小説・鉄槌のスナイパー3章・NOー(90)
「はい!な,何でも言う事を聞きます。だから助けて下さい」。
「ボス、それはまずいですよ。この男は真田の名前も顔も家も何も可も知り過ぎているんです、始末しましょう」。
三河は追い詰めるように威した。男はただおろおろしてゴリラの面をした二人の顔を代わる代わる見て居た。
「まだ二十歳前じゃ殺すのも気の毒だ、チャンスをやろう、少しでもこの事を口にしたら今度は問答無用で始末する。それで、山下とか言ったな。何を使って傍受した」。
「はい、自分はパソコンや無線機を作るのが趣味で、あの日たまたま警察無線を傍受して遊んでいたんです。
偶然なんですが、携帯電話のチャンネルが合って、会話が入ったんです。その日だけで後は取れませんでした。本当に済みません」。
「そうか、俺たちは誰でもいいから掃除している訳じゃない。悪の中の悪を掃除しているんだ。それを揺するとはな。死ぬか」。
「死にたくはありません、もう絶対に傍受なんかしません。助けて下さい」。
「分かった、一言でも漏らしたら殺す。明日、あの電球を変えておけ」。
「はい、変えておきます。神様に誓って誰にもいいません。真田さんの事も絶対に口にしません。ですから助けて下さい。真田さん済みませんでした」。
「その言葉絶対に忘れるな、仲間はこれだけじゃないんだ。住所氏名、全ては俺達の手の中だ。いつもお前を見張っているからな。
酒に酔って冗談で口にしても家族は全員死ぬぞ。それだけ代償は大きいって事だ。分かったか!」。
「はい、分かりました。有り難うございます。絶対に喋べりません。忘れます。済みませんでした」。
「よし、それなら命だけは助けてやる。真田。小遣いくれてやれ」
「いいえ、要りません、助けて頂いた上にお金は貰えません」。
「山下、お前金が欲しかったんだろ。誰も全部やるなんて言ってねえよ。此れを受け取ると言う事はお前も仲間になったと言う事だ。それが一番安心じゃないのか」。
「はい。じゃあ頂きますです。済みません」。
すると、三河はポケットから警察手帳を出してバッチを見せた。
「山下、これは分かるな、バッチだ。信じる信じないは別だ。何か耳に入った時はこの世とさようならだ」。
「ほ本物です、本当に警察にも仲間がいたんですね。僕も死にたくありません。約束は絶対に守ります」。
「山下、それで幾ら欲しかったんだ。嘘は駄目ぞ」。
「はい、車のローンが払えなくて百十万残っていて、時期に持っていかれてしまうんです。済みませんでした」。
「そうか。だったら二百万やるから明日払ってこい。残りは部品でも買え。嘘だったら承知しないぞ」。
「はい。嘘じゃありません。明日必ず払って来ます」。
すると京平は真田貴明から二百万を受け取ると男に渡した。男は震える両手で受け取るとしっかり握りしめた。
「有り難うございます。有り難うございます」。
「良し、免許証は預かるから再発行してもらえ。もし仲間が捕まった時はお前も仲間だと言う事を話すからな。お前も同罪だ。俺達が先に帰るがお前を信じて助けるんだ、忘れるな」。
男は頭を下げると車を降りた。そしてその場を離れた。そしてゴリラの面を取った。
「紺野さん、あの男大丈夫ですか?・・・」。
「ええ、心配ないでしょう。あれだけ怖い思いをすれば山下だって自分も危険になる事は分かっている筈ですからね。それより残った現金は僕等は要りませんから三河さん持って帰って下さい」。
「紺野さんは欲がないですな。半分づつにしましょう。真田はどう思う」。
「いえ、僕が口を挟む事じゃありませんから。持って帰って下さい」。
京平は頷いていた。そしてホテルに着いたのは午前一時になろうとしていた。三河は京平の言う通りバックを持つと車を降りた。
そして別れると真田は京平を送って行った。特に話す事もなく、美保の待つ実家へと帰った。すると二階の明かりがまだ着いていた。
NO-90-20
