サブリミナル・第一章(美しい子悪魔)・続・NO-(11)&CG
「アッハハハ・・・いい加減にしろ。ではまた聞くが、防犯ビデオの映像はどう説明するんだ?・・・新しいビデオにどうやって藤井綾子の姿を映したんだ。
まさか、ユリ・ゲラーみないな超能力だなんて言うなよ」と鈴木課長は笑いながら見ていた。皆も呆れた様に口元は笑っていた。
「説明は出来ませんが、一種のマインドコントールじゃないですかね。記憶を埋め込んだとか」
「いい加減にしろ、仮にそうだとして映像までは無理だ。科研に映像を調べて貰ったら、加工はされていなかった。その件は無い。では解散」。
刑事達は笑いながら二人一組のチームで出て行った。
「警部、行きましょう。あんな事を言うから笑われるんですよ」村井はニヤニヤしながら怪訝そうな佐藤を連れて捜査に向かった。
その後、何ら進展の無いまま捜査は行き詰まっていた。
そして三ヶ月、半年が過ぎて捜査本部も縮小して佐藤警部と村井刑事、望月刑事のチームの四人が捜査を続けていた。
第二章・・・そして五月・・・
影山綾乃は信州は上田出身の26才、都内のY大を卒業し、JPインシュアラ
ンスと言う大手保険会社に務めて4年。
顔立ちも良く容姿明瞭素行良し、浮いた噂など何所を探しても見当たらない。一言で言えば良い女だった。
会社の中では言い寄る男子社員は何人か居たが、綾乃には気にいった男性はなく、事毎く断り、そんな彼女をお高い女と言う者もいた。
しかし、そんな事は決してなく、少し付き合いが悪いという程度だった。
その日、もいつもの様に会社に出た。そして昼食を済ませた午後、綾乃のデスクに課長の門間享介から電話が入った。
「デスクの上にあるA4の封筒をPホテルの3302号室へ届けてくれないか」綾乃は課長のデスクを見た、するとデスクの真ん中に置かれていた。
あんなに目立つのに忘れるなんて、変な人。と思いながら。
「はい、すぐにお届けします」。綾乃は受話器を戻し、課長のデスクに行くと封筒を小わきに抱え、同僚に訳を話して会社を出た。
そしてタクシーを拾うと都内のPホテルに向かった。
課長が会っているクライアントって誰だろう、そんな思いを抱きながら15分程でタクシーはPホテルのロビーに停まった。
綾乃は会社のタクシーチケットを出した。運転手は料金を明記すると綾乃のサインを求めた。「いつも面倒で済みませんね」。と綾乃はサインして渡した。
「どうも、いつも有り難うございます。影山さん、そろそろ結婚は」。
馴染みの運転手の望月明男は冷やかす様に笑っていた。
「もうっおじさんったら、そんな相手もいないのに無理ですよ~だ」。
綾乃は笑いながら車を降りると小走りにホテルに入って行った。
そしてエレベーターを見ると大勢の客が待っていた。
あれじゃ乗れないわね、と綾乃は階段に歩いた。そして赤いジュータンの敷かれた階段を上がって3302号室の前に立った。
「コンッコンッノックした「JPインシュアランスの影山でございます。お届け物をお持ち致しました」。綾乃は一歩下がって待った。
「どうぞ、ドアは開いています」。えっ!!!・・・声が違う。
綾乃は返事の声が課長の声と違う事に戸惑った。すると、ドアが開いた。
そこに顔を出したのは、数カ月前、綾乃にしつこく言い寄っていた近藤建設の御曹司の貴雄だった。
えっ!どうしてこの男がいるの。綾乃は数歩後づさった。
「どうも。君が来てくれるとは驚きました。やだな、僕はお客ですよ。例の事はもう忘れて下さい。中に課長さんも居ますから、どうぞ」。
近藤はドアを一杯に開けて中を見せた。綾乃はホッとした表情を見せると近藤の後に続いて部屋に入った。
