞いてみました。
戦争も経験している女性たちです。夫どころか子供も亡くしている人もいます。
お金の問題法律の問題環境の問題など想像しがたいものがあります。
こんな質問に怒られてもおかしくは無いんですが、
「そうねえ……」
って、思い当たらないなーって感じで微笑むんですよね。
「ずっと仕事をしててね、毎日何時に起きて何時まで働いて……」
「仕事辛かった?」
「辛くなかったよ。ずっと働いててねえ」などなど。
愚痴を言うわけでも恨みつらみを言うわけでもなく、
「仕事を頑張ってきたよ」って、苦労もあったことを含み、なんだか誇らしげに楽しそうに呟くんですよ。
今こうして健康を害した気かけで入院してるけど、病気の辛さは語らない。
痛いところもあるけど、全部「それはともかく」らしい。
うまく言えませんが、この短いやり取りの中でも学ぶことが多くありました。
根掘り葉掘り聞けないので、想像でしかありませんが。
また別の機会で、90歳位過ぎても健康でいられる秘訣を聞いたところ、
「何でもよく食べて仕事をすること」
と、答えてもらったことがあります。
「仕事大好きだった。ずっと頑張って働いた」って。
辛く無い仕事なんてあるわけないのに、それでも「大好き」と言い切る懐の広さが素晴らしかった。
解釈はいろいろだと思うんですよ。
90年以上生きていると「辛さ」「痛み」は消えて、幸せな思い出だけ残るとか。
そう言う人は確かにお幸せだと思います。
逆に、70歳そこそこでもう認知症が強く、もう人としてコミュニケーションが取れないレベルの人もいます。
叫ぶ暴れる暴力暴言が凄まじく、食べない飲まない全拒否全てが憎い腹がたつという感じ。
何があってどうしてこうなったのか、もう誰にもわからない。
喫煙飲酒の差もあるんですが(上記の幸せなみなさんは、誰も飲酒喫煙はしていない)、後者の全てが憎い系の人の叫ぶ内容は、大体人間関係の様子。
家族とか夫とかもあり、仕事?ご近所?親戚?みたいな、まずは人間関係の恨みつらみを感じます。
ずっと仕事してきて苦労したらしい人もいました。
消えない恨みがもう死ぬまでずっと魂を蝕むのものなのか。
正直、自分がこうなったら辛いだろうなと思います。
家族も誰もお見舞い来ませんしね……、気持ちはわかります。
他者への恨みをそのままにしておくか、自分の中で消化するのか、その違いは大きいようです。
少なくとも、綺麗事でも何でもなく現実問題として、他者への恨みつらみは最後には自分を不幸にすると思います。
人を呪わば穴二つ、と言うことでしょうか。
この記事を書きつつ、数人頭に浮かぶ顔もありましたが、恨んでないからもうさっさと忘れたいので忘れることにします。