「はい!な,何でも言う事を聞きます。だから助けて下さい」。
「ボス、それはまずいですよ。この男は真田の名前も顔も家も何も可も知り過ぎているんです、始末しましょう」。
三河は追い詰めるように威した。男はただおろおろしてゴリラの面をした二人の顔を代わる代わる見て居た。
「まだ二十歳前じゃ殺すのも気の毒だ、チャンスをやろう、少しでもこの事を口にしたら今度は問答無用で始末する。それで、山下とか言ったな。何を使って傍受した」。
「はい、自分はパソコンや無線機を作るのが趣味で、あの日たまたま警察無線を傍受して遊んでいたんです。
偶然なんですが、携帯電話のチャンネルが合って、会話が入ったんです。その日だけで後は取れませんでした。本当に済みません」。
「そうか、俺たちは誰でもいいから掃除している訳じゃない。悪の中の悪を掃除しているんだ。それを揺するとはな。死ぬか」。
「死にたくはありません、もう絶対に傍受なんかしません。助けて下さい」。
「分かった、一言でも漏らしたら殺す。明日、あの電球を変えておけ」。
「はい、変えておきます。神様に誓って誰にもいいません。真田さんの事も絶対に口にしません。ですから助けて下さい。真田さん済みませんでした」。
「その言葉絶対に忘れるな、仲間はこれだけじゃないんだ。住所氏名、全ては俺達の手の中だ。いつもお前を見張っているからな。
酒に酔って冗談で口にしても家族は全員死ぬぞ。それだけ代償は大きいって事だ。分かったか!」。
「はい、分かりました。有り難うございます。絶対に喋べりません。忘れます。済みませんでした」。
「よし、それなら命だけは助けてやる。真田。小遣いくれてやれ」
「いいえ、要りません、助けて頂いた上にお金は貰えません」。
「山下、お前金が欲しかったんだろ。誰も全部やるなんて言ってねえよ。此れを受け取ると言う事はお前も仲間になったと言う事だ。それが一番安心じゃないのか」。
「はい。じゃあ頂きますです。済みません」。
すると、三河はポケットから警察手帳を出してバッチを見せた。
「山下、これは分かるな、バッチだ。信じる信じないは別だ。何か耳に入った時はこの世とさようならだ」。
「ほ本物です、本当に警察にも仲間がいたんですね。僕も死にたくありません。約束は絶対に守ります」。
「山下、それで幾ら欲しかったんだ。嘘は駄目ぞ」。
「はい、車のローンが払えなくて百十万残っていて、時期に持っていかれてしまうんです。済みませんでした」。
「そうか。だったら二百万やるから明日払ってこい。残りは部品でも買え。嘘だったら承知しないぞ」。
「はい。嘘じゃありません。明日必ず払って来ます」。
すると京平は真田貴明から二百万を受け取ると男に渡した。男は震える両手で受け取るとしっかり握りしめた。
「有り難うございます。有り難うございます」。
「良し、免許証は預かるから再発行してもらえ。もし仲間が捕まった時はお前も仲間だと言う事を話すからな。お前も同罪だ。俺達が先に帰るがお前を信じて助けるんだ、忘れるな」。
男は頭を下げると車を降りた。そしてその場を離れた。そしてゴリラの面を取った。
「紺野さん、あの男大丈夫ですか?・・・」。
「ええ、心配ないでしょう。あれだけ怖い思いをすれば山下だって自分も危険になる事は分かっている筈ですからね。それより残った現金は僕等は要りませんから三河さん持って帰って下さい」。
「紺野さんは欲がないですな。半分づつにしましょう。真田はどう思う」。
「いえ、僕が口を挟む事じゃありませんから。持って帰って下さい」。
京平は頷いていた。そしてホテルに着いたのは午前一時になろうとしていた。三河は京平の言う通りバックを持つと車を降りた。
そして別れると真田は京平を送って行った。特に話す事もなく、美保の待つ実家へと帰った。すると二階の明かりがまだ着いていた。
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