「アッハハハ・・・いい加減にしろ。ではまた聞くが、防犯ビデオの映像はどう説明するんだ?・・・新しいビデオにどうやって藤井綾子の姿を映したんだ。
まさか、ユリ・ゲラーみないな超能力だなんて言うなよ」と鈴木課長は笑いながら見ていた。皆も呆れた様に口元は笑っていた。
「説明は出来ませんが、一種のマインドコントールじゃないですかね。記憶を埋め込んだとか」
「いい加減にしろ、仮にそうだとして映像までは無理だ。科研に映像を調べて貰ったら、加工はされていなかった。その件は無い。では解散」。
刑事達は笑いながら二人一組のチームで出て行った。
「警部、行きましょう。あんな事を言うから笑われるんですよ」村井はニヤニヤしながら怪訝そうな佐藤を連れて捜査に向かった。
その後、何ら進展の無いまま捜査は行き詰まっていた。
そして三ヶ月、半年が過ぎて捜査本部も縮小して佐藤警部と村井刑事、望月刑事のチームの四人が捜査を続けていた。
第二章・・・そして五月・・・
影山綾乃は信州は上田出身の26才、都内のY大を卒業し、JPインシュアラ
ンスと言う大手保険会社に務めて4年。
顔立ちも良く容姿明瞭素行良し、浮いた噂など何所を探しても見当たらない。一言で言えば良い女だった。
会社の中では言い寄る男子社員は何人か居たが、綾乃には気にいった男性はなく、事毎く断り、そんな彼女をお高い女と言う者もいた。
しかし、そんな事は決してなく、少し付き合いが悪いという程度だった。
その日、もいつもの様に会社に出た。そして昼食を済ませた午後、綾乃のデスクに課長の門間享介から電話が入った。
「デスクの上にあるA4の封筒をPホテルの3302号室へ届けてくれないか」綾乃は課長のデスクを見た、するとデスクの真ん中に置かれていた。
あんなに目立つのに忘れるなんて、変な人。と思いながら。
「はい、すぐにお届けします」。綾乃は受話器を戻し、課長のデスクに行くと封筒を小わきに抱え、同僚に訳を話して会社を出た。
そしてタクシーを拾うと都内のPホテルに向かった。
課長が会っているクライアントって誰だろう、そんな思いを抱きながら15分程でタクシーはPホテルのロビーに停まった。
綾乃は会社のタクシーチケットを出した。運転手は料金を明記すると綾乃のサインを求めた。「いつも面倒で済みませんね」。と綾乃はサインして渡した。
「どうも、いつも有り難うございます。影山さん、そろそろ結婚は」。
馴染みの運転手の望月明男は冷やかす様に笑っていた。
「もうっおじさんったら、そんな相手もいないのに無理ですよ~だ」。
綾乃は笑いながら車を降りると小走りにホテルに入って行った。
そしてエレベーターを見ると大勢の客が待っていた。
あれじゃ乗れないわね、と綾乃は階段に歩いた。そして赤いジュータンの敷かれた階段を上がって3302号室の前に立った。
「コンッコンッノックした「JPインシュアランスの影山でございます。お届け物をお持ち致しました」。綾乃は一歩下がって待った。
「どうぞ、ドアは開いています」。えっ!!!・・・声が違う。
綾乃は返事の声が課長の声と違う事に戸惑った。すると、ドアが開いた。
そこに顔を出したのは、数カ月前、綾乃にしつこく言い寄っていた近藤建設の御曹司の貴雄だった。
えっ!どうしてこの男がいるの。綾乃は数歩後づさった。
「どうも。君が来てくれるとは驚きました。やだな、僕はお客ですよ。例の事はもう忘れて下さい。中に課長さんも居ますから、どうぞ」。
近藤はドアを一杯に開けて中を見せた。綾乃はホッとした表情を見せると近藤の後に続いて部屋に入